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366日の愛の花束  作者: 辛已奈美(かのうみなみ)
2月
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2月19日 タンポポ

タンポポの綿毛が、風に舞うように、彼女の気持ちも揺れていた。彼女の名前は奈津子。春の陽射しを浴びて、いつもより鮮やかに見えるタンポポを、彼は摘んでくれた。


「奈津子、これ、君に似ている。かわいい。」


彼の、涼介という名の青年は、少し照れくさそうに言った。その言葉に、奈津子の頬はほんのり赤みを帯びる。タンポポの黄色い花びらと、彼の優しい笑顔が、春の風景に溶け込んで、それはまるで、一枚の美しい絵画のようだった。


二人は幼馴染であった。いつも一緒に過ごしてきたので、周囲からは兄妹のように扱われていた。奈津子も涼介のことを兄のように思っていた。そんな中での、彼の言葉は、奈津子の心に新しい芽を芽生えさせた。それは、友情とは違う、もっと温かく、胸が締め付けられるような、初めて知った感情だった。


奈津子の心の中では、自分が涼介に対して抱いているこの新しい感情が、どこから来たのか戸惑っていた。それは、幼馴染としての単なる友情の延長なのか、それとも、彼に対する本当に特別な感情なのか。彼の優しさや笑顔を見るたびに、奈津子の胸は高鳴り、そんな自分に驚くこともしばしばあった。


それからというもの、二人はタンポポを探して、よく近くの原っぱに出かけた。涼介は、奈津子のために、一番大きく、一番綺麗なタンポポを摘んでくれる。その度に、奈津子は彼の優しさに、そして、芽生えた感情に、ドキドキしていた。最初はそのような感情が何かわからなかった。が、涼介とのそのような経験を通して、奈津子の感情は「恋」であることに気がついた。


ある日、涼介は少し真剣な顔で言った。「奈津子、俺、君のことが大好きだ。恋人になってほしい。」


奈津子は、驚きで言葉を失った。涼介が奈津子を好きなことに全く気がついていなかったのだ。彼の言葉が彼女にしみこむのに従って、タンポポの綿毛が風に運ばれるように、彼女の胸は高鳴っていた。心臓がドキドキと鳴り響き、全身に熱がこもるような感覚が広がった。彼の真剣な眼差しを見つめながら、奈津子は自分の気持ちを整理しようとしていた。この瞬間を待ち望んでいたのだろうか。


言葉にならない感情が、溢れそうになるのを堪えながら、奈津子はゆっくりと、彼に気持ちを伝えた。「うれしい。私も、涼介が好き。恋人として、今日からよろしくね。」


夕焼けに染まる原っぱで、タンポポの綿毛が二人の幸せを祝福するかのように、空高く舞い上がった。その瞬間、奈津子は思った。このタンポポのように、二人の恋も、大きく、そして優しく、永遠に咲き続けるだろうと。











2月19日

誕生花:タンポポ

花言葉:愛の信託

    真心の愛

    幸福

科・属: キク科・タンポポ属

和名・別名:蒲公英






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