表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
276/317

聖鎧スキル

真っ白な空間にカノンと二人……、いや、アリエルもいた。


恐らく俺たち二人をここに呼んだ張本人であろうアリエルは、とても晴れやかな笑顔を見せている。


「上手くいったようですね。おめでとうございます」


賞賛の声を掛けてくるアリエル。


「あ、ありがとうございます」


カノンはそれに対して苦笑しながら答えた。


「倒すのは問題なかったが……よかったのか?」


今更だとは思うが、一応確認してみる。


アリエルからの頼みは、主を失って尚アンデッドとして存在する聖剣と聖鎧を眠らせて欲しいというものだ。


それを、アリエルの指示とはいえ吸収する形で倒したのは、果たしてよかったのだろうか?


「それは構いませんよ。そもそも、それも承知の上でお願いしたのですから」


そう言って笑うアリエル。


確かにそうではあるだろう。


しかし……。


「でもこの力って、アリエルさんのですよね?私なんかが貰っていいのでしょうか?」


カノンがそう言って胸に手を当てる。


カノンは、魔法剣を魔剣に進化させることが出来た。


そして新しく生まれた魔剣は俺の能力の一部を受け継ぎ、斬った対象の能力を吸収することが出来る。


その力によって、聖剣の力を吸収して能力を継承したのだ。


最も、なんでも吸収できるわけではなく、魔剣などの武器の能力限定のようだが……。


因みに、何でそれが分かるのかというと、アリエルが教えてくれたからだ。


進化する魔法剣は、所有者の魔力を糧として進化する。


その際、その所有者の魔力によってどんな魔剣になるのかはある程度決まってくるそうだ。


例えば、火属性が得意な所有者の元で進化すれば炎の魔剣に、水属性が得意な所有者の元でなら水の魔剣に、といった感じである。


そして、この魔法剣は欠陥品であり人の魔力を扱えない。


更に、自前の魔力を殆ど持たないカノンが使っていたのだ。


その場合、普段から魔剣に注がれていた俺の魔力の影響を受けてキメラのような能力が覚醒するいのは必然だったというわけである。




話を戻すと、カノンは聖剣、俺は聖鎧の能力を継承したというわけだ。


アリエルからすれば、人柄も分からない初対面の相手に自分の形見のようなものを渡したようなもので、方法がなかったにしろ心情的にはどうなのだろう?


「それは、お二人を信じます。ですが、お二人なら大丈夫かなって思ってますよ?」


「……分かった。なら、俺は期待を裏切らないようにするだけだな」


「うん。そうだね」


アリエルの言葉にはそう答えるしかないな。


何か言葉を濁すような感じではあったが、深くは聞かない方が良いかもしれん。


「さて、カノンさんの方、聖剣は能力が何となく分かってくると思います。問題なのはハクさんの聖鎧の方でしょうね。鑑定でも詳細は分からなかったのではないでしょうか?」


コホンと咳ばらいをして、俺が気になっていた話題に入ってくれたアリエル。


確かに、それは気になっていたが……。


「まず、ラティスマギナはリビングメイルのスキルとしてハクさんに吸収されたと思います。リビングメイルの霊装スキルの中に、聖鎧が組み込まれる形ではないでしょうか?」


組み込まれる?


「いや、聖鎧って複合スキルと霊装スキルが別々であったぞ?」


俺がそう答えると、アリエルは少し考えるそぶりを見せた。


「……なるほど。一度、使ってみて欲しいところではありますが……」


そういいながらも、アリエルは自分の推測を話してくれた。


「まず、双方のスキルのどちらか……恐らくは霊装スキルでしょうが、それが前提スキルとして機能しているのではないかと思われます。そして、残った聖鎧スキルは霊装スキルを強化する形になるのではないかと……」


なるほど……、そう言えば霊装を習得して条件を満たしたとか聞こえたな……。


それを思い出したと同時にアリエルが半目で睨んできた。


「……それを早く言ってください」


あ、そういえば心を読めるんだった……。


「そういう事なら私の仮説はあっているでしょう。恐らく、霊装スキルで変化する鎧がラティスマギナになるのではないかと」


あぁ、霊装スキルをアップデートするスキルって訳か……。


「では、ラティスマギナの説明ですが……」


そうしてアリエルは、さらに長いラティスマギナの説明に入ったのだった。












「……こんな所でしょうか?」


アリエルによる説明は10分近くかかった気がする。


いや、能力が多いというより、汎用性が高すぎてかなり詳しく説明してもらわないと使いにくい。


少なくとも、真価を発揮してもらうのは先の話になりそうだな。


「さて……これで説明は一通り終わったと思いますし……」


そう言ってアリエルは少し考えるそぶりを見せた後、とてもいい笑顔で顔を上げる。


「私の生前の話でもしましょうか」







あ……これはまた長くなる話だ……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