4/16
02
道を行く途中、きらきらとした木漏れ日に目を細める少年と出会いました。
「貴方はだあれ?この森で人に会うなんて初めて。」
振り返った少年は、橙色の瞳を柔らかく細めた笑顔を赤ずきんに向けました。
「こんにちは、お嬢さん。ここはとても深い森だよ。こんなところでなにをするんだい?」
「森の中にあるおばあさんの家へ行くのよ。貴方はどうしてここにいるの?」
「俺はこの森に住んでいるんだ。もちろん家族と一緒にね。森を歩いていく君を見て、ずっと話してみたいと思っていたんだ」
「そうだったの。」
「ねぇお嬢さん、なまえを聞いてもいいかな?俺はレオっていうんだ」
「私?私のなまえはね…とわっていうの。皆からは赤ずきんって呼ばれているわ」
「トワ?素敵ななまえだね。呼ばないなんて勿体ない」
ずいぶんと名前を呼ばれなかった赤ずきんは、素敵だと言われてとても嬉しく思いました。
「ありがとう。私もこのなまえを気に入っているの。だから、ちゃんとなまえで呼んでくれない?」
「わかったよ、トワ。」
少年に名前を呼ばれるたびに、赤ずきんの胸は弾みました。




