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140話 上級回復薬

 俺は違法奴隷商の拠点を壊滅させた。

 本人はもちろん、配下のチンピラや頭領たちも皆殺し済みだ。

 もうここに用はない。

 だが、牢屋の中に入れられている少女だけは別だ。


(全く……。こんな希少種族を、ここまでボロ雑巾のように扱えるなんて信じられん)


 S級スキル竜化を持つ俺には分かる。

 彼女は希少種族だ。

 そして、確かな戦闘の才能を持っている。


「ほれ、これを飲めるか?」


 俺は上級回復薬を、彼女に手渡す。


「あ、あのよ……」


「なんだ? 遠慮せず飲むがいい。外からかけるだけじゃ、ポーションは十分な効力を発揮しないぞ」


 傷を治療するポーションには、大きく2種類のものがある。

 外からかけて使う『外用』と、内服して使用する『内服用』だ。

 『外用』は主に外傷を治療し、『内服用』は主に内臓の傷や生命力自体の回復に効果がある。

 見たところ、この少女はずいぶんと奴隷商たちに痛めつけられていたようだ。

 先ほど上級回復薬をぶっかけたので外傷は概ね治療されているが、まだ内部の損傷は残っているだろう。


「母さんがどこかにいるはずなんだ。アタシを庇って、きっと酷い目に遭わされたと思う……。これは母さんに使ってもらいたい!」


 少女は叫ぶようにそう言ったのだった。

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