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悪役令嬢の逆襲~バッドエンドからのスタート  作者: 結城芙由奈@コミカライズ連載中


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第18日目 命がけの野外パーティー準備 その③

『おはようございます。18日目の朝がやってまいりました。昨日もウィルス駆除にご協力頂きまして、誠にありがとうございます。謝礼と致しまして、メイドのレベルを28に上げさせて頂きます。また、新しく攻略キャラを増やす事に成功した褒美としてスキルポイントを1000ポイントプレゼントいたします。それでは本日も1日頑張って下さい。』


「え~と今日も野外パーティーの準備をするんだろうね。きっと・・・。何せ明日は野外パーティーだしね。・・・今日も一生懸命働くから明日の野外パーティーのお手伝い・・・免除して貰えないかな?トビーに尋ねてみよう。」


そしていつものようにベッドから飛び降りると伸びをした。

「さて、今日も1日頑張りますかっ!」



 今朝の厨房のお手伝いはゆで卵のから割だが・・・これが中々うまく割れない。殻が白身にくっついて上手に剥く事が出来ないのだ。さては・・・。


「ガルシアさん。このゆで卵・・・茹でたのって・・・・・?」


「ああ、アンが茹でたんだが・・・ひょっとすると剥きにくいか?」


ガルシアが私の手元をのぞき込みながら言う。


「はい・・・剥きにくいですねえ・・・。」


「全くアンの奴め・・・。上手に茹でらられないなら、事前にスプーンのつぼの背でヒビを入れてから茹でるようにとあれ程言っておいたのにな・・・。悪かったな。エリス。もう一度俺が茹でなおすよ。」


ガルシアが茹で卵を回収しようとしたので、慌てて言った。


「そ、そんな勿体ないじゃないですか!私・・・卵の殻が剥きにくい時の場合に試してみたかった事があるんですよ。今から試してみてもいいですか?」


「ああ、別に構わないが・・・どうするんだ?」


「それではガルシアさん、すみませんが氷を用意して頂けますか?」


私はにっこり笑みを浮かべた。



それから5分後、ガルシアが大量の氷が入ったコンテナを厨房に持ってきた。


「ほらよ、エリス。氷を持ってきたぜ。しかし・・・こんなに沢山の氷・・一体何に使うんだ?」


「ええ、この氷水にゆで卵を入れて冷やすんですよ。」


厨房にある大きな二つの鍋に水を張ってガラガラと氷を投入。キンキンに冷えたところにゆで卵をトプントプンと投入!ゆであがって時間が経過しているからこの方法が有効かどうかはわからないけど・・あ!そうだ、塩も入れればそれだけ早く冷えるよね?分量が分からないから、とりあえず1カップ位入れてみるか・・・。


とりあえず適当な時間を見計らって、氷水から取り出して、割ってみる。


おおっ?さっきよりは剥きやすくなってる・・・。よし何とかなりそうだ。

そして200個の茹で卵を剥き終わり、ガルシアに声をかける。


「ガルシアさん。全て終わりましたよ。」


「ああ、そうか、悪かったな、エリス。それじゃ今日はおまえ・・・バスケットに詰めてお弁当にしたいって言ってたよな?サービスでフルーツを入れておいてやるよ。」


ガルシアがバスケットにオレンジを入れてくれた。


「うわあ、ありがとうございますっ!」


するとガルシアが尋ねてきた。


「そういえばエリス・・。お前、今度から食堂で朝食を食べるんだって?俺とアンの事なら気を遣う事無いのに。」


ガルシアが申し訳なさそうに言う。


「いえいえ。決してそういう理由じゃないですから。ほら、今日みたいに仕事が忙しい日は自分の持ち場で食べたほうが早いじゃないですか。だから今朝は湖で食べようかと思ったんですよ。お天気もいいし。」


「ああ、確かにな。あ、でも・・・。エリス、今日もお前が屋外パーテーの準備を担当するのか?昨日は話に聞くとかなり大変だったそうだから・・誰か他の奴に代わってもらった方がいいんじゃないのか?」


ガルシアが心配そうに声をかけてくる。


「あれ?確かにそうですね。今日も私が受け持つのかな?でも出来れば今日も準備の方に回りたいんですよ。・・・明日のイベントのお手伝い、免除させてもらいたいので・・・。」


すると、突然トビーが厨房に現れた。そして私を見ると嬉しそうに言った。


「やあ、エリス。今朝もとっても可愛いね。ところで昨日も君は大活躍だったそうじゃないか?湖の周囲の雑草を焼き払い、すべての蜂を駆除したと聞いたよ。だけど・・・疲れ果ててしまって寮に戻ったと聞かされた時は本当に心配でたまらなかったよ・・・。」


相変わらずの潤んだ瞳、甘ったるい声で語り掛けてくる様は・・・相変わらずの鳥肌ものだ。


ガルシアも白い目で見ているし・・・ああ、恥ずかしい。だけど、彼には話が合ったので会いに行く手間が省けたのはラッキーだ。


「良かった。トビーさん。話したいことがあったんですよ。」


すると何を勘違いしたのか、トビーが突然私の両手をガシイッと握りしめてきた。

ヒイイッ!!

