表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラファメア・プロテクション  作者: あおいきりん
12*闇に染まった過去
76/92

ソキとの戦い

その後、モンスターを倒しながら歩を進め、ようやく山頂付近まで来たようだった。


ロ「…怪しい天気になってきましたね。」


突然雨雲が広がり、暗くなってきた空を見つめて、ロードは呟く。


ル「そうだな…。風も吹いてきた。」


フ「ついさっきまで晴れてたのに…。」


ルクとフレイシーも、心配そうな表情で話す。


デ「…雨も降ってきたな…。」


雨粒が落ちてきたことに気が付いたディムアが、静かに呟く。


マ「まさかの雨っ!?こんなときに…。ロード、どうする?」


ロ「雨宿りする場所もないですからね…。雨の中歩くのも危ないので、待機しているしかないと思います。」


マオに尋ねられ、困った様子で、ロードは答える。


ル「こんな悪天候の中でモンスターが出てきたら、笑えないよなぁ…。」


ため息混じりにルクがそう呟いた直後、地響きが起きた。


「っ!?」


嫌な予感をめぐらせた5人が、周囲を見渡すと、近くの岩陰から、邪悪なオーラを放つ、石膏像の人間のようなモンスターが現れた。


フ「…も、もしかして…あのモンスターが…!?」


マ「…うん…!!ソキが出てきちゃった…!!」


恐怖で僅かに震える声を上げるフレイシーに、そう答えたマオは、慌ててロードの肩にしがみついた。


ル「うわ…本当に出やがった…!!最悪なタイミングだ…!!」


デ「…でも、出てきてしまったなら…戦うしかない…!」


ルクは嫌そうな表情を浮かべて声を漏らしたが、ディムアは戦う覚悟は出来ているようだ。


ロ「はい。雨で視界は悪いですが…。意地でも倒しましょう!」


ロードのその掛け声に、仲間たちは頷き、ソキを見据えて戦闘態勢を取った。


ソ「ゴォォォォ…!」


そんな不気味な声を発したソキは、周囲に数体のポンチチ、オルコニオ、オルペオを召喚した。


「っ!!」


そのタイミングを見計らい、5人は一斉にモンスターとソキへ先制攻撃を仕掛けた。


ディムアはフレイムフィールド、フレイシーはガルベスタタイフーンを唱え、モンスターの数を減らした。


唯一銃が弱点のオルペオ数体に狙いを定めたルクは、ランダムショットを放ち、ダメージを与えていく。


モンスターの間を縫って急接近してくるソキに、ロードはコールライトニングを唱えた。


大きな稲妻が直撃したソキは、ほんの一瞬動きを止めたものの、すぐに動き出し、ロードに重い拳を突き付けた。


ロ「―っ!!?」


その拳を、ロードは咄嗟に杖で防御をしたが、あまりの威力に身体が大きく後ろに吹っ飛んだ。


マ「わぁっ!!」


ロードの肩に乗っていたマオも一緒に吹っ飛び、悲鳴を上げた。


デ「…ロード…!!」


周りのモンスターにライトニングを放ち、動きを止めた隙に、ディムアは吹っ飛ばされたロードに向かって走った。


ロードのウィンドカウンターが発動し、ソキの身体を風が切ったが、ダメージは微々たるもののようだった。


ロードはすぐに体勢を立て直し、猛追してきたソキに アイスクリスタルを唱え、氷塊を放った。 氷塊を直撃したソキは、氷塊を砕き、動きを止めずに突進してきた。


マ「えぇっ…!?効いてない!?」


ロードの攻撃にダメージをあまり受けていない様子のソキを凝視し、マオは声を上げる。


そして、再びロードにソキの拳が直撃する寸前だった。 ソキの身体が、黒い炎で覆われた。


ソ「グゴゴォォ…!!」


動きを止め、ソキはその熱さに苦しんでいる。 その炎は、ディムアが唱えた闇属性の魔法、ヘルファイアだった。


ロ「ディムア…!ありがとうございます!」


デ「…うん!」


ロードとディムアは視線を合わせ、頷き合う。


マ「わぁ!久しぶりにディムアの闇魔法見た!!」


