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ラファメア・プロテクション  作者: あおいきりん
11*メア族との約束
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カイルと合流

ダンジョンを更に奥へ進んだところで、冷たい氷の地面に横たわるカイルの姿を発見した。


「っ!!」


5人は彼に急いで駆け寄る。


デ「カイル!大丈夫か…!?」


ディムアは彼を抱き起こし、声を掛ける。


カ「…寒…い…。」


薄らと目を開け、今にも消えそうな声を、カイルは発した。


ロ「…先程僕たちが戦った、プレレとプレヤにやられたのかもしれないですね…。」


カイルの様子を見て、ロードは言う。


デ「…そうか。それは寒くて辛かったな。」


ディムアは視線を落として言い、自らの身体の中に炎の魔力を引き出し、カイルの冷たい身体に触れた。


カ「…っ!…温かい…。」


驚いてそう呟いたカーレスは、温まった身体を、自分の力で起こすことが出来た。


マ「おぉ、復活した!」


フ「ディムア、すごいわ!」


その光景に、マオとフレイシーは嬉しさで声を上げる。


カ「…ありがとう。寒すぎて死ぬかと思った…。」


ディムアを見つめ、カイルは小さな笑顔を見せた。


デ「…回復してよかったな。」


ディムアも安心し、微笑んだ。


ロ「…カイルくん。悪いことは言いません。ここから先は、僕たちと一緒に行動しませんか?」


カ「…えっ…。」


ロードの提案に、カイルは戸惑った様子を見せる。


ロ「このダンジョンで1人で行動するのは危険すぎます。メリルを見つける前に、凍死してしまいますよ?」


カイルにそう声を掛けるロードは、とても心配そうな表情をしていた。


デ「…大丈夫。ここにいる人たちは、みんなとても優しいんだ。お前を傷付けることは絶対ない。」


カ「…。」


ディムアの言葉に、カイルは自分に温かな視線を送る彼らを見つめる。


カ「…うん…。一緒に行く。」


一瞬の沈黙の後、カイルは静かに頷いた。


デ「…ありがと。行こ。」


ディムアが小さな笑顔を見せて差し出した手を、カイルはそっと握った。


ル「よかった!一緒に行動してくれれば安心だな!」


ディムアとカイルが手を繋ぐ様子を見て、ルクは安堵の声を漏らす。


ロ「…カイルが危険な状態だったということは、1人でここに迷い込んでいるメリルも、同じく危険かもしれませんね…。」


フ「…!そ、そうね、急いでメリルちゃんも探さなきゃ!」


ロードの言葉に、フレイシーは慌てる。


ディムアとカイルは頷き合い、全員はダンジョンの更に奥へと急いだ。




ル「それにしたって、メリルはどうしてこんな危険なダンジョンに迷い込んでしまったんだろうな…?」


ふとした疑問を、ルクは呟く。


ロ「…メリルは、人間に追われていたんですよね。人間から逃げる為に、フィールドを必死に走り続け、このダンジョンに身を潜めたと考えられます。」


マ「…そして、ダンジョンからすぐに逃げたかったけど、モンスターに出口を塞がれて、出ようにも出られなくなってしまい、モンスターに追われてどんどん奥へ…って感じかな…。」