咄嗟に身の危険を感じる私。


「エリス!やっと・・・やっと君が自ら僕に会いたいと思ってくれるようになったんだね?!ああ・・・何て僕は幸せなんだ・・・・。」


「ち・・・違いますってば!仕事の話ですっ!私、今日も野外パーティーの準備に回りますので、明日のパーティーのお手伝いはお断りさせて下さいっ!」

そして頭を下げる。


「ええ?何故だい?エリス。お手伝いと言ってもそれほど大変な仕事では無いんだよ?警備の仕事と、学生たちに飲み物や食べ物を提供するだけの仕事なんだから・・。それに業務終了後は、フィナーレで花火大会も行われて、その時は僕たちもお酒を飲んだり食事することだって出来るのに・・・?」


「ええ・・・。そうかもしれませんが・・・私は学園の嫌われ者の『エリス』ですから・・。学生さん達に何言われるか分かったものじゃないし・・・。その代り、後片付けはしっかりやるので、お願いです、免除して下さいっ!」


その話を聞くと、トビーは困った顔をした。


「そうなのかい・・・?野外パーティーではダンスも行われるから、その際は我々も参加して良い事になっているのに・・・・エリスが参加しないのは・・・非常に残念だよ。」


何?ダンスもある?それなら尚更行くわけにはいかない!ゲームの中のエリスはダンスが得意だったけども、私はフォークダンスすら踊れないほどの運動音痴なのだ!


「ダンスは参加しなくて、全然問題ありません!どうか・・・明日は免除してくださいっ!」


再度頭を下げると、トビーはようやく首を縦に振ってくれた。


「分かったよ・・・。僕も君を困らせたくはないからね。それじゃ今日も設営会場の準備と・・・明日に片づけをお願いするよ。」


やった!うまくいった!


「それで・・・今日の設営会場のお仕事は何ですか?」


「ああ。今日の仕事は・・・学園が管理している花の植物園があるんだ。そこから花を摘んでくるんだが・・・。」


トビーの顔が曇る。ま・まさか・・・?


「あの・・・そこでも害虫駆除を行うのですか?」


「い、いや!害虫はそこにはいない!その点は安心していいよ?ただ・・・。」


するとそれまで黙って話を聞いていたガルシアが途端に大声を上げた。


「お、おい!まさか・・・その植物園て・・・。」


「ああ、そのまさかだ。」


するとガルシアが顔色を変えて私を見た。


「エリス!今回ばかりは・・・この仕事うけるのはやめろっ!誰か腕っぷしのいい奴に代わってもらうんだっ!」


「え・・・?な・何故ですか・・・トビーさんっ!」


「エリス・・・。じ、実は・・・その植物園には・・・突然変異した食中植物がいるんだ・・・。」


「しょ・・・食虫植物・・・?」


思わず顔が引きつる。


「ああ、その食虫植物の名は『ウツボカズラ』。それが突然変異してその植物園に生息するようになったんだ。全長はおよそ2mにまで成長してしまった。しかも入り口付近にいるので、うかつに近づくことが出来ない。その為放置しすぎて・・・2mにまで達してしまったのだ。しかし、今回は逃げてはいられない。野外ダンスパーティでは「レンボーローズ姫コンテストが開催される。」


「?何ですか?『レンボーローズ姫コンテスト』って?」


「エリス!君は本当にこの学園の生徒だったのか?!『レンボーローズ姫コンテスト』とは名前の通り、レンボーローズの花束が誰に一番似合うかを競い合うコンテストの事じゃないか。」


「は、はあ・・・。」


「そして・・そのレンボーローズは・・・そこの植物園にしか栽培されていない。」


あ、何だか非常に嫌な予感がしてきた・・・。



「大丈夫だ、エリス。安心してくれ!今回は君にばかり大変な思いをさせないぞ?!ダンを同行させるっ!あいつは・・・見ての通り体も大きく、腕っぷしも強い!あいつに・・・守ってもらうんだッ!」


「わ・・・分かりました・・・。」

しかし、何という熱血ぶりなんだ・・・・。





それから約1時間後―。


私はダンと植物園の前に立っていた。ダンの背中には大きなタンクが背負われている。


「ダンそれは何ですか?」


「除草剤だ。」


「除草剤・・・。」


「いいか、エリス。せーので中へ飛び込んだら、俺が『ウツボカズラ』を引き付ける。そしてお前はそのすきに奥に生えているレインボーローズを目指して走るんだ。決して後ろを振り返るなよ・・・。」


「わ、分かりました・・・。」

ダンの目つきが普通じゃない!怖い!怖すぎる!


「よし・・・では、行くぞっ、エリスッ!せーの・・・!」


そして私たちは植物園の中へ飛び込だ―。


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