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からっぽ からっぽ
お腹も心も からっぽなの
詰め込みたいのは美味しい愛情
だけど目の前のテーブルには空っぽのお皿たち
からっぽ からっぽ
お腹も心もお皿もね
必要なのは美味しい愛情
だけど待てども待てども給仕はやってこない
それもそのはず
だってここにには私だけだもの
薔薇の咲く綺麗なシークレットガーデン
準備万端のお茶会のテーブル
満たされるための
お皿もお腹も心も万端
だけどここはシークレットガーデン
私だけのお庭
誰も給仕にはやってこない
ここは綺麗で安全な世界
そして空っぽの世界なのよ
からっぽには慣れているの
だけど
満たされたくもあるの
私は迷う
綺麗で安全なこの庭から
出ていくことにどれほどの意味がある?
まだ知らぬ
美味しい愛情で満ちることは
綺麗で安全なこの庭を
喪うよりも価値があるの?
だけど私は立ち上がるのね
そして薔薇の生け垣を超えてゆくの
やわな肌に棘か傷をつけても
だって知らないもの
美味しい愛情に満ちることの幸福を
知っているのは空っぽの悲しさだけ
だから私は立ち上がるのよ
知らない充足を知るために
そして夢を見ながら傷つくの
いつか満たされる夢を見ながら
空っぽに現実を詰め込みながら