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160話 村の中へ

「おお……。おお!! よくぞ戻ってくださいました……ライル様……!!」


「ああ。お前も元気そうだな」


「はい。ライル様が村のためにアレコレしてくださったおかげです」


「ふふ……」


 俺は思わず笑いを漏らした。

 なんだ、ちゃんと覚えていたのか。


「門番が入れてくれないから、てっきり忘れられたのかと思ったぞ」


「ははぁ! こやつはライル様が来訪された時に、ちょうど街に買い出しに出ていたのでございます」


「なるほど」


「ライル様のご偉業は伝えたのですが、顔までは知らなかったようです。お許しください」


「よい。後で適当に教育しておけ。そんなことより、今日はミルカに会いに来たんだ。どこにいる?」


「かしこまりました。ご案内いたします」


 こうして俺たちは、無事に村の中に入ることができたのだった。

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