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竜コンビ

『はぁ…はぁ…ようやく追いついた…』


「キュ?」


あの後慌ててアオの後を追いかけた俺だが、流石スカイドラゴンというべきか、普通に飛んでいるだけでは追い付けそうになかった。


なのでウィンドボムを推進力にしての全速力飛行でようやく追いついたのだ。


そんなわけで息も絶え絶えな俺を不思議そうに見つめてくるアオだが、こいつは原因が自分にあると理解しているのだろうか?


『お前な……なんでもかんでも早く飛べばいいってもんじゃないぞ?魔物を探すんだからもっと地上を見ながらだな……』


「キュ?キュ!」


一応念話は飛ばしているが理解できているのだろうか?


返事はしているが……。


「キュキュ!」


一声鳴いたアオは速度を落として地上を見ながら飛び始めた。


理解してくれたらしい。


とは言っても、魔物を探せているかどうかは別問題だ。


これはしばらく教えながら行くしかないか……。


まぁ、俺もほとんどやったことはないから手探りではあるが……。




アオの後ろで気配察知を発動しつつアオに付いて飛んでいく。


いくらスカイドラゴンとは言っても高速で飛行しながら地上の様子を見ることはできないようで、俺でも問題なく着いていける速度で飛んでいるのでなんとかなっている。


それに、空から気配察知を使うと地上で使うよりも広範囲の索敵が出来る。


俺が見つけるのはあまりよろしくないだろうが、アオに大まかな位置を教える分には問題はないだろう。


そんなわけで10分ほど空を飛んでいると、気配察知に反応があった。


『ん?』


始めての気配だ。


その気配に思わずその気配のする方向を見るが、まだ遠いのかいまいち何がいるのか判別できない。


「キュ?……キュ!!」


少し遅れてアオも俺と同じ方向を見る。


あれ?


気配察知でも持っていたか?


いや…気配のする方向を凝視している。


『もしかして……見えるのか?』


「キュ!」


これは肯定と受け取っていいかな?


というか、何で見えるんだ?


……っと、よく考えれば空をテリトリーにする生き物って視力がいい者が多いよな?


猛禽類とかはその最たるものだ。


なら、空を得意とするスカイドラゴンも同じなのかもしれない。


「キュキュ?キュ~!」


『ん?あ、あぁ、そうだな、行ってみるか』


思わずそう返事をしたが……。


今、本当に何となく何を言おうとしたのか理解できた。


今は、「どうしたの?行ってみよ~」って感じだった気がする。


カノンはこんな感じで会話していたのか……。


というか、何で今俺は意味が分かったんだ?


少し気になりはするが、それは一旦置いておこう。


俺とアオは気配のする方向に向かって飛んで行った。















『なんだ?あれ?』


「キュキュ!」


気配察知に反応があった場所に居たのは、平たく言えば鬼だった。


5体の群で行動していたようで、そのおかげで気配が強く俺の気配察知にも遠くから反応したみたいだ。


まぁ、念のため鑑定っと……。



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種族・オーガ

HP・396 MP・103

スキル

感覚系

身体強化Lv3・怪力Lv2

戦術系

格闘術Lv1・棒術Lv1

状態・耐性系

精神耐性Lv1


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オーガか…。


確かにファンタジーだとおなじみの魔物だが、意外と強くないか?


多分、魔物としての能力ならオークの上位互換、恐らく脅威度Dの上位かCの下位、集団だと下手をすればBランクに成っても可笑しくはないか……。


というか怪力ってスキルなんだ……。


一応鑑定っと……。


----------

怪力

使用者の力を底上げする。一定時間の使用ののちクールタイムが必要。使用時間とクールタイムはスキルレベルに依存する。

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つまりバフか。


しかも身体強化とは別系統だろう。


こんなスキルもあるんだな……。


とは言っても……。


『なぁアオ?』


「キュ~?」


俺の呟きにアオがどうしたの?と言った感じで答える。


『こいつらの場所を教えたとして、あいつらに狩れるか?』


あいつらとはカノン以外の三人の事だ。


カノン?


カノンなら瞬殺できるんじゃないのか?


魔装で高速移動して首を跳ねれば死ぬだろ。


「キュキュ?」


出来ないの?


そんなニュアンスの声が返ってきた。


『無理とは言わんが……』


「キュ~…キュ!キュキュ!」


そういったアオはそのまま身を翻して飛んでいく。


『な!』


俺も慌てて後を追う。


いや、意味は分かった。


(ん~…あ!じゃあ聞いてみる!)


多分こんな感じであってると思う。


別にその案自体は否定しない。


むしろ俺もそうするべきだろう。


しかし、それと俺を置いていくことは別だろうが!




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