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199話 使者ロゼリア-2

「……っ!」


 ロゼリアは当時のことを思い出しながら歯噛みした。

 あの時、自分がもっと早く戻っていれば……こんな事態にはならなかったのに……!!

 しかしまだ間に合う。

 情報によれば、第一王子ライルと良く似た背格好の者が同じ名前を名乗り、冒険者として活躍しているという。

 それだけではない。

 なんと1年にも満たない短期間でAランクまで昇格したらしい。

 彼が本当に第一王子ライルなのであれば、それはすなわちS級スキル【竜化】の覚醒に成功した可能性が高いということになる。


「――どうやらこの宿にいるようですね」


 ロゼリアは、1つの宿屋にたどり着いた。

 誰かに聞き込みをしたわけではない。

 彼女の直感が、そこにライルがいることを告げたのだ。


「すぅ……はぁ……」


 大きく深呼吸をし、心を落ち着かせる。


(よし、行きましょう)


 そして、彼女は勢いよく扉を開けた。


「失礼いたします!」


「――来たか。待っていたぞ」


 中にはライルがいた。

 1年前に比べて少し雰囲気が変わっているものの、間違いない。

 本物のライルだ。

 1年ぶりに見たその姿に、ロゼリアは目頭が熱くなるのを感じた。


「若様! お迎えに参りました!!」


「誰が使者として来るのかと思っていたが……。お前とはな。ロゼリア」


「はい! 私は貴方様の親衛隊隊長ですから!」

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