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ラファメア・プロテクション  作者: あおいきりん
13*君を救う為に
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ミアノエル&スパイシードラゴンとの戦い(ラストバトル)

ミ「…ずいぶん良い雰囲気ですね?」


そのとき、5人の背後から聞こえたその冷たい声が、彼らの和やかな雰囲気を一気に変えた。


「―っ!!!」


その声がした方に、5人は視線を向ける。


ミ「…皆さん、お待ちしていましたよ…。うふふ…。」


そこには、笑みを浮かべるミアノエルが立っていた。


「…っ。」


恐ろしく邪悪なオーラを放つミアノエルを凝視し、5人は身構える。


マ「で、出た…!!」


ル「せっかく思い出に浸ってたのに…!!」


マオは怯えた様子で声を漏らし、ルクは悔しそうに呟いた。


気持ちを切り替え、5人は戦闘態勢を取る。


ロ「…ミアノエルさんに、お聞きしたいことがあります。まずは、あなたがメア族を恨んでいる理由を教えていただけませんか?」


ディムアを護る体勢を取りながら、ロードは冷静に、ミアノエルに問い掛ける。


ミ「理由?そんなの、どうでもいいでしょう?」


フ「…私は、同じラファ族として、ミアノエルさんの気持ちに寄り添うことが出来るかもしれないわ…。だから、話してみて…?お願い…!」


冷たく言い放つミアノエルに真剣な眼差しを向け、必死の思いで、フレイシーは声を掛ける。


ミ「…寄り添うですって?…メア族に家族全員殺されて孤独になった私の気持ち…あなたに理解出来るの…?」


「―っ!!?」


恨みのこもったミアノエルの言葉に、5人は大きな衝撃を受けた。


フ「…家族全員が…メア族に…っ!?」


恐ろしい事実を聞き、フレイシーに戦慄が走る。


ミ「そうですよ?メア族に私の家族が全員殺され、人生を滅茶苦茶にされたんです。だから、メア族を見つけると、問答無用で殺したくなるんです。」


静かにそう話すミアノエルの笑みからは、狂気が垣間見えた。


ル「…家族を殺された復讐に、メア族を殺そうとしてるのか…!?」


恐る恐る、ルクは呟く。


ミ「ええ。…正しくは、殺そうとしてるではなくて、殺してる、ですけどね…。」


マ「…っ!?も、もう、メア族を殺してるの…!?」


恐怖のあまり、ロードの肩にしがみつきながら、マオは恐る恐る尋ねる。


ミ「殺してますよ。もう数え切れない程殺りました。」


「…っ。」


平然とした表情のミアノエルの返答に、5人は絶句し、背筋を凍らせる。


ミ「…私、自分の光の魔力の気配を消すことが出来るんですよ。だから、メア族にも気付かれずに忍び寄って簡単に殺すことが出来たし、このようにあなたたちを尾行することも余裕なんです。」


ロ「…。」


ミアノエルの説明を聞き、彼女の光の魔力を感知出来なかった理由がわかり、ロードは彼女を見据えながら、心の中で納得した。


ミ「…先程言った通り、メア族は光属性の魔法が弱点なんですよ。ご存知でしたか?」


そう言ったミアノエルは、震えるディムアに向けて杖を突き出す。


ロ「…知りませんでした。」


震えるディムアを護る体勢を変えず、ロードは静かに答える。


ミ「ふふふ。だから、私の強力な光属性の魔法で、今まで多くのメア族の息の根を止めてきたんですよ!」


ロ「…家族全員が殺されてしまったことは、とても悲しくて苦しかったでしょう。でも、だからといって、復讐で全てのメア族の命を狙うというのは、間違っていると思います。」


笑顔を浮かべるミアノエルに、真剣な表情で、ロードは宥めるように声を掛ける。


ミ「どうしてですか?全てのメア族をこの世界から抹消しなければ、家族を失った私の悲しみや苦しみは消えないんですよ?…フレイシーさんは、私の気持ちをわかってくれるんでしょう?」


