特殊クラスとは
その後も授業は続き、ロバートは特殊クラスの概要をいくつかの例を出して説明してくれた。
まずは、マルガレーテのテイマー。
テイマーの条件は、魔物、もしくはそれに準ずる何かと従魔契約を結んでいる事。
この従魔契約は、従魔契約という固有スキルで行うことが出来るほか、普通の契約スキルでも行うことが出来る。
二つのスキルの違いについてだが、契約スキルで契約を結ぶときは、双方の合意が必要となる。
つまり、意思の疎通の出来ない魔物を無理やり従えると言った事は出来ないらしい。
対して、従魔契約スキルの方は合意が必要ない。
とは言っても、契約したい魔物を倒すなりして屈服させる必要があり、意思の疎通の難しい魔物でも従えることが出来る。
そして、従魔の契約に関しては従魔契約スキルの方が上位互換になるようで、双方の合意による
契約も問題なく行うことが出来る。
いつぞやの盗賊団の頭などはこの従魔契約のスキルを使っていたのだろう。
対して、マルガレーテは通常の契約スキルによってアオと従魔契約を結んでいるようだ。
それもあって、マルガレーテにはテイマーとしての固有スキルは存在しない。
しかし、従魔契約は結んでいるのでテイマーとなるらしい。
因みにロバート曰く、マルガレーテのようなテイマーと、封印者は本質的には殆ど同じらしい。
両者ともに魔物との絆を育み、封印か契約かと言った繋がりの違いこそあれど、力を合わせて戦うことは同じだという。
確かに言われてみると、似ているかもしれないな。
そして、テイマーには二種類が居ると言っても、マルガレーテのようなテイマーは例外に近いのだという。
理由は単純で、魔物と契約を結べるまでに仲良くなることなど簡単にできることではないからだ。
その点では、封印者と同じようなものだろう。
というか、もしもマルガレーテが封印者の条件を満たしていたとすれば、その方面への道も存在したであろうから。
話はテイマーの事に戻るるが、テイマーは使役系と呼ばれるカテゴリーとなり、その中でもテイマーに性質が似ているものに召喚術師と呼ばれるものがある。
召喚術師は、契約スキルによって魔物だけでなく、精霊や神獣などと召喚契約を結び、契約した対象を任意のタイミングで召喚することが出来るようになるクラスだ。
条件は、契約スキルと召喚術スキルを持っており、尚且つ何か一つでも召喚契約を結んでいることだそうだ。
この召喚契約は、種族によって結び方が変わる。
基本的には双方の合意が必要な事は変わらないのだが、力を示す必要があったり、もしくは何かの手助けをしたお礼に契約を結んでくれると言ったこともあるらしい。
召喚術師とテイマーは、必要なスキルは殆ど変わらなかったりもする。
例えば、テイマーの中には自分の従魔を召喚できる者もいるし、契約の種類に違いはあるが、やっていることは全く同じだったりもする。
ただし、両者には決定的な違いが存在し、召喚術師は自分と違う種族ならば何とでも召喚契約を結ぶことが出来る。
対してテイマーの従魔契約は、精霊などの高位の存在とは結ぶことが出来ない。
因みに従魔契約と召喚契約の違いだが、どういうわけか同じ契約スキルなのに人によってどちらの契約が結べるかが変わるらしい。
これについては世界中の研究機関での研究対象にもなっているらしく、長年の謎になっているらしい。
つまり、マルガレーテは従魔契約が出来るため、召喚契約は出来ないらしい。
まぁ、そもそもテイマーも召喚術師も絶対数が少ないため、この事を知らない人間も多く、こういった学校にでも通っていないとその違いも知らないことも普通にあるようだ。
ここからは俺の想像だが、もしかすると同じスキルでも個人差、もしくは傾向みたいな、ステータスに現れない違いがあるのかも知れない。
ふと思ったのだが、その場合は俺のスキルテイカーはどのようになるのだろう?
そして、そのスキルを使うカノンはどちらの契約を結べるのだろうか?
いずれ、何かの機会があれば確かめてみたい気がしている。




