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366日の愛の花束  作者: 辛已奈美(かのうみなみ)
2月
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2月21日 ネモフィラ

空色の絨毯が広がる丘で、僕は彼女と出会った。彼女の名前は藍。その名前にふさわしく、彼女は空色に染まったネモフィラの花畑の中に、まるで妖精のように佇んでいた。風が吹き抜けるたびに、彼女の長い黒髪が揺れ、ネモフィラの波に沿って流れるようだった。


その瞬間、僕の心は静かに震えた。彼女の存在が、まるで心の奥底に秘められた感情を解き放つかのようだった。僕はその場に立ち尽くし、胸が高鳴るのを感じながら、彼女を見つめ続けた。


僕は絵を描くのが好きで、その日もスケッチブックを携えて丘に登っていた。彼女の美しさに息を呑み、思わずスケッチを始めた。僕が彼女の絵を描いていることに彼女が気がついたのは、数枚描き終えた頃だった。彼女は少し驚いた表情を浮かべていたが、すぐに優しい笑顔に変わった。


「その絵、とても素敵ですね。」


彼女の言葉は、春の柔らかな日差しのように温かかった。その瞬間、僕の心は一瞬にして安らぎに包まれた。普段は内向的で人見知りの僕が、彼女と自然に会話を続けられることに驚きつつも、喜びを感じた。


その日、私たちは言葉を交わし、お互いのことを知った。彼女は植物バイオテクノロジー専門家を目指していて、ネモフィラをこよなく愛しているという。僕は彼女の情熱に心を奪われ、彼女の傍にいるだけで幸せを感じていた。彼女と話している時、彼女の夢や目標に対する情熱に触れ、僕は自分自身の目標を再評価することができ、彼女の影響で、僕も自分の夢に向かってもっと努力しようと思うことができた。


それからというもの、私たちは毎週末、このネモフィラ畑で過ごした。彼女と一緒に過ごす時間が増えるたびに、僕の心には言葉では言い表せないほどの幸福感が広がり、彼女の笑顔を見るだけで、一日の疲れがすべて消えてしまうような気がした。絵を描く僕と、ネモフィラを観察する彼女。互いの異なる世界観が、不思議なほどに調和していた。彼女の瞳には、ネモフィラと同じ、澄み切った空色が映っていた。


ある日、彼女から告白された。「あなたのそばにいたい。あなたといると、ネモフィラよりもっと美しい景色が見える気がする。」と、照れくさそうに言った彼女の言葉は、僕の心に深く刻まれた。その瞬間、僕は彼女の存在が、僕にとってどれほど大切なものかを再認識したのであった。


ネモフィラの花言葉は「あなたを許す」「どこでも成功」。私たちの関係が、この花言葉のように、いつまでも清らかで、真実の愛に満ちたものとなることを願ってやまない。空色の花びらのように、軽やかで、そして力強く。











2月21日

誕生花:ネモフィラ

花言葉:可憐

    どこでも成功

    あなたを許す

科・属:ムラサキ科・ネモフィラ属

和名・別名:瑠璃唐草

      るりからくさ






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