ソキを覆う黒い炎を、マオは興奮気味に見ている。


フ「私も…負けてられないわ!!」


対抗心を燃やしたフレイシーは、周りのモンスターとソキに、まとめて何本もの眩い光の矢を放った。


フレイシーの持つ光属性の魔法、〝ホーリーランス〟だった。


ル「す、すご!!光と闇属性の魔法が同時に見られるなんて!!」


オルペオの数を減らしながら、ルクは2人の光と闇魔法を見て声を上げた。


周囲にいるモンスターとソキに、ロードはフレイムフィールド、ディムアはハードグラビティを同時に唱えた。


炎と黒いもやを同時にくらった周りのモンスターたちは消滅し、ソキは苦しんでいる様子だった。


マ「よしっ!効いてるみたいだよ!その調子!」


ロ「…はい!」


マオの言葉に、ロードは頷き、次の魔法を唱えようとした直後だった。


ソ「ゴォォォォ!!」


その声とともに、ソキが手に持つ杖を振ると、辺り一面に砂嵐が起こり、周りが砂で全く見えなくなった。


マ「えっ!?な、なに!!?」


何が起きたかわからず、マオは混乱して声を上げる。


ロ「…何も見えないですね…。」


ロードも周囲を見渡すが、砂しか見えず、焦りを感じていた。


フ「…きゃぁっ!!」


ル「…うぁぁっ!!」


そのとき、すぐ近くで、フレイシーとルクの悲鳴が聞こえた。


ロ「ルク…フレイシー…!!」


嫌な予感がして、ロードが悲鳴の方を見るも、やはり砂だけの景色だった。


マ「ヤバい…!!ソキが、この砂嵐の中で攻撃してるんだ!!」


マオがそう声を上げた直後だった。


デ「あぁぁっ…!!」


ディムアの苦しそうな声が、砂嵐の向こうで聞こえた。


ロ「ディムア…!!」


ディムアの声が聞こえた方へ、ロードが視線を向けたときだった。


マ「ロード!!後ろから来たっ!!」


ロ「っ!!」


マオの叫びに素早く反応し、ロードは後ろを振り向き、砂嵐の中から現れたソキの拳を杖で受け止めた。


その衝撃で、ロードの身体は大きく後ろへ飛んだが、すぐに立て直した。


サンダーカウンターで雷を直撃してすぐ、ソキは再びロードに急接近してきた。


ロ「…いい加減、砂嵐を止めてもらいますね…!!」


そう言ったロードは、ソキを睨み付けた瞬間、〝テンペスト〟を唱えた。


台風のような大きな風が砂嵐を吹き飛ばし、ようやく視界が晴れた。


マ「…やった!見えるようになった!」


マオは嬉しそうに声を上げる。


ロ「…みんなを回復しに行きます。マオ、ソキは今どこにいますか?」


マ「…姿が見えない…。雨で視界が悪いせいかな…?まだ生きてると思うんだけど…。」


倒れている仲間たちの方へ走りながら尋ねるロードに、マオは辺りを見回しながら、不安そうに呟く。


ロ「どこかに身を潜めてしまったのでしょうか…。でも、回復するなら今のうちですね!」


マ「うん!また攻撃してくる前に、急ごう!」


2人はそう話した。


フ「…うぅ…びっくりしたぁ…。」


ル「あ、あぁ…。あんな砂嵐の中から攻撃されて、死ぬかと思ったな…。」


ソキの攻撃を受けたルクとフレイシーは、座り込んでそんなやり取りをしていた。


ロ「2人とも、大丈夫でしたか?」


ル「ロード!俺たちは何とか大丈夫だ!」


ロードの問い掛けに、ルクは笑って答えた。


ロ「よかったです。フレイシー、回復は大丈夫ですか?」


フ「うん…!大丈夫よ!」


そう答えたフレイシーは、すでに自分とルクにリカバリーを掛けていた。


ロ「…続けてリカバリーを掛けていてください。」


フレイシーにそう声を掛けたロードは、すぐに膝を着くディムアの方へ駆け寄った。


ロ「ディムア、大丈夫ですか?」


デ「…うん…なんとか…。」


ロードの問い掛けに、ディムアは頷くが、少し辛そうな表情を浮かべていた。


ロ「我慢しなくていいですよ。」


デ「…ありがと…。」


