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不意の一撃

遠距離攻撃、正確には魔法と魔銃、そして抜刀術の効果は分かった。


抜刀術だけダメージがあったことは謎ではあるが、それも何回か試していってみるしかないだろう。


フロストギガースを覆っていた霜も、さっきの攻撃ではがされていたのに既に復活しかかっている。


常に自分の周りの熱を吸収しているのだから当然とはいえ……。


「今度は近接攻撃試してみよ!」


カノンがそう言って魔装を発動させる。


フロストギガースの反対側では、カノンの声に頷いたリーゼも竜化を発動させて走り出す。


フロストギガースはリーゼの攻撃に警戒したまま。


そこに自分に向かって走ってくるのを見ればさらに警戒は強まってカノンは意識から外れていく。


こうなればカノンからは攻撃し放題だ。


「はぁ!!」


魔装を使って一瞬でフロストギガースと距離を詰めたカノンが、ハクティアを振りぬく。


「グォォォ!」


「っ!」


カノンの一撃はフロストギガースに確かな傷を刻んだが、それでも浅い。


カノンも顔を顰めるとすぐに距離をとった。


『カノン、どうした?』


「あいつ、無茶苦茶硬い。剣が流された」


カノンが悔しそうに呟く。


流された……。


だから傷が浅くなったのか……。


これが物理耐性の効果か?


「任せて!」


カノンが引いた直後、リーゼが刀を構えて肉薄する。


「抜刀術!五月雨!」


リーゼが刀を抜き放ったのと同時、フロストギガースに無数の切り傷が刻まれた。


「グゥゥ……!!」


始めてみる技だな。


ダメージは小さいだろうが攻撃自体は通っている。


……ん?


フロストギガースの様子、なんだかおかしくないか?


リーゼの攻撃を受けたのに叫び声をあげてないし、なんだか力を溜めているような……。


もしかして……。


俺は嫌な予感を感じた。


リーゼは既に追撃の体制に入っている。


……まずい!


『リーゼ!すぐに離れろ!』


ボン!!


俺がリーゼに念話を飛ばした瞬間、フロストゴーレムを中心に爆発音が響き衝撃波が広がった。


「……ァ…!」


「っ!リーゼさん!!」


カノンは距離があったので衝撃波を受け流せた。


しかし、至近距離にいたリーゼは衝撃波に巻きこまれ、声にならない悲鳴を上げながら壁際にまで吹き飛ばされて盛大に雪煙を舞い上げた。





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