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マーメイドスパイラルジェットMSS  作者: 亜井下茶女
6/9

、、全国大会、、

全国大会


大会当日の朝

下城女子学園チームを乗せたバスが到着する。

会場である、九十九里浜では、一大イベントように観客が大勢集まっていた。


「なにこれっ?人の数!」「有名人でも来るの?」

「違うよ、各チームの応援団、」

「いや、それだけじゃないみたいだね、観光客もいるよ」

「なんで、」「ほら、外人もたくさん、しかも、水着!」

「こんな所でやるの!緊張するな、、」


初めて全国大会を経験する下城チームは、観客の多さでみんな緊張している。


開会式の挨拶、優勝旗返還、選手代表の宣言(前回の優勝校)

などが終わって、1回戦の準備をしている、下城女子学園と京大付属高校であった。


下城チームは、緊張をほぐす為、円陣を組む。

「それじゃ、キャプテンお願いします。」

「みんな全力で行くぞー」「オォー」

「1回戦、突破するぞー」「オォー」

「エイエイ、ヤァー」「ヤァー」


みんなは、スタート地点に元気よく走っていく。

「最後のヤァーは、なに?」

「さぁ、初めて聞いた、「キャプテンの気合じゃない?」

「あははっ、気合ね、」笑笑


スタート地点

下城学園チームカラーピンクが横並び。

京大高校チームカラーパープルが並ぶ。


そして、試合開始のホイッスルが鳴った。

各チーム 勢いよくスタート。

観客の声援が会場に響き渡る。わぁーわぁー!


試合開始、30分、両チーム得点が入らない。


「キャプテン、ごめん、5号艇やられた!」

サチに無線が入った!

「いいよ、怪我は無い?」「無いから、キャプテンお願い」

「こちら、6号艇 やられた、ごめん、」

続けざまに撃沈の報せが入ってくる。

「こちら、3号艇 敵の5号艇撃沈。」

「よくやったわ、カホ、ナナ、」

「こちら、4号艇 やられちゃった、ごめんね、」


前半終了のホイッスルが鳴り。

ハーフタイムになる。

各チーム、球の補充に帰ってくる。


ハーフタイム

「前半の動きはいいよ、この調子で行って、みんな」

「うん、わかった。ナミちゃん」

「後半は、ナミちゃんが司令塔で、みんないいね、」

「了解です、「ラジャー、「お願いします、

「それじゃ、わたしの指示 聞き逃さないでね、」

「はーい、」

「それじゃ、行きましょうか、、」


各チーム、スタート地点に並ぶ。

後半戦のホイッスルが鳴る。


後半30分経過、

「なんか敵さん、逃げ回って、追い付けない!」

「どうする、ナミちゃん」

「しまった!2点リードしているから、守りに入られた。」

「どうしたらいい?ナミちゃん」

「それじゃ、3号艇4号艇は5号艇6号艇と合流して、1艇に集中して追いかけて、」

「了解、ナミちゃん」

「サチさん、わたしたちは、キャプテン艇に集中しましょう。」

「ラジャー、」


京大チームは、氷山を利用して、キャプテン艇を守っている。

「どうする?ナミちゃん、」

ナミは、腕時計を見る。残り時間が10分をきった。

「仕方ないね、これは2回戦に使うはずだったが、やりましょうサチさん、」

「Bクイックだねー、それじゃ、付いて来てナミちゃん」

「お願い、サチさん」

1号艇 フルスロットル全開で、ナミの2号艇を引っ張っていく。


ナミとサチは、相手チームの固い守りに突っ込んで行く。

「スズちゃん、準備いい?」

「準備OK」

「それじゃ行くよ、逆噴射、、」

スズは1号艇にカバーをかけて待つ。

その上を2号艇が滑るように飛んだ!

相手チームの頭上を越える。

「ジャンピングアタック!」

「それっ、連射、、、ダダダー」

相手のキャプテン艇に命中する!


大画面で見ていた観客の声援が鳴り響く。

「うおー、うおー、ブラボー、ウオー、、、ミラクル、、」


残り時間1分を切っていたが、ぎりぎりセーフであった。

そして、試合終了のホイッスルが鳴る。


下城女子学園チームは、6対3で1回戦を勝ち上がった。

まだ観客の声援が鳴り止まない。

ブラボー、、ブラボー、、ミラクル、、、、


両チーム並んで握手をする。

「次二回戦、頑張って、」

「ありがとうございます。」

観客の拍手で送られた。下城学園チーム。

嬉しい、1勝だった。

「次の試合、わたしたちやりずらいね。」

「あんな劇的な勝ち方してわね、」汗

高知先学園チームと長崎学園チームは、テンション上げていくしかなかった!!