ロードとマオは、メリルの行動をそう予想した。


マオは、1人でカバリア遺跡のダンジョンに迷い込んでしまったときのことを思い出していた。


カ「…たった1人で、こんな寒くて恐ろしい場所に迷い込んでいるなんて…。メリル…怖い思いさせてごめん…!」


酷く悲しそうな表情で、カイルはメリルへ謝罪の気持ちを念じている。


デ「…カイルのその気持ち、きっとメリルに届いてる。お前が探しに来てくれることを待ってるから、早く探し出して、温めてあげよう。」


カイルを安心させるように、ディムアは小さく笑みを見せ、彼の手を握る。


カ「…うん…。」


小さく頷いたカイルは、ディムアを見つめ、その手を握り返した。


フ「メリルちゃんは、きっと無事に見つかるわ!もう少し、頑張ろうね!」


カ「…うん。」


フレイシーの前向きな言葉にも、カイルは小さく頷いた。


しかし、ロードとディムアは内心焦りを感じていた。


メリルのものであろう闇の魔力が、少しずつ小さくなってきているということに、2人は気が付いているからだった。


一刻も早く探し出して保護しなければ、彼女の命が危ないかもしれない。


カイルや仲間たちを不安にさせないように、悟られないように、平静を保っていた。


そのとき、わずかな地響きを感じ、6人は立ち止まった。


ル「…っ!?な、なんだ!?」


マ「何か近付いてる…!!」


ルクとマオは声を漏らす。 その地響きがだんだん大きくなり、何かが接近していることを認識し、6人は身構える。


ロ「…ディムア、カイルのことお願いしますね。」


デ「わかった…!」


カ「…っ。」


ロードに静かに声を掛けられ、ディムアは頷き、怯えているカイルを抱き寄せる。


そして、目の前に現れたのは、氷で造られた大きな身体の、ゴーレムのようなモンスターだった。


フ「…こ、怖いっ…!!」


そのモンスターの大きさ、迫力に、フレイシーは怖気付いている。


ル「…フレイシー!俺がいるから大丈夫!」


フ「う、うん…!」


ルクがそう声を掛け、フレイシーを勇気付ける。


マ「〝グレートクーレム〟!耐性は物理と銃、弱点は魔法だよ!」


ル「…あっ…!ここは俺の出番じゃないみたいだな…。」


マオの説明で、耐性が銃だということを知り、ルクは苦笑いを浮かべる。


グレートクーレムは、ルクに向けて拳を振り下ろした。


ル「おゎっ!?」


フ「きゃっ!!」


ルクは、フレイシーの手を引いて、その拳を一緒に避けた。


その直後、ロードのコールライトニング、ディムアのシャワーオブアローが放たれ、グレートクーレムは消滅した。


マ「まだ来てるよ!気を付けて!!」


「っ!」


マオの言葉に、仲間たちは周囲を見渡す。


左右から、グレートクーレムによく似たモンスターが6人を挟み撃ちするように接近して来ていた。


右から来るモンスターにはロードが、左から来るモンスターにはフレイシーが、スナップウィンドを唱え、2体のモンスターを同時に風で切り裂く。


しかし、モンスターにはあまりダメージを受けた様子はなく、2体のモンスターは、同時に6人に向けて拳を振り下ろしてきた。


マ「みんな避けてっ!!」


マオがそう叫んだ瞬間、仲間たちはモンスターの振り下ろされる拳を同時に避けた。


2体のモンスターの拳は、衝撃音とともに、氷の地面にくい込み、大きなヒビが入っていた。


ル「…なんつー威力の攻撃だよ!?」


その破壊力に、ルクは驚愕して声を上げる。


フ「あんな攻撃を受けたら…怖すぎるわ…!!」


フレイシーは、恐怖で泣き出しそうだった。


ロ「…グレートクーレムの弱点は魔法のはずなのに、今の風魔法はあまりダメージがありませんでしたね…。」


マ「確かにね…。おかしいな…データは合ってるはずなのに…!」


体勢を整えている目の前のモンスターを見据えながら、呟くロードの言葉に、マオは困惑している様子で返す。


デ「…このモンスター、さっき倒したグレートクーレムより、顔が小さい気がする…。」


ディムアのその発言に、マオはハッとした。


マ「っ!あぁ、そうだね!!こいつはグレートクーレムとよく似てるけど〝ジャイアントクーレム〟!耐性は水と風、弱点は銃だよ!!」


ロ「…そういうことですね。了解です!」


マオの説明を聞き、ロードは笑みを見せ、迫り来るジャイアントクーレムに、フレイムトルネードを放った。


炎に覆われ、熱さでもがくジャイアントクーレムに、ディムアはライトニングで雷を落とし、消滅させた。


ル「こいつ、弱点が銃なんだな!!」


同時に、マオの説明を聞いたルクは、銃口を目の前の迫り来るジャイアントクーレムに向け、クイックショットを放つ。


2発の銃弾が直撃し、ジャイアントクーレムは後ろに倒れる。


間髪を入れず、パワーショットを放つと、ジャイアントクーレムの身体は音を立てて崩れ、消滅した。


マ「やったぁ!みんなナイスー!」


2体のジャイアントクーレムが消滅し、マオは喜びで声を上げた。


フ「ルク!倒してくれてありがとう…!」


ル「あ、はは…。大したことなかったよ!」


瞳を潤ませるフレイシーに手を握られ、ルクは照れ笑いを浮かべる。


ロ「ディムアがモンスターの違いに気が付いてくれたおかげで倒せましたね。ありがとうございます。」


マ「うん!オレ全然気が付かなかった!ディムア、ナイスだよ!」


デ「…うん…。」


ロードとマオに褒められ、照れ隠しで視線を落とし、ディムアは頷く。


カ「…。」


そんな彼女の様子を、カイルは見つめていた。


ロ「…っ!」


そのとき、ロードは突然何かに気が付いたように、仲間たちから視線を外し、ダンジョンの奥を凝視する。


マ「…ロード?どうしたの?」


その様子に気が付き、マオはロードの顔を覗き込む。


ロ「…この先に、邪悪な気配を感じます…。」


「―っ!?」 深刻な表情で呟いたロードの言葉に、仲間たちの中で、緊張感が一気に増す。


ル「邪悪な気配…!?闇の魔力とは違うものを感じるのか!?」


ロ「…はい。言葉で言い表すのは難しいですが…とにかく恐ろしいものが潜んでいる気がします。」


驚愕して尋ねるルクに、ロードはそう答える。


デ「…そっちは、メリルがいる方向と同じだ…!まさか、同じ空間にそれがいる…!?」


ロ「…その可能性は考えられます。」


カ「…メリル…。」


焦りを感じているロードとディムアのやり取りを聞き、カイルの心は、不安に押し潰されそうだった。


フ「…カイルくん、大丈夫よ!メリルちゃんを助けに行きましょ!」


カ「…うん…。」


フレイシーに優しく声を掛けられ、カイルは小さく頷く。


マ「…みんな、行こう!」


ロ「はい!」


マオの掛け声に、ロードと仲間たちは頷き、何者かが潜む場所へと向かった。


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