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最終階層への道

14階層までは、中層と同じように11階層と殆ど変化はなかった。


ただし、カノンには多少の変化があった。


この階層に辿り着くころには、スキルに頼らない気配察知技術を体得できつつあったのだ。


どうやら、暗闇から襲ってくる敵に対処しているうちにコツをつかんだようだ。


まだリーゼのようにはいかないが、精度も段々と上がってきた。


これを磨いて行けば、いずれは完全な技能として体得できるだろう。


そして、カノン達はついに15階層に続く階段に辿り着いた。


次の階層主を倒せば攻略完了だな。


「ここまで来たね」


「うん。……でも、そんなにきれいな景色ってあったかな?」


カノンは村に来た冒険者から聞いた話と現実との違いに首を傾げている。


確かに……。


雪原は綺麗ではあったが……。


あぁ、そういえば5階層までの氷は綺麗だったな。


まぁ、そこまでしてみたいかと言われると微妙だったけど。

















「で、この先の階層主の情報はないって事?」


『そうみたいだな……まぁ、ここまでくる冒険者自体が稀だろうし、情報が集まらないのかもな』


迷宮について書かれたメモ書きを確認しつつリーゼと会話を重ねる。


今までの二か所の階層主は攻略の手引きみたいなものが存在したのだが、この先は全く情報が無いのだ。


それ自体はギルドで説明を受けた時にも聞いていたので問題はないが、リーゼが書き写してくれたメモを見返しても14階層までしか書いていない。


しかも、深くなるにつれて情報も減っていったのだ。


まぁ、深く潜れば潜るほど冒険者が減って情報も集まらないだろうし、15階層の階層主を倒すメリット……正確には、10階層より下に潜るメリットがないので仕方ない。


因みに、何故メモしたのがリーゼなのかというと、カノンでは黒板を写すのが追い付かなかったからだ。


一応練習も込みでカノンも書き写していたのだが、要点の半分程度を抑えるのがやっとだった。


最も、別にカノンが読み書きが苦手というわけではなく、速筆が出来ないだけだ。


村という読み書きを殆どしない環境で育った弊害のようなもので、リーゼやギルドの職員曰くカノンは優秀な方だという事だ。


それに、追い付かないと言っても、カノンしかいなければカノンのスピードに合わせてはくれただろう。


今回はリーゼがいたうえ、情報が多いせいで駆け足になってしまった事が理由だしな。




っと、無駄話はここまでにして、そんなわけで、ギルドの情報もないこの先、出来るだけの準備をして臨むしかないな。

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