狂気を感じさせる微笑みを浮かべ、ミアノエルはフレイシーに視線を向け、問い掛ける。


フ「…ごめんなさい…。私も、ロードと同じ意見よ…。確かにメア族に大切な人の命を奪われてしまった人は、この世界にたくさんいると思うわ…。でも、だから殺そうという考えはしないで欲しいの…!浄化魔法でメア族の闇の魔力を消失させることが出来れば、そんな悲劇が繰り返されることはなくなると思うから…!!」


必死の思いで、フレイシーはミアノエルに訴えかける。


ミ「…アハハハハッ!!やっぱり、私の気持ちに寄り添うなんて嘘じゃないですか!!」


ル「…む、無理がありすぎるだろ…!そんなサイコパスな考えに寄り添うなんて…!!」


恐ろしい形相で笑い出すミアノエルを見て、ルクは思わず声を漏らす。


ミ「もういいです…。これ以上あなたたちと話していても時間の無駄なので…。そこのメア族を殺させてもらいますね…。」


ディムアを睨み付けながら、ミアノエルがそう言った直後のことだった。


「グォォォァアァァー…!!」


突如辺りに鳴り響く雄叫びとともに、赤い身体の巨大なドラゴンが、空から飛んできて、ミアノエルの隣に着地した。


「―っ!!?」


その恐ろしい姿のモンスターを、5人は凝視し、身体を硬直させた。


マ「で、で、出たっ…!!スパイシードラゴンだよ…!!」


震える声で、マオは叫んだ。


ミ「…ええ、その通りです。私の力で一生懸命手懐けたんです。この子も、あなたたちと遊びたいそうですよ。よかったですね!」


5人を見据え、ミアノエルは笑みを浮かべて言った。


ル「う、嘘だろ…!?ミアノエルとスパイシードラゴンと同時に戦えって…!!」


フ「…大丈夫…!!私たちなら、きっと勝てるわ!!」


臆する様子のルクに、フレイシーはそう声を掛ける。


マ「ロード!ディムアを護って!!」


ロ「はい…!最後まで、ディムアを護り抜きます!」


マオの言葉を聞き、ロードは躊躇することなく答えた。


デ「…ありがとう…ロード…!!」


ディムアは、ロードに感謝の気持ちを伝えた。


こうして、彼らの最後の戦いが始まった。




「ガァァァッ!!」


スパイシードラゴンが翼を広げて再び雄叫びを上げると、周囲に複数のレッドサラマンダーとブルーサラマンダーが出現した。


ミ「まずはこれを受けてもらいます!!」


そう言い放ったミアノエルは、杖を上へ掲げ、プラズマショックを唱え、5人に眩しい光を浴びせる。


「っ!!」


突如襲い掛かる痛みと苦しさに、5人は耐える。


その直後、ロードのファイアーカウンターが発動し、ミアノエルの身体を炎で覆った。


ミ「くっ…!」


炎の熱さでダメージを受け、ミアノエルは後退した。


デ「…!?あまりダメージを受けていない…!」


自分の弱点である光属性の魔法をくらったのに、ダメージが少ないことに、ディムアは驚きで声を漏らす。


ロ「僕の魔力で、ディムアを光属性の魔法から護っています。なので、僕から絶対離れないでくださいね。」


デ「…うん!ありがとう…!」


ロードとディムアはそう交わし、小さく笑い合う。


マ「さっすがロード!!」


マオは喜び、声を上げた。


すぐにロードはテンペストを唱え、ミアノエルとスパイシードラゴン、周囲の数体のサラマンダーの身体を、巨大な竜巻で切り裂く。


ミ「うぅっ!!」


ス「ガァァッ…!!」


ミアノエルとスパイシードラゴンは、風の切り裂く痛みに苦しそうな声を漏らす。


テンペストの風を逃れたサラマンダーたちが、フレイシーとルクに一斉に襲い掛かる。


フ「…ルク!大丈夫ね!?」


ル「…あぁ!全然余裕だな!」


ミアノエルのプラズマショックのダメージを受けた直後だが、呼吸を整え、2人はすぐに立ち上がり、声を掛け合った。


フレイシーはシャイニングバーストを唱え、眩い光でスパイシードラゴンとサラマンダーたちを覆い、ダメージを与える。


