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対アンデッド魔法

よくよく考えてみれば、サンクティファイという魔法はアンデッドの浄化がメインな魔法だった。


何で気が付かなかったのかというと、単純に副次効果の汚れの浄化が便利すぎたからだ。


この魔法は光属性レベル5で使えるようになる魔法だ。


俺は王都に居る間にレベルが上がって使えるようになった。


その際、丁度授業で魔法の説明を聞き、想像以上に便利だったので多用しているのだ。


実際、シャワーを浴びることのできない野宿の際でも、体を清潔に保つことが出来るのだ。


っと、話が逸れたが、とにかくこれでリビングメイルへの有効打も目星がついたことだし、仕掛けに行くか。


今回は殆ど活躍できなかったし、少し暴れてもいいかもしれんな。


『さて、じゃあ予定通り拘束して試してみるか?』


「そうだね」


そう言って前に出ようとするカノン。


『いや、召喚してくれ。カノンとリーゼは後ろから光魔法を頼む』


しかし、そんなカノンを俺は止める。


やっぱり自分の体で暴れるのも大事だしな。


「分かった。やりすぎないでね」


呆れたような声に続いてカノンの詠唱が始まる。


そして、詠唱の終了と共に俺はカノンの目の前に召喚された。












『よし、じゃあサクッと捕まえるとするか』


召喚されると同時に、俺はリビングメイルに向かっている。


ガチャ


俺が近づくと、鎧もこちらを振り向いた。


どうやってこっちの姿を見ているのだろうか?


まぁ、そんなことは今はどうでもいいか。


リビングメイルはこちらに向かって剣を構える。


カウンター狙いだろうか?


だとしたら以外に賢いのだろうか?


まぁ、その程度どうとでも……。


ヒュン!


『うお!』


リビングメイルが剣を振り下ろした瞬間、俺の目の前を風の刃は通過した。


思わず声が漏れて突っ込んでいた速度も落としてしまったが、今のは魔法か?


これ、下手に剣を受け止めてもそこから追撃が来るな。


恐らく、接近を許すと不味いと判断しての威嚇だったのだろう。


俺との距離は10メートル程、向こうは警戒しているが能力まではばれていない。


ならば、警戒を掻い潜って攻撃できるか?


やってみるかな。


俺はその場で静止すると下半身をスライムに変化させた。


マンイーターでもいいのだが、スライムなら物理無効のおかげで斬撃に耐性があるからな。


俺はスライムをリビングメイル目がけて伸ばした。


ガチャ


俺がいきなり変身したせいなのか、リビングメイルがたじろいだように見える。


下手に頭がいいものだから、相手の能力もおおよその当たりを付けて来ていたのだろうが、俺の場合見た目と能力が一致しないのが特徴とも言える能力だ。


初見で不意を突くのは得意だ。


しかも、2回目以降でも推測できる能力は幅広いので相手はあらゆる状況を考える羽目になってしまう。


敵からすればこれほど戦いたくない相手もそうはいないだろう。


さて、リビングメイルが怯んでいる隙にさっさと拘束すべくスライムの触手で両手両足を拘束していく。


「…………!!」


その時、リビングメイルが何かを呟く。


『あ?……っ!』


何かをしたのか確認しようとした瞬間、リビングメイルを中心に衝撃波が無音で広がって拘束していた俺の触手を吹き飛ばしてしまった。


『……くそ!なんだ今のは!』


物理無効で防ごうにも、全体を襲う衝撃波など受け流しきれない。


かと言って、あの衝撃に耐えられるものに変身は出来ない。


拘束は諦めるしかないか?







「ハク!」


俺が考えを巡らせていると、後ろからカノンの声が聞こえた。

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