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ラファメア・プロテクション  作者: あおいきりん
13*君を救う為に
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プレデターとの戦い

ミアノエルと遭遇してから、5人はさらにタバスコ火山を登っていた。


「…。」


度重なるモンスターとの戦闘と、地面から流れ出るマグマの熱が、容赦なく彼らの体力を削り、口数は少なくなっていた。


ル「や、ヤバい…。このままじゃ、ミアノエルとスパイシードラゴンとの戦闘の前に、くたばるかもしれないな…。」


フ「そ、そんな…!ルク、倒れないで…!」


ルクの呟いた言葉を聞き、フレイシーは彼を心配そうな瞳で見つめ、声を掛ける。


マ「こらっ!こんなときにそんな冗談言うもんじゃないよ!フレイシーが心配しちゃうじゃん!」


ル「あ、あぁ、悪い。みんなの気持ちを和まそうと思って冗談かましただけだよ。はは…。」


マオに軽く叱られ、ルクは苦笑いして返した。


フ「もぉー、びっくりしたぁ…。」


安心したのか、フレイシーはそう声を漏らしながら、少し困った笑いを見せていた。


マ「そんな冗談より、ミアノエルとスパイシードラゴンの弱点を考えようよ!」


ル「え?弱点も耐性も、マオわかってるんじゃないのか?」


マオの言葉に、ルクは首を傾げて聞き返す。


マ「スパイシードラゴンは耐性も弱点も不明。ミアノエルはオレの中にデータすらないからね…。」


そう呟き、マオは小さく息をつく。


フ「メア族は光属性が弱点って、ミアノエルさんは言ってたけど…。それなら、逆にラファ族は闇属性が弱点だったりしないのかな…?」


ふと、フレイシーは、自らの考えを述べる。


ロ「…その可能性はありますね。でも、光属性の魔法を受けてしまうリスクを考えると、ディムアにはあまり無理はさせたくないです。」


デ「…ありがとう。…でも、私も頑張って戦うから…。」


自分を心配してくれているロードに、ディムアは小さく笑い掛けてそう返答する。


ロ「…無理しないでくださいね。」


デ「…うん。大丈夫。」


そう交わし、2人は見つめ合う。


ル「…そういえば、ミアノエルって、あんなに恐いのにラファ族なんだよな…。」


マ「だね…。フレイシーと同じ種族なんて、ちょっと信じられないかも…。」


マオとルクは、先程のミアノエルの恐ろしい表情を思い出しながら、怖々と話す。


フ「…私と同じ種族で、きっといつか仲良くなりたいって思ってた人だったのに…こんなことになるなんて…。」


フレイシーも、ミアノエルの本性を知ったショックを、まだ引きずっている様子だった。


ロ「…そういえば、僕は彼女に対して違和感を覚えていました。」


マ「えっ?違和感…?」


ふとしたロードの言葉を聞き、マオは彼に視線を向ける。


ロ「はい。彼女はラファ族で、光の魔力を持っているのに、何故か僕は彼女の光の魔力を感知出来ないんです。」


マ「…えっと、ロードは最近光の魔力と闇の魔力を感知する力を身に付けたんだよね。でも、ミアノエルの光の魔力が感知出来なかったの?」


ロ「そうです。感知出来ていれば、彼女が僕たちを尾行していることに、いち早く気が付けていたはずなんですが…。」


マオと話しながら、ロードは少し落ち込んだように視線を落とす。


デ「…光の魔力の気配を消すことが出来るとか…?」


フ「そんなこと出来るのかな…?でも、光の魔力を感知出来ないのは不思議ね…。」


ディムアとフレイシーは、ミアノエルの生態を想像しながら、声をひそめて話す。


ル「まぁ、見た感じでわかるけど、その辺からしてもただ者じゃなさそうだからな。本当に気を付けて戦おう!」


ロ「…そうですね。」


ルクの言葉に、ロードはゆっくり頷いた。


仲間たちも、不安な様子で顔を見合わせていた。


5人がそんなやり取りをしているときだった。


「ガァァァー…!」


そんな動物の雄叫びが、辺りに響いた。


マ「うわっ!!?」


迫力のあるその声を聞き、マオは身体をビクつかせ、ロードの肩にしがみつく。


ル「な、なんだ…今の声!?」


フ「もしかして…スパイシードラゴンが…!?」


嫌な予感をめぐらせたルクとフレイシーは、怖々とした表情で顔を見合わせる。


ロ「…近くに何かが出現したようです…!」


デ「…えっ!?」


何かの気配を近くに感じたロードが身構えて呟き、ディムアは彼を凝視する。


その直後、5人の後ろから、宇宙人のような不気味な見た目のモンスターが、ゆっくり迫って来ていた。


「…!!」


得体の知れないモンスターの出現に、5人は身を硬直させた。


マ「…う、うわ…!!こ、コイツは〝プレデター〟…!!耐性は物理と銃…弱点は魔法…!カバリア島で2番目に恐ろしいと言われているモンスターだよ!!」


かなり怯えた様子で、マオは説明した。


その直後、目にも見えない程の速さで5人に急接近し、鋭利な触手のような手で、1番前にいたロードに襲いかかってきた。


ロ「―っ!!」


マ「わぁっ!!?」


咄嗟に魔力で防御したが、威力が凄まじすぎるあまり、ロードはマオとともに後ろへ吹っ飛ばされた。


デ「ロード…!!」


