東西の渡り
“昇る前の陽を出迎え、沈んだ後の月を追いかけるのだ。水平地平の向こうにも、未だ、旅路は続いている。”
ヒタキの一族ユカリは旅人――渡りを生業としている。国々を渡り、物や手紙を運んだり、その土地の品や話を伝えたりする。国と国を繋げる仕事だ。
ただヒタキたちが他の渡りと違うのは、行き先が南北に伸びる人の国々のみならず、東の海、西の山、境を越えた先の異界であるということだった。異形や精霊、人とは違う様々な何かが住まう異界の国――日が昇るサウーラと日が沈むナリュムと、人の国も行き来する一族は俗に東西の渡りと呼ばれていた。
東西の渡りは異界の品を人に齎し、人の品を異界に齎して暮らす。それは時に宝物であり、時に武具であり、時に物語である。
ヒタキの一族ユカリは旅人――渡りを生業としている。国々を渡り、物や手紙を運んだり、その土地の品や話を伝えたりする。国と国を繋げる仕事だ。
ただヒタキたちが他の渡りと違うのは、行き先が南北に伸びる人の国々のみならず、東の海、西の山、境を越えた先の異界であるということだった。異形や精霊、人とは違う様々な何かが住まう異界の国――日が昇るサウーラと日が沈むナリュムと、人の国も行き来する一族は俗に東西の渡りと呼ばれていた。
東西の渡りは異界の品を人に齎し、人の品を異界に齎して暮らす。それは時に宝物であり、時に武具であり、時に物語である。
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序 海より日出づ
2017/12/22 00:25
一 ユカリの里
2017/12/27 15:35
西山章‐山々渡り
二 山々渡り
2017/12/31 23:36
二の一 白き王の国アムデンⅰ
2017/12/31 23:48
二の二 白き王の国アムデンⅱ
2018/01/04 18:13
(改)
二の三 クシクシ日々
2018/01/07 12:12
二の四 ロガンの娘たちⅰ
2018/01/11 17:00
(改)
二の五 ロガンの娘たちⅱ
2018/01/20 00:09
南北章‐ひとよがたり
三 竜商い
2018/02/22 11:14
四の一 ひとよがたり‐櫛の失せた話
2018/03/30 23:09
(改)
四の二 ひとよがたり‐失せた櫛を見つける話
2018/04/29 11:40
(改)
五 灰髪姫
2019/01/03 07:00
(改)
六の一 冬籠りの頃ⅰ
2019/06/14 07:00
(改)
六の二 冬籠りの頃ⅱ
2019/06/25 18:11
(改)
七 年明かし
2019/07/06 08:00
東海章‐波下を往く
八 寄せ返す海境
2019/07/13 07:00
八の一 エネンスク宮の歓待
2019/07/24 07:00
(改)