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迷宮へ

迷宮についての説明は段々と細かくなっていき、最後には雪の迷宮の魔物の分布や独自の注意点にまで及んだ。


で、話を纏めると雪の迷宮は全15階層。


その内5階、10階、15階がボスエリアになっていて、基本的に冒険者は4階までに集中しているようだ。


それは、単純にボスを倒してまで深い階層に潜るメリットが少ないせいだ。


どうやら、素材の買取価格の問題のようなのだが、そのおかげか中層にさえ入れば魔物の取り合いにはならないだろう。


そんな感じの話を聞いたカノン達は、必要そうな物資を追加購入して迷宮に向かうのだった。

















迷宮の入り口は、町の外にある。


まぁ、外と言っても、門を出てすぐの場所なので町の一部と言ってもいいのかも知れないな。


入り口小さな祠のような場所に地下に続く階段があるだけなのだが、その近くに守衛が立っており、入ろうとする人の許可証を確認している。


因みに、この入り口は朝一は大混雑するようだ。


それは、殆どの冒険者が浅い階層で活動をして日暮れには町に戻るからだそうだ。


なので、浅い階層は日帰りが出来るわけだが、反対に5階以上になると日帰りは難しくなる。


なので、食料なども大量に持ってきていたりする。


それに加えて野営に必要なものも一式持ってきてはいるのだが、はたから見るとそうは見えないな。


なんせ、次元収納スキルのおかげで最低限の荷物しか手に持っていないからな……。


というか、女の子三人のパーティだ。


もしかしたら迷宮に入るまでにひと悶着あるのかと身構えていたのだが、守衛にギルドカードを許可証を見せてあっさりと迷宮に入れた。











「……ここが……迷宮?」


迷宮の入り口から階段を降りきったカノンの第一声がそれだった。


『これは……想像とだいぶ違うな……』


俺もカノンに同意だな。


なんせ、目の前に広がるのは氷でできた巨大洞窟だ。


天井までの高さは10メートルをゆうに超え、通路の広さも15メートル程度はある。


後ろを見てみると、氷の壁の向こう側に岩でできた壁があり、そこから上に向かって階段が伸びている。


ここを降りてきたんだな……。


「これが……雪の迷宮…」


カノンか目を輝かせて氷の空間を見ている。


そういえば、俺たちが冒険者ランクを上げようとしたのってここに来たかったからだよな……。


それが、今では通過点として攻略最優先……か……。


「それにしても……静かだね」


カノンの後ろから階段を下りてきたリーゼが呟く。


「はい。一層目は魔物は居ません。ここは鉱石を採れる採掘エリアです」


そのリーゼの後ろから、アンナの説明が聞こえてくる。


鉱石……そういえば説明されたな……。


『確か……氷晶石…だったか?』


雪の迷宮の全階層から採取できる鉱石で、迷宮に入れるようになったばかりの冒険者の収入源だそうだ。


まぁ、今回俺たちは攻略優先で採取は後回しだから、運よく見つけられればって感じか?


そして、ギルドで購入した地図をカノンが取りだして、二階層目への入り口を探す。


「……思ったより広い?」


目の前に伸びる通路と地図を見比べたカノンが呟く。


『……そうだな。この地図がどの程度の精度かまでは分からんが、思ったよりありそうだな』


地図では一部しかない通路が、目の前では見えない距離まで伸びている。


これは思ったより大変かも知れんな……。


初めての迷宮攻略、気を引き締めよう。

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