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208話 ライル一行vs連合軍-3

「いくよ、みんな!」


「「「おう!!」」」


 キーネやその仲間たちが巧みな連携を見せて兵士たちを翻弄する。

 彼女たちは元々冒険者として活動していた。

 対人よりも対魔物の方が慣れているだろうが、だからといって対人戦ができないわけではない。


「やぁっ! とうっ!!」


 山娘サテラはというと、1人で肉弾戦に臨んでいる。

 その小さめの体躯を生かし、俊敏に飛び回りながら敵に急接近し、勢いを乗せた一撃を食らわせている。


「ふふふ……。ライル様に頂いた力を振るうのも素晴らしいことですが……。一工夫すれば、さらなる戦果が見込めますよ?」


「何をゴチャゴチャと言ってやがる! 死ねっ!!」


「はい、いらっしゃいませ」


「な……!? がはっ……!」


 商会長の娘スピカを狙っていた兵士が、突然倒れ込む。

 あれは……毒だな。

 竜の加護には様々な効力がある。

 身体能力や魔力が増強される他、状態異常への耐性も高まっている。

 スピカの周囲には毒が撒き散らされているが、彼女だけは無事で済む。


「へへっ! アタイの先輩方は強いねぇ……」


「おいっ! お前、シャオ・ブランシェだろう!?」


 俺の仲間の中で最も新入りのシャオが、兵士の一人に話しかけられる。

 知り合いでもいたか?

 まぁ、彼女はBランク冒険者なので知り合いも多いだろうが……。

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