表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

136/307

136話 竜化

「好き勝手暴れるだけなら楽なのだがな。竜化して人に見られると、なかなか厄介で――ん?」


 そこで俺は気付いた。

 ここが地下であることを。

 竜化したところで、人に見られなければ特に問題はないではないか。


「よし。久しぶりにやってやる。【竜化】!」


 俺は意識を集中させる。

 体内の魔力を練り上げ、全身へと流し込んでいく。

 同時に、俺の身体はメキメキと音を立てながら巨大化していった。

 さらに、俺は手足を曲げて屈み込む。

 そして、力を溜め込んだのち一気に解き放つ。


 ズゴォォンッ!!!

 ドガァァッ!!

 周囲の壁の一部を粉砕しながら、現れた俺の姿は――


「グオォォォォオオオン!!」


 大きな赤い竜だった。

 大きいとは言っても、以前の姿ほどではないが。

 S級スキル竜化の習熟度が上がり、サイズもある程度調整できるようになっているのだ。

 今の俺は、体長3メートルといったところか。

 この地下の空間を何とか動き回れるぐらいのサイズ感である。


「グオオォォッ!!!」


 ドラゴン形態になった俺は、地下の扉を粉々に破壊した。

 やはり、竜化状態ならこんな扉なんぞ大した障害ではないな。

 ブレスを吐くまでもない。

 何気ない腕の一振りで十分だ。


(さぁて……。違法奴隷商どもはどこに隠れているのかな?)


 俺は扉の先に進み、周囲をキョロキョロと見回す。

 そこにはそれなりに広い部屋が広がっていた。


「な、なんだこのドラゴンっ!?」


「うわあああぁっ!」


 そこにいた男たちが悲鳴を上げた。

 そいつらは俺から逃げるようにして、部屋の奥にある扉へ向かう。

 あの先に何かあるのだろうか?

 まぁ、逃しはしないがな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