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240話 ルーシーの蘇生-3

「あ……あれ……? あ、あたいは……?」


「ルーシー!!」


「ひゃっ!?」


 俺はルーシーを抱きしめる。

 彼女は目を白黒させた。


「な、何!? どうしたんだよ? ライル様……」


「良かった……。本当に良かった……」


 俺はルーシーの肩口に顔を埋める。

 涙が止まらなかった。

 もう、二度と彼女と話せないと思っていたのだ。

 こうして触れ合うことができる幸せを噛みしめる。


「ルーシー……。もう絶対に離さない……」


「あ、あのー……ライル様……」


 ルーシーが戸惑ったように言う。


「あたい……どういう状況なんだ?」


 俺は顔を上げた。

 彼女は長い間、死亡状態にあった。

 リリアの氷魔法によって亡骸を保全していたとはいえ、記憶が混濁しているのも無理はない。

 俺はこれまでの経緯を彼女に説明した。


「そっか……。あたいはガルド王子に強姦された上、殺されて……」


 ルーシーの表情が曇る。

 俺は彼女をそっと抱きしめた。


「もう大丈夫だ。何も心配は要らない」


「でも……あたいの体は汚されちまった……」


「そんなの関係ない。それに、元凶は去勢した上、奴隷にしている」


「き、去勢!? それに奴隷だって!?」


 ルーシーが驚く。

 俺は頷いた。

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