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ラファメア・プロテクション  作者: あおいきりん
10*大波乱の女装コンテスト
59/92

ロードとルクの女装

マーメイドパレスの街のファッションショップに、5人は訪れた。


フ「わぁー!可愛くて綺麗なアイテムがいっぱいねー!」


店内に並んでいる、華やかなドレスやウィッグやアクセサリーなどを見渡し、フレイシーは目を輝かせている。


ル「わぁー!絶対どれもフレイシーに似合いそうだなー!」


これらのアイテムを、これから自分が身に付けなければいけないという現実から逃げるように、ルクはわざとらしくそう発言する。


フ「私じゃないでしょ?ルクとロードが着るんだからね♪」


ル「…うぅっ…はい…。」


楽しそうな笑顔のフレイシーにそう声を掛けられ、ルクは苦笑いを浮かべる。


ロ「…すごい衣装ばかりですね…。」


デ「そ、そうだな…。」


露出度が高いドレスが並んでいる光景に圧倒されるように、ロードとディムアは唖然と呟く。


マ「この中のどれかを、これからロードが着るんだなぁ…。ムフフ…!」


女装姿のロードを想像し、マオはにやけている。


フ「それじゃ、ディムアはロードのアイテム選びをよろしくね!私はルクのを選ぶから!」


デ「…え、えぇ…。」


フレイシーの指示に、ディムアは呆然としてしまう。


マ「ディムア、オレもロードの選ぶの手伝うよ!」


デ「あ、あぁ、助かる…。」


満面の笑顔のマオの言葉に、ディムアは少し安心してそう返す。


ロ「…なるべく露出が少ない服でお願いしますね…。」


ドレスを選び始めるディムアとマオに、ロードは遠慮がちに声を掛ける。


フ「やっぱりコンテストは、インパクトは大事だから、露出度は程々にある服の方が優勝しやすいと思うわ!」


ロ「…。苦笑」


フレイシーのアドバイスを聞き、ロードは視線を落として苦笑いをした。


マ「だよねぇ!これなんかどう?」


ロ「嫌です。」

最初にマオが持ってきた、布がかなり少ないドレスを、ロードは即拒否する。


マ「えー!?じゃあ、こっちは?」


ロ「それも着たくないです。」


次にマオが持ってきた、背中がかなり空いているドレスを、ロードはまた拒否する。


マ「えー…じゃあこれは…。」


ロ「…マオくん?真面目に選んでいますか?」


その次に水着のように布の面積が小さいドレスを持って来たマオに、ロードは怖い笑みを見せて尋ねる。


マ「…ご、ごめん…冗談だよ…!笑」


そのロードの笑顔を見たマオは、苦笑いを浮かべ、ドレスを元の場所に戻した。


デ「…こ、これとか…どうだ…?」


恥ずかしそうな様子で、ディムアが持って来たのは、シンプルなデザインだが、ちょうど良い程の露出があり、フリルがアクセントになっている、アクアブルーのドレスだった。


ロ「…それなら良いかもしれません!ありがとうございます!」


デ「…よかった…!」


笑顔を見せたロードの言葉を聞き、ディムアは安堵したように小さく笑みを零す。


マ「むぅー!ディムアなかなか良いドレス見つけたなぁ…。じゃあ次はウィッグだね!」


ロ「マオ、今度は真面目に選んでくださいね…?」


デ「マオは楽しそうだな…。」


イキイキとしているマオと、苦笑いをするロードとディムアは、ウィッグコーナーへ行った。


フ「…ルク、赤とオレンジだったら、どっちがいい?」


ル「断然オレンジだな!」


フレイシーの質問に、ルクは即答する。


フ「私もそう思ったわ!それじゃあ、このオレンジのドレスで…ウィッグはこれで…アクセサリーはこれ!こんな感じでどうかな?」


フレイシーが手際良く揃えたアイテムを、ルクは凝視する。


ル「おぉ!めっちゃ良い気がする!さすがはフレイシーだ!」


フ「えへへ!」


ルクに褒められ、フレイシーは照れ笑いを浮かべた。




ロードとルクの衣装が何とか決まり、2人は早速試着室に入った。


フ「えへへ…。なんだかドキドキしちゃうね!」


デ「…う、うん…。」


マ「一体2人がどんな女の子になるのか…!?」


2人の試着を待っている間、フレイシー、ディムア、マオは、そわそわしながらそう話していた。


ロ「…着れました…。」


ル「…俺も…。」


試着室の向こうで、緊張した様子の2人の声が聞こえた。


