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366日の愛の花束  作者: 辛已奈美(かのうみなみ)
1月
19/60

1月18日 レンギョウ

春の陽射しが、まだ少し冷たい空気を温め始めた頃。高校二年生、桐生緋香里は、通学路にある満開のレンギョウに目を奪われた。鮮やかな黄色の花房は、まるで春の喜びを爆発させるかのようだった。その美しさに息を呑んでいると、背後から突然優しい声が聞こえた。「綺麗ですよね、そのレンギョウ。」


振り返ると、少し年上の青年が立っていた。彼は、緋香里が通う高校の先輩で、高校に通いながら、近所のカフェでアルバイトをしているという、清水凛太郎だった。緋香里の兄のクラスメイトで、家も近く、見かけることは多かったが、会話するのは初めてだった。凛太郎は、レンギョウの枝を一つ摘み、緋香里に差し出した。「あなたに、よく似合いますよ。」


その言葉と、凛太郎の優しい声や温かい笑顔に、緋香里はおもわず顔を赤らめた。それ以来、緋香里は毎日、レンギョウの咲く通学路を、凛太郎と歩くようになった。凛太郎は、レンギョウの花言葉「希望」のように、緋香里の未来に希望を与えてくれる存在だった。


一緒にいる時間が長くなることで、自然と互いに恋心を抱き、二人は恋人となった。恋人になってからは、凛太郎が働くカフェに緋香里が遊びに行ったり、二人でデートとして、ショッピングに行ったり、贈り物をしあったりと、二人が恋人らしい行動をするようになった。そのため、恋人となってから一緒にいる時間が、今まで以上に増えた。


しかし、凛太郎の卒業が近づくにつれ、二人の間には微妙な距離感が生まれた。凛太郎は、大学進学のため、遠くの都市へ行く予定だった。別れが迫る現実が、二人の胸を締めつける。ある日、レンギョウが満開の丘で、凛太郎は緋香里に、小さなレンギョウの苗木をプレゼントした。「来年も、一緒にここで、満開のレンギョウを見ましょう。」


その言葉に、緋香里は涙が溢れた。遠距離恋愛は不安だったけれど、凛太郎の温かい気持ちと、共に見たレンギョウの景色を胸に、緋香里は未来への希望を抱き、彼の胸に飛び込んだ。レンギョウの黄色は、二人の恋の証となり、春風に揺れていた。卒業後も、毎年、二人はレンギョウの咲く丘で再会を誓い、その花のように、鮮やかで温かい恋を育んでいった。











1月18日

誕生花:レンギョウ

花言葉:希望

    希望の実現

科・属: モクセイ科・レンギョウ属

和名・別名:連翹






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