チームメイトは、引き揚げて行く。

「あぁー帰って、シャワー浴びよう」

「あぁー、お腹空いた。」

「何言ってるの、次の試合を見るんでしょう、」

「えっ、なんで?」

「次当たるチームを研究するんでしょう、まったく」汗

みんなはパーカーを羽織って応援席に向かう。

「こっちこっち、席空けといたよ、」

「ありがとう、剣くん、」

「はじめまして、黒潮波です。」

「はじめまして、ぼく仲台剣です。」

「はい、自己紹介すんだ、それでは相手チームの研究」

「オトちゃん、長崎学園をよく見てて、」

「えっ、強いチームなの?」

「わたしの予想だと長崎学園が勝ち上がると思う。」

「へぇ~そうなんだ!」

「前に戦ったことがあるから、特に1号艇と2号艇をよく見てて、」

「うん、わかった。ナミちゃん」

試合開始のホイッスルが鳴る。

乙羽と波は両チームの位置取りに注目していた。

「やっぱり、スピード争いで後ろに回る作戦で行くみたい、」

「えっ、どっちが?」

「決まってるでしょう。長崎学園」

「あっそうだった、」


「これって、うちのチームと変わりない!」

「そう、場数踏んでる分、うちが不利ね、」

「それじゃどうすんの?」

「だから、それを見極めるの、、」

「大丈夫、ウチには頼りになる指令塔がいるから、」笑

「そんなことより、みんなも考えて、」

「あっ早くも、2点先取、長崎学園!」


後半戦も長崎学園チームは、得点を重ねて6対1で勝ち上がった。

そして1回戦は、優良校が順調に勝ち上がり2回戦となる。

いよいよシード校、聖パルパル学園も参戦する。

2回戦、1試合目は、下城女子学園対長崎学園である。

会場も観客応援団で盛り上がっている。


各チーム、スタート地点に着く。

試合開始のホイッスルが鳴る。

「みんないつものように行くよ、」

「了解、キャプテン」「ラジャー、」

下城学園チームは、先制点を奪いに行く。

さすがに相手チームも簡単に得点を許さない。

「こちら2号艇、相手4号艇撃沈、」

「さすがナミちゃん、」

「あっ、5号艇 やられちゃった、ごめん、」

「敵の6号艇、撃沈、」

「さすが、双子ペア、良くやったわ、」

「ごめん、6号艇、やられた!」

前半戦のホイッスルが鳴り。

ハーフタイムに入る。

2対2の同点で前半戦終了。



後半戦開始のホイッスルが鳴る。


長崎学園チームは、氷山の陰に集まりだす。

「こちらは、バラけて囲い込みにかかるよ、」

「了解、ナミちゃん」

「くれぐれも、慎重にチャンスがあったら攻撃して、」

「了解、ナミちゃん、」

「ヒェ~何?デカイ球が飛んでくる!」

「それは、バレーボールだね、」

「そんなのありか!」

「ありだょ、バズーカ砲だわ、」

「別のマリンジェットを出してきたのか!金のある学校は違うね、」

「ほんと、こっちは、中古だっていうのに、」汗


「ヒェ~全部 こっち向かって来る、逃げろ~」

「しまった、壁の薄いところを突かれた。」

「どうする、ナミちゃん」

「サチさん、相手の1号艇に私を引っ張って、」

「了解、ナミちゃん」


キャプテン艇は、フルスロットルで2号艇を引っ張って行く。

相手の1号艇は、球入れのゴムボートを引っ張っているので直ぐに追い付く。

サチは、左に舵を切る。


「あとは、任せた、ナミちゃん」

「ありがとう、サチさん」

すかさず、相手の風上をキープするのであった。

横並びになる。

「オトちゃん、風の向きを考えて撃ってね、」

「任せて、的中率ナンバーワンの私だから、」

「お願い、オトちゃん、」


相手チームも撃ってくる。

だが、風に流されて当たらない。

乙羽は、2発撃ってみて風向きを考える。

「よし、捕えた。連射する、、、」

「ヨッシャー、当たった!」

「喜ぶのはまだ早いよ、すぐ後ろに2号艇が付けている。」

「しまった!どうする、ナミちゃん」

「振り切るから、しっかり掴まってて、オトちゃん、」

「了解、」

下城チームの2号艇は、波に逆わらず舵取りをする。

相手チームは、波をまともにくらう。

ここで、操作技術の差がはっきりと別れる。

見事に相手チームの追撃をかわすことができた。

そして、次の標的を探すと、

試合終了のホイッスルが鳴った!


さて、どっちのチームが勝ったのであろうか?

実況放送の大画面には、7対3で下城女子学園チームの勝利と映し出される。

大会会場では、声援が飛びかい下城女子学園を讃えた。


両チーム整列して、握手を交わした。

「次の試合も頑張ってね、」

「ありがとうございます。」

下城学園チームは、応援席に深々と頭を下げていた。

「ありがとうございました。」


これで、下城女子学園はベスト4入りであった。

次の対戦相手は、鹿児島南海高校と決まった。


準決勝 、当日、、

下城女子学園チームにトラブル発生。


「もうダメだね、これ以上治せない、」

「えぇ~そんな、どうにかならないの?」

「どうしたの?」

「あっ、会長、」

「僕から説明しょう、2号艇はエンジンに亀裂が入って、エンジンごと取り換えないとダメだね、5号艇は、カジが破損、エンジンもオーバーホールしないとダメですね。」

軽井先生がみんなに説明していた。

工学部総出でメンテナンスをするが無駄に終わる。

「別の中古を買った方が早いね、」

「そんな金どこにあるの?」

「そうなの、取り敢えず、はっきりしていることは、試合に間に合わないってことだね。」

「そうなりますね、会長」

「うぅ~悔しい、、」「やだだけど、仕方ないのか、、、」

「それじゃ、部長、実行委員会に行って報告しましょう。」

「じゃみんな、そう言う事で諦めて、会長と行ってくるから、」

「はい、分かりました。」


大会会場に実行委員会からのお知らせとして。

「皆様にお伝いします。先程 下城女子学園からエンジントラブルで棄権するとのことです。したがって、鹿児島南海高校の不戦勝とします。」


「えぇ~そんなバカな~」「ブゥー、「ブーっ」

会場の観客はブーイングのあらし、、、、、

ところが、、、、

「でも、良くやった!」「そうだな、下城学園に拍手、」

会場に拍手が起こっていた。

意外な出来事でもあった。


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