マ「待ってました!それでは、カーテン、オープン!!」


マオが司会風に言うと、ロードとルクはゆっくりカーテンを開けた。


「…!!!」


2人の女装姿を見た、フレイシー、ディムア、マオは、一瞬言葉を失った。


フ「え、えぇぇ!?2人とも、可愛すぎ…!!」


ロードとルクの可愛さに、フレイシーは感動で目を輝かせる。


デ「…ほ、本当に、ロードなのか…?」


ロ「はい…本人ですよ。」


唖然としたディムアに尋ねられ、ロードは恥ずかしそうに顔を赤くして頷く。


マ「か、か、可愛い~!美人すぎるよ~!オレ本気で惚れちゃいそう!」


マオは興奮し、ロードの周りをグルグルと回る。


ロ「え、ええと…まだ慣れていないので、あまり見ないでください…。」


フ「あ、ごめんなさい!…でも、まだメイクしてないのにこの綺麗さ…。美脚だしスタイル良いし…。ロードは今すぐにでも可愛い女の子になれそうね!」


ロ「…それは喜んでいいことなんでしょうか…?」


フレイシーに褒め倒され、ロードは苦笑いを浮かべている。


ル「ロードは元々の素材が良すぎるんだよ…。やっぱり俺なんか…。」


女装で美女となったロードを見て、ルクは劣等感を感じていじけている様子でいる。


フ「ルクだってとっても可愛いわ!ロードとはまた違った可愛さがあってとっても素敵よ♡」


ル「そ、そうかな?へへ…ありがと。」


フレイシーの言葉に、ルクは照れ笑いをした。


デ「…。」


女装したロードのことを、ディムアはまだ唖然と見つめている。


ロ「…やっぱりおかしいですよね…。幻滅されても仕方ないと思っています…。」


デ「げ、幻滅なんてするわけないだろ!?…あまりにも綺麗だから…思わず見惚れてしまった…。」


落ち込むロードに、ディムアは頬を赤らめ、静かにそう声を掛けていた。


ロ「…ありがとうございます!」


ロードは嬉しそうに微笑んだ。




衣装やウィッグが決まった後、コスメコーナーを見ているときだった。


?「…ねぇ、あなたたち?」


5人に歩み寄り、声を掛けてきた人物がいた。


?「もしかして、あなたたちも女装コンテストに出るの?」


マ「…あ!この人もしかして…!?」


彼を見て、マオは声を上げた。


先程、リリアンに見せてもらった写真の人物、シャルンだったからである。


ロ「…はじめまして、シャルンさん。お会い出来て嬉しいです。」


ロードは彼に笑い掛ける。


シ「あら、私のこと知ってるのね。私も有名人になったのね…。」


自分自身に惚れ惚れするように、シャルンは手のひらを自分の頬に当て、笑みを浮かべている。


ロ「僕たちもコンテストに初出場させていただきます。よろしくお願いしますね。」


シ「へぇー…。なかなかの美人さんね。でも、優勝は私のものよ?」


ロードの全身を舐め回すように眺め、シャルンはそう言う。


ル「優勝があんたのものなんて決めつけんなよ!まだ勝負は始まってもないんだ!」


ロードの前に出たルクは、シャルンに敵意を剥き出しにしている。


シ「あらあら、怖いわね。そんなに大きな口開けたら、可愛さも美しさも逃げちゃうわよ?」


ル「…はぁ…?」


シャルンの言葉がよくわからず、ルクは思わず声を漏らす。


フ「…シャルンさん、あなたはコンテストを何度も優勝してるみたいだけど、今回はロードかルクが優勝しますよ!覚悟しててくださいね!」


ロードとルクの後ろで、フレイシーがシャルンに勝利宣言をした。


シ「…ふふ。今回のコンテスト、おもしろくなりそうね。受けて立とうじゃないの!せいぜい頑張りなさいな!」


シャルンは笑いながら立ち去っていった。 デ「…なんか、嫌な感じの人だな…。」


シャルンが見えなくなってから、彼に会った率直な感想をディムアは呟く。


ロ「異様な自信家ですね…。コンテストを何度も優勝している人の余裕でしょうか。」


マ「ちょっと言い方がカチンと来たから、ロードかルクが絶対優勝して見返してやろうよ!」


ロ「もちろん、優勝するつもりですよ。」


怒り気味のマオの言葉に、ロードはしっかり頷く。


フ「負けてられないわ。あの人より綺麗で可愛くなりましょ!」


ル「そ、そうだな!」


フレイシーに力強く声を掛けられ、ルクも頷いた。


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