幸せな夢
―ディムアは、ロードと手を繋ぎ、コーラルビーチの浜辺を散歩していた。
ロ「…綺麗な海ですね。」
デ「…そうだな。」
太陽に照らされ、輝く海を見つめながら、2人は静かに話す。
ロ「…ディムア。実は、今日は君に伝えたいことがあるんです。」
そう言ったロードは、立ち止まり、真剣な表情でディムアを見つめる。
デ「…伝えたいこと…?」
ディムアはロードを見つめ返す。
ロ「…僕は…ディムアのことが…大好きです。」
デ「…っ!!!」
緊張して頬を赤らめ、静かに口にしたロードの言葉を聞いた途端、ディムアの顔も真っ赤に染まる。
ロ「君と一緒にいるだけで、僕は幸せです。これからも、ずっと一緒にいてもらえますか?」
デ「…嬉しい…。私も、ロードのことが大好きだ…。私も、これからもずっと隣にいたいって思ってた…!」
あまりの嬉しさに、ディムアは目に涙を浮かべてロードを見つめ、微笑んで返した。
ロ「…ありがとうございます。」
安心したように、ロードは穏やかな笑顔を見せる。
デ「…私こそ…ありがとう…。」
ディムアは静かに返し、2人は抱き合った。
デ「…っ!」
そこで、ディムアは目を覚ました。
デ「…夢か…。」
独り言を呟き、ゆっくり起き上がる。
デ(幸せな夢だった…。現実ならよかったのに…。)
とてもいい夢を見て、幸せな気持ちになった反面、それが現実ではなかったことに少しショックを受け、ディムアは小さくため息をついた。
ロ「おはようございます、ディムア。」
デ「っ!?」
すぐ近くにロードがいることに気が付かなかったディムアは、彼に声を掛けられ、思わず彼を凝視する。
ロ「…そんなに驚いて、どうしたんですか?」
デ「い、いやっ…。な、なんでもない…。」
きょとんとするロードに、ディムアは首を横に振って返し、視線を逸らす。
先程の夢を見たばかりのせいか、恥ずかしくて、ロードを直視することが出来なかった。
ロ「…ちょっとすみません。」
すると、ロードはディムアのすぐ前に来て、彼女のおでこに自分の手を当てた。
デ「…っ!!?」
突然のことに、ディムアはさらに緊張してしまう。
ロ「…熱はなさそうですね。」
デ「…え…?」
おでこから手を離し、そう呟いたロードを、ディムアは横目で見る。
ロ「君の顔が赤いので、熱があるのではと思ったんです。でも、大丈夫そうなので安心しました。」
そう言ったロードだが、まだ心配そうな様子で、ディムアを見つめる。
デ「…え、あっ…、私、そんなに、顔が赤いのか…!?」
ロ「はい、けっこう赤くなってますよ。」
慌てるディムアの問い掛けに、ロードは頷く。
マ「はぁー!朝の散歩はやっぱり気持ちいいね!」
ル「そうだな!頭もばっちり目覚めた!」
フ「今日も頑張りましょ♪」
そのとき、山小屋のドアが開き、マオ、ルク、フレイシーが中に入ってきた。
ロ「…みんな、おかえりなさい。」
朝の散歩から帰ってきた3人に、ロードは声を掛ける。
マ「…我々は良い雰囲気の所で帰って来てしまったようですなぁ。笑」
デ「…っ!?」
顔を赤らめるディムアを見て、にやにやしながら、マオはわざとらしい口調で言う。
ル「…なるほど!朝から熱いな!笑」
フ「ふふっ!照れてるディムア、とっても可愛いわ♪」
ルクとフレイシーも、ロードとディムアを微笑ましく見つめている。
ロ「みんな何を言ってるんでしょうね…?」
ロードは少しだけ頬を赤くし、困ったような笑みを見せ、ディムアと視線を合わせる。
デ「…さ、さぁ…。わ、私もわからない…。着替えてくるっ…!」
火照る顔を隠すようにうつむきながら、ディムアは仲間たちから慌てて離れる。
そして、1人で着替えながら、ディムアはまだ早くなっている鼓動を落ち着かせようと、深呼吸をする。
とうとうロードに告白されるという夢を見てしまい、自分にとって、彼がどれ程愛しい存在の人なのかを、改めて思い知ったような気がした。
日を増すごとに、ロードのことがどんどん好きになっている。
この気持ちを抑えることは、もう出来そうになかった。
ただ、今は、ずっと彼の隣にいたかった。
デ「…ふぅ…。」
そのようなことを考えながら、小さく息をついたディムアは、仲間たちの元へ戻っていった。




