表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
271/317

英雄

……あれ?


何が起こったのか分からない。


そんな表現が一番正しいのかもしれない。


目の前にリビングメイルの剣が迫っていたのが最後の記憶だ。


しかし、俺に当たる瞬間に目の前の風景が一変してしまった。


見渡す限り白一色の世界……。


あれ?


もしかして……死後の世界?


「あはは、まだ死んでませんよ」


困惑しているところに、いきなり声を掛けられた。


というか、さらっと心読まれた?


「そりゃ分かりますよ。ここは私の世界なんですから」


私の世界?


その単語に首を傾げていると、いきなり目の前に人が現れた。


ピンク色の髪の長身の女性だ。


部分鎧を着ているが、なんだが見覚えのある鎧の気がする。


「初めまして。私はアリエル。遥か昔に勇者と呼ばれた者……って言えばいいでしょうか?」


「いいでしょうかって、それは俺には判断できんな……ん?」


目の前?


いや、正確に言うのなら目線が同じだ。


俺は小さな竜になったのだから、飛んだりしない限り相手を見上げるはずなのに……。


そもそも、さっき普通に話せてなかったか?


「あ、それは自分の体を見た方が早いですよ?」


目の前の女性にそう言われ、自分の体をよく確認してみる。


少し鱗が細かくなったか?


いや、俺が大きくなったのか?


「ここでの姿は魂の姿そのものです。肉体の状態による影響は受けません」


「いや、そう言われても……」


今の俺の姿と全くつながらないのだけど……。


「……それって、ハクが小さいのは私に封印されてるからって事?」


あぁ、そういう事か。


俺の姿は本来は既に大きくなっているはずなのだが、封印の影響で小さいまましか出てこれない……。


あれ?


「カノン?」


「ハク!なんだか立派になったね!」


いつの間にか隣に立っていたカノンを見下ろす。


うん。


いつもは見上げるのに今日は見下ろしている。


不思議な気分だよな。


……って、それよりも!


「何でカノンまで?」


「あ、それは簡単です。お二人は封印によって魔力的に繋がっていますので、片方を呼べばもう片方も来てしまう……そういうわけです」


あぁ、なるほど。


で……。


「結局、アリエルさん…だったか?何で俺たちは呼ばれたんだ?」


俺がそう聞くとアリエルの雰囲気が変わった気がした。


なんだかピリッとしたような?


「そうですね。まず、前提をお話しします。貴方たちが今戦っているリビングメイル。そのもとになった鎧は、聖鎧ラティスマギナ。かつて私が使っていた聖武具です」


「聖武具?」


効きなれない単語にカノンが首を傾げる。


「あぁ、今はそうやって言いませんか?そうですね……聖剣…は分かりますよね?」


アリエルの質問に俺とカノンは揃って頷く。


「その聖剣も聖武具の一種です。聖剣と同格の鎧と言えばいいでしょうか?」


聖剣と同格……。


「そして、貴方に投擲された剣、あれが聖剣タンペートです。ただし、もう聖剣としての力は殆ど残っていませんが……」


あぁ、俺、聖剣を投擲されたのね……。


勝てる気がしねぇ……。


「ここまでが前提です。そして、お二人をここに呼んだ理由ですが……」


アリエルのその言葉に俺とカノンが耳を傾ける。







「あれを眠らせて欲しいのです」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