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最下層の戦い

「グオオオォォォォ!!!」


カノンとリーゼが臨戦態勢に入ったのと同時、向こうもこちらに気づいたらしく雄たけびを上げてこっちに向かって走ってきた。


「カノン!行くよ!」


「うん!」


カノンとリーゼもすぐに左右に分かれて走り出す。


正直、あの巨体で走ってくるだけでも中々の迫力だ。


というか、よくあの巨体で走れるな……。


まぁ、のっしのっしと走っているのでそこまで速くはないのだが……。


「まずは私から!」


カノンはフロストギガースに魔銃を向け、引き金を引く。


しかし、魔銃から放たれた弾はフロストギガースの体表を覆っている霜をわずかにはがしただけに終わった。


流石魔法耐性持ちなだけはある。


「グゥ!?」


しかし、ダメージは無くても何かが当たった感覚はあったようで、フロストギガースは走るのをやめカノンの方を振りむいた。


「思ったより硬い……」


『あぁ、けど気を引くには充分だったな』


カノンとリーゼは左右に分かれ、フロストギガースを挟むように位置取りをした。


つまり、カノンに意識を向けるという事はリーゼには背を見せているという事でもあり……。


「ウォーターカッター!」


リーゼの声と共に、カノンの方を向いていたフロストギガースの背中に水の刃が命中した。


水の刃はフロストギガースの背中の霜を洗い流し、その下にある本体を洗い出す。


しかし、やはり本体にはダメージは与えられていないようだ。


「まだまだ!抜刀術・刃風!」


リーゼが刀を振りぬき、フロストギガースの背中に何かが当たった。


「グゥゥォォ!!」


それと同時にフロストギガースが吠える。


見ると、背中には小さな切り傷が出来ており僅かに血がにじんでいる。


あれは……いわゆる飛ぶ斬撃って奴か?


威力こそ低いが、詠唱なしに刀を振る動作だけで出せる便利な攻撃だな。


しかし……。


「魔銃と魔法は効果が薄そうだね」


カノンの言う通り、最初の攻撃は大した効果が出なかった。


しかし、リーゼの抜刀術だけはダメージが通った。


この違いは……。


『そうだな。予想通りではあるが……』


耐久型の魔物相手だ。


この程度の攻撃が通じないのは想定内。


問題は……。


『なんでリーゼの抜刀術だけはダメージ入ったんだ?』


抜刀術も魔力を使っているのは同じはずだ。


それに物理耐性も持ってる相手に、斬撃だけが通ったのはなぜだろう?








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