リカバリーを掛けてくれるロードに微笑みを見せられ、ディムアは頬を赤くして、彼を見つめる。


フ「…それにしても、ソキは突然いなくなったけど…どこ行ったのかな…?」


ル「…わかんないけど、いないってことは、いつの間にか消滅したんじゃないか?」


フレイシーのリカバリーで回復しながら、ルクはそう言って笑みを見せる。


そんな2人の背後から、ソキが忍び寄っていた。


マ「っ!!ルクとフレイシー、危ないっ!!」


ル・フ「っ!!?」


マオが叫び、後ろを振り向いたときには、2人はもうソキの凄まじい威力の拳の打撃に吹っ飛ばされていた。


ロ「…現れましたね…!」


デ「2人が危ない…!!」


マ「一旦姿をくらませてまた攻撃するなんて…!!」


ロードとディムアとマオは、ルクとフレイシーの元へ急いで駆け寄る。


フ「…うぅっ…!」


ソキの打撃を受け、倒れて苦しむフレイシーに、ソキが猛スピードで接近する。


フ「い、いやっ…!!」


ソキを凝視し、フレイシーは怯える。


そのとき、ルクがソキに横から銃弾を放った。


ル「フレイシーに…近付くな…!!」


ルクはソキを睨み、怒鳴りつける。 銃の攻撃に全くダメージを受けていないソキは、ルクに急接近し、重い拳を撃ち付けた。


ル「あぁぁっ!!」


ルクは吹っ飛び、近くにあった岩に身体を強く撃ち付け、力無く倒れた。


フ「ルク!!」


その光景を目の当たりにし、フレイシーは叫んだ。


ルクに追い討ちを掛けようとするソキをロードはイラプションを放ち、大きな炎で覆う。


ロ「好き勝手出来るのも、そこまでです!!」


燃え上がるソキを見据え、ロードは強く言い放つ。 そのとき、雷が光り、一瞬全員の視界が眩んだ。


「―っ!?」


その瞬間、ソキはロードの後ろにいるディムアの目の前にいた。


マ「…ディムア!!」


殴り掛かる寸前、マオの叫びが響いた。


デ「…はぁぁあぁ!!」


同時に、ディムアは杖を突き出し、ハードグラビティを唱え、発生させた黒いもやで、ソキを閉じ込めた。


ソ「グゴォォォォ…!!」


うなり声を上げ、ソキは苦しんでいる。


さらに、ディムアはシャドーランスを唱え、頭上に出現した闇色の矢で、ソキの硬い身体を突き刺した。


衝撃音とともに、ソキの身体はばらばらになり、消滅した。


マ「…た、倒した…!」


ソキが消滅したことを確認し、マオは唖然と声を漏らす。


フ「…すごいわ…ディムア…!」


倒れたルクにリカバリーを掛けながら、フレイシーはディムアを見つめる。


ロ「…これが、メア族の闇の魔力…。」


ディムアの闇属性魔法の強さを間近で目の当たりにしたロードは、驚きを隠せない様子で呟いた。


デ「…っ。」


ソキを消滅させた直後、ディムアはその場の地面の上に、力無く倒れた。


ロ「っ!ディムア…!」


ロードはすぐにディムアに駆け寄り、彼女を抱き起こす。


マ「えっ…!?ディムア、気絶してる…!?」


気を失っている彼女を見て、マオは慌てる。


ロ「…。きっと、疲れてしまったんだと思います。モンスターと戦いながら長い山道を歩き、この雨の降る中でのソキとの戦闘…。しばらく使っていなかった闇属性魔法を使ったので、魔力もかなり消費したのでしょう。」


マ「…そ、そっか…。無理してたんだね…。」


ロードとマオはそう話し、目を閉じるディムアを心配そうに見つめる。


ロ「…雨がまだ降っているので、雨が当たらない場所に移動しましょう。」


マ「う、うん。…でも、ディムアはどうするの?」


ロ「それは…。」


マオの問い掛けに、ロードは一瞬考える仕草をする。


ロ「…マオ、ルクとフレイシーを呼んできてもらえますか?」


マ「うん、わかった!」


ロードにそう声を掛けられ、マオは頷き、ルクとフレイシーを呼びに行った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