ディムアは、すぐに体勢を崩したロードとマオの元へ走ろうとした。


ル「危ない!ディムア!!」


ルクがそう叫んだときには、ロードのウォーターカウンターの氷塊のダメージを受けながら、プレデターはディムアに、高速で攻撃をしていた。


デ「あぁぁっ!!」


ロードとマオとは違う方向へ、ディムアは吹っ飛ばされて地面に倒れた。


フ「いやぁっ!!」


プレデターの攻撃の恐ろしさを目の当たりにしたフレイシーは、あまりの恐怖に魔法の詠唱をすることが出来ず、泣き叫ぶ。


ル「…おい化け物!!俺を攻撃しろ!!」


フレイシーを護る体勢を取りながら、そう叫んだルクは、銃を構え、クイックショットを放った。


2発の銃弾は、プレデターに直撃したが、ほとんどダメージを受けている様子がない。


そして、ルクに向かってプレデターの腕が振り下ろされようとした。


ル「っ!!」


フレイシーを庇ったまま、ルクは強く目を閉じた。


しかし、次の瞬間、辺りに轟音が鳴り響いた。


ル「…っ!?」


ルクは恐る恐る目を開ける。


すぐ目の前に、身体が痺れで動けなくなっているプレデターがいた。


少し離れた場所で、ロードが杖を構えている。


轟音の正体は、ロードがプレデターに放った、コールライトニングの雷鳴だった。


ロ「…すみません!ルク、大丈夫ですか…!?」


ル「ロード!ありがとう!!俺は大丈夫!!」


ロードが慌てた様子で尋ねると、ルクは笑顔を見せて答えた。


マ「びっくりしたぁ…!ロード、ディムアも攻撃をくらっちゃったみたいだよ!!」


離れた場所で倒れているディムアを見つけたマオは、声を上げる。


ロ「…ディムアを助けに行きます。」


マ「うん!今のうちだね!」


2人はそう交わし、ディムアの元へ走った。


しかし、痺れから復活しそうなプレデターが、ゆっくり動き出した。


ル「や、やば…!もう動く!?」


プレデターを凝視し、ルクは驚愕して声を上げる。


ロ「ルク、フレイシー!プレデターに攻撃をお願いします!」


2人に声を掛けたロードは、同時にプレデターにフレイムトルネードを放った。


ル「わかった!…フレイシー、頑張って戦おう!」


フ「…う、うんっ!」


ルクの言葉に、フレイシーは顔を上げて頷き、目の前で炎に包まれるプレデターを見据える。


そして、ルクはクイックショット、フレイシーはスナップウィンドを同時に放った。


炎、銃弾、風の攻撃を同時に受けるも、プレデターはなおもルクに襲いかかる。


ル「っ!!」


ダメージを受けて動きが鈍くなったプレデターの攻撃を、ルクはギリギリで避ける。


フ「こっちよ!!」


フレイシーはアイスクリスタルを唱え、プレデターに氷塊を放った。


氷塊を直撃したプレデターは、更に動きが遅くなった。


ロ「…。ディムア、大丈夫ですか?」


デ「…うん。ありがとう…ごめん…。」


ロードのリカバリーで回復したディムアは、申し訳なさそうにうつむいて頷く。


マ「元気出して!プレデターはもう少しで―。」


マオがそう言いかけたときだった。


ル・フ「あぁぁっ!!」


ルクとフレイシーの悲鳴が聞こえてきた。


「―っ!!」


3人はハッとし、その悲鳴がした方向に慌てて視線を向ける。


プレデターの攻撃を受けてしまったルクとフレイシーが、倒れていた。


言葉を交わす間もなく、ロード、ディムア、マオは、ルクとフレイシーの元へ走った。


ル「…何なんだよ…!?この化け物は…!!」


攻撃を受けたルクは、そう呟き、同じく倒れてしまったフレイシーにじりじりと迫るプレデターを凝視する。


フ「…い、いやぁっ…!!」


痛みと恐怖で起き上がることが出来ず、フレイシーは悲鳴を上げた。


ル「…っ!!」


プレデターに向けて、ルクは銃口を向けた。


そのとき、ロードのスナップウィンド、ディムアのコールライトニングが、プレデターに同時に放たれた。


風と雷のダメージを受けたプレデターは、消滅した。


マ「やったー!倒したね!」


マオは嬉しそうに声を上げた。


ロ「…よかったです。2人を回復させましょう。」


デ「うん!」


ロードとディムアは顔を見合わせ、ルクとフレイシーの隣に駆け寄った。


ル「…死ぬかと思った…。」


フ「うん…本当に怖いモンスターだったわ…!」


ロードとディムアにリカバリーを受けながら、2人はまだ怖々と呟く。


ロ「今まで戦ってきた中でも、トップクラスで強いモンスターでしたね。」


そう答えたロードも、まだ少し険しい表情をしている。


マ「うん…。まるでボスみたいな強さだったね…。」


プレデターに攻撃を受けた恐怖がまだ残っているマオは、怖々と呟く。


ル「こんな強いヤツがボスじゃないなんて、恐ろしいな…はは…。」


そう言ったルクは、苦笑いをした。


ロ「…きっと、スパイシードラゴンのいる場所まで近いのだと思います。」


デ「…うん。…ミアノエルも、だな…。」


ロードとディムアは呟き、視線を合わせる。


フ「あと少し…。みんな、頑張りましょ!」


ロ「…はい!」


フレイシーの掛け声に、ロードや仲間たちは、しっかり頷き合った。


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