同時に、ルクは〝バイオレンスショット〟を放ち、爆弾かと思わせる程の威力の銃弾で、スパイシードラゴンとサラマンダーたちを撃ち抜いた。


2人の攻撃により、サラマンダーの数は大幅に減り、スパイシードラゴンの体力をかなり削った。


さらに、ディムアがハードグラビティを唱え、ミアノエルとスパイシードラゴンを黒いもやで覆い、追い討ちを掛けた。


ミ「あぁぁっ…!!」


大きなダメージを負ったミアノエルは、悲鳴を上げる。


ス「ガァァァアッ!!」


スパイシードラゴンは、素早い動きで、ロードに鋭い爪の腕を振り下ろした。


ロ「―っ!!」


マ「わぁぁっ!!」


あまりの迫力に、マオは目を伏せて叫び、ロードは咄嗟に魔力で防御力を高めた杖で防いだ。


しかし、威力が強すぎて、ロードの身体は後ろへ大きく後退した。


その直後、ロードのウォーターカウンターが発動し、スパイシードラゴンに、大きな水の弾が直撃した。


デ「ロード!!」


ディムアはすぐにロードに駆け寄ろうとするが、その行く手を、ミアノエルが阻む。


ミ「殺す!!」


デ「―っ!!」


ミアノエルの強い殺気に、ディムアは一瞬怯む。


ロ「…ディムア!!避けてくださいっ!!」


デ「…うんっ!!」


しかし、ロードのその声に勇気をもらい、ディムアはしっかり頷き、ミアノエルを見据えた。


そして、ミアノエルの放った眩い光のライトアローを、横に飛んで間一髪で避けた。


その直後、ディムアはシャドーランスを唱え、ミアノエルを闇色の矢で突き刺した。


ミ「うぅうっ!!」


ダメージを負ったミアノエルは、膝を着いた。


マ「よしっ!ディムア、ナイスだよ!!」


マオは笑顔を見せ、ディムアにそう声を掛けた。


残り少ないサラマンダーたちと応戦しながら、ルクはクイックショット、フレイシーはライトアローを放ち、スパイシードラゴンを攻撃し、動きを止めた。


その間に、体勢を整えたロードがエレクトリックボムを唱え、ミアノエルとスパイシードラゴンに、雷による電流で、継続的なダメージを与え、痺れさせる。


そして、ロードとマオは、ディムアの元へと戻って来た。


ロ「ディムア…離れてしまってすみません。」


少し落ち込んだ様子で、ロードはディムアに声を掛ける。


デ「ううん。…ロードとマオ、ダメージは大丈夫か?」


ロ「はい、大丈夫ですよ。ありがとうございます。」


マ「オレも大丈夫だよ!」


デ「よかった…。」


3人は、笑顔を見せ合う。


ス「ガァァァアァァアッ!!」


そのとき、大きな雄叫びを上げた、雷のダメージを受け続けているスパイシードラゴンの頭上から、5本のマジックアローが出現した。


そして、サラマンダーと応戦していたフレイシーに、連続で5本全てが突き刺さった。


フ「きゃぁぁっ!!」


フレイシーは悲鳴を上げ、その場に倒れた。


ル「フレイシー!!」


ルクはすぐにフレイシーの元へ駆け寄り、スパイシードラゴンと残りのサラマンダーに、バイオレンスショットを放った。


スパイシードラゴンにさらにダメージを与え、サラマンダーは全て消滅した。


マ「ロード!フレイシーが…!」


スパイシードラゴンの攻撃により、倒れてしまったフレイシーに視線を向け、マオは声を上げる。


ロ「フレイシーを回復させに行きましょう!」


デ「うん…!」


ロードの言葉に、ディムアは頷き、3人でフレイシーとルクの元へ向かおうとしたときだった。


ミ「…うぁぁぁぁぁっ!!」


狂ったような叫び声を上げたミアノエルが、5人にシャイニングバーストを放った。


「―っ!!!!」


眩い光とともに、5人のものが入り交じった悲鳴が、辺りに響き渡った。


ロ「…っ…!!」


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