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最善の一手

リビングメイルの本体は鎧であって鎧ではない。


あの鎧に宿っている魂が本体だ。


つまり、その魂だけを如何にか出来ればいいわけなのだが……。


「多分だけど、光属性は効果があるはず。でも一発程度じゃどうにもならないかも?」


カノンの後ろでリーゼが呟く。


まぁ、光属性がアンデッドに効果的なのはお約束だよな。


それでも、リビングメイルはゾンビとは比べるまでもなく格が違う。


すぐに効果が出たりするわけではない。


そうすると……。


「アイリスさんの聖炎とかって効くのかな?」


カノンが思い出したように言う。


「聖炎なら間違いなく効くよ。とはいっても、私もアイリスさん以外に使ってる人知らないけど……」


確かにな。


リーゼの言う通り、アイリス以外には早々いないだろう。


何せ習得条件が厳しすぎる。


とはいえ……。


『そろそろなんだよな……』


「なにが?」


『聖炎属性スキルの習得条件、そろそろ達成するんだよ。そうすれば俺とカノンが使えるようになる』


聖炎属性の習得条件は、火属性と光属性がレベル10になる事。


今の俺のレベルは両方とも9になっていたりするのだ。


このまま行けば近いうちに使えるようになるだろう。


「……もしかして、一度切り上げて聖炎覚えてから来た方が良いのかな?」


カノンがそんなことを言い出した。


『いや、今の手札で如何にかする方向で行かないか?』


「そうだね。ていうか、火属性は兎も角光属性なんていつの間に……」


リーゼから呆れたような声が聞こえる。


まぁ、魔物で光属性を持っているのは少ないしな。


『種明かしは今度してやるよ。取り合えず、あれを如何にかする方法だが……』


「……ハクが拘束して光の魔法を浴びせる?」


『ふむ……』


カノンの提案は意外といけそうかも知れない。


問題は拘束できるかどうか……かな?


「でも、攻撃に巻き込まれちゃったら拘束どころじゃなくなっちゃうよね?」


リーゼからの疑問に、アンナが首を横に振った。


「光属性の攻撃ではなく、灯りの魔法でも効果はあるはずです。時間は掛かるかも知れませんが……」


『なるほどな。だったら、マンイーターの蔓で拘束、そこにカノンとリーゼで攻撃……って感じか?』


「そうだね。攻撃というよりも照らすだけになるかも知れないけど」


光属性のレベル1で使える魔法に、ライトというものがある。


これは、自分の近くに光球を浮かべるだけという魔法だ。


この光球、殺傷能力はないのだが、アンデッドには害があるらしく基本的には避けようとする。


これなら、時間を掛ければ如何にかなるのではないだろうか?


問題は、魔力が持つかどうかか?


「……光属性って他にどんな魔法があるんでしょう?」


俺たちの話を聞いていたアンナが首を傾げた。


『そうだな。まずさっき言ったライト、後は他の属性と同じボール系とアロー系、で、変わった所だとフラッシュって言う強い光で目くらましをする魔法もあるな』


これはカメラのストロボに近いだろう。


「この中だと、フラッシュとライト以外は鎧にダメージが入るわね」


『あぁ。そもそも光属性は補助魔法の割合の方が大きいとはいえ、攻撃が苦手って訳でもなさそうだしな』


とはいえ、意外と便利な魔法もあったりするのだ。


例えば、サンクティファイという浄化の魔法もある。


これは、意外と高性能な魔法で、目に見えない程度の汚れくらいならあっさりと落としてしまう魔法だ。


まぁ、本来は聖別、つまり何かを清めるための……ん?


『もしかして、サンクティファイで何とかなるんじゃないのか?』


「「「……」」」


俺の言葉に3人が固まった。


いや、これ、こっちの用途が便利だったんで完全に忘れてた。


対アンデッド魔法、あったな。



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