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その日から、赤ずきんは少年に会いに毎日森へ行くようになりました。
「やあ、トワ。今日もおばあさんの家へ?」
「いいえ。今日は貴方に会いに来たのよ、レオ。」
「おや、それは嬉しいね。」
昨日はとりとめのない話をして、今日は家族の話をした。
明日はどんな話ができるかしら?
赤ずきんは毎日胸を弾ませます。
ところがある日。
「レオ?どこにいるの?私よ、トワよ!」
赤ずきんがどんなに呼んで、探しても橙の瞳の少年は姿を現しません。
「私のこと、嫌いになっちゃったの…?」
赤ずきんの瞳から、大粒の涙が溢れかけたその時。近くの草むらからガサガサと音がしました。
「レオ?」
赤ずきんの問いかけに応える声はありません。
そっと覗きこんだそこには誰の姿もありませんでした。
ただそこには、オレンジ色の花が一輪残されていました。
1話ずつが短すぎますかね?




