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ラファメア・プロテクション  作者: あおいきりん
10*大波乱の女装コンテスト
58/92

マーメイドパレスのイベント

5人は、マーメイドパレスに来た。


?「あらぁ、旅人の方かしら♡いらっしゃ~い♡」


街に入って早々、人魚姿の街人に声を掛けられた。


ロ「…こ、こんにちは。」


その街人の雰囲気に困惑しながらも、ロードはあいさつをする。


?「こんにちは~♡まぁ~、あなたとってもイケメンねぇ♡アタシ、イケメン男子大好きなのぉ~♡」


ロ「あ、ありがとうございます…。」


街人にじっくり見られながらのその発言に、ロードは苦笑いをする。


ル「…この人、どう見ても男だよな…?」


マ「そうだね…。女装が趣味なのかな…?」


ロードの後ろで、ルクとマオがひそひそとそう話す。


?「こら~!こそこそ話してるの聞こえてるわよ~!お姉さん怒るわよ~?♡」


ル「あっ…。す、すんません…。」


頬を膨らます街人に、ルクはしまったという様子で、軽く頭を下げる。 彼らの後ろにいるディムアとフレイシーも、顔を見合わせて苦笑いをしていた。


?「うふっ!怒るなんてうそうそ♡アタシのことは〝リリアン〟って呼んでね♡」


ロ「僕はロードです。リリアンさん、よろしくお願いします。」


いろいろツッコミたいことはあるが、ロードはとりあえずリリアンに笑顔を向ける。


リ「ロードくん、よろしくね~♡ねぇねぇ、マーメイドパレスの楽しいイベント、知りたくない~?」


ロ「イベント…ですか?」


リ「うん♡ちょうど明日から開催するイベントなのよ♡」


ウキウキしているリリアンは、ロードに1枚のチラシを渡す。


ロ「…〝女装コンテスト〟…??」


チラシのタイトルを読み、ロードは唖然とする。


フ「女装コンテスト!?ロードとルクとマオが女の子の格好したら、きっと可愛いと思うわ!」


ル「…え゛っ!?」


フレイシーのまさかの発言に、ルクは変な声を上げる。


マ「いや、オレは動物だし、そもそもAIだし、対象外かな~!」


デ「関係ないな。マオも参加だ。」


女装を逃れようとするマオに、ディムアは意地悪そうな笑みを見せて言う。


ロ「…待ってください。もう僕たちが参加するって決定してるんですか?」


仲間たちに視線を向けて、ロードは尋ねる。


フ「だって楽しそうじゃない?女装なんてきっと滅多にしないし、貴重な経験よ!」


デ「私たちは見てるだけだしな。笑」


フレイシーとディムアは、男性陣に参加させたい雰囲気を出している。


リ「参加して街を盛り上げてもらえると嬉しいわ~!優勝したら、豪華賞品をプレゼントするから~♡」


リリアンのその言葉を聞き、チラシの優勝賞品の詳細を見たロードは、衝撃を受けた。


ロ「…っ!!優勝すると、グリーンストーンがもらえるんですか…!?」


「っ!!」


その言葉に、仲間たちもハッとなる。


リ「そうよ~!とっても美しくて、とっても希少価値の高い石なのよね~♡もちろん、上位3名に賞金も出るわよ~!」


リリアンは満面の笑みを見せて言う。


マ「グリーンストーンがもらえるなら、参加するしかないじゃん!」


ル「あ、あぁ…そうだな…。」


マオは決意を固めたようだが、ルクはまだ躊躇している様子でいる。


フ「すごい…!私たちの欲しいものが優勝賞品になってるなんて!」


感動したように、フレイシーは目を輝かせている。


デ「…参加するのか?」


ロ「…もちろん参加しますよ!目指すは優勝です!」


ディムアの問い掛けに、ロードは迷うことなく頷いた。


ル「ロードなら優勝いける気がするぞ!頑張れ!」


ロ「何言ってるんですか?ルクも一緒に女装するんですよ?」


ル「…えぇ…。」


ロードの笑顔の発言に、ルクは肩を落とす。


リ「参加してくれるのね!嬉しい♡それじゃあ、この女装コンテストの簡単な説明をするわね~♡」


ロ「はい、お願いします。」


ロードとともに、仲間たちもリリアンの話に耳を傾ける。


リ「このコンテストは全部で2日間あって、1日目が予選、2日目が予選で勝ち上がった8人による決勝戦よ♡」


ル「…うぅ…2日間も…?」


リリアンの説明に、ルクは嫌そうな声を漏らす。


ロ「とりあえずは予選を通過しないといけないわけですね…。」


考え込みながら、ロードは呟く。


リ「そう♡毎回このコンテストは予選もレベル高い子が多いから、予選といえど油断しない方が良いわよ♡」


フ「毎回ということは、このコンテストは何回も開催されているんですか?」


リ「まぁ、今回でまだ10回目だけどね♡ちなみに、この子が前コンテストの優勝者よ♡」


そう言って、リリアンは写真を出した。


マ「…へっ!?この人、本当に男の人…!?」


写真の人物を見たマオは、驚きで声を上げる。


フ「綺麗な人…!」


フレイシーも、惚れ惚れと写真の人物を見つめる。


ロ「…本当の女性みたいな人ですね。女装とは思えないです。」


リ「そうでしょ~♡この〝シャルン〟ちゃんは、前回だけじゃなく、過去に何度か優勝してるのよ~♡このコンテストの絶対王者みたいなものよね~♡」


ロードの感想を聞き、リリアンは写真に写るシャルンをまじまじ見ながら返す。


ル「…いや、勝てなくない?」


すでに勝てる気がせず、ルクは苦笑いする。


リ「ロードくんなんか美形だしスタイル良いから、絶対綺麗な女の子になると思うのよね~♡だから、シャルンちゃんと良い勝負が出来ると思うのよ~♡」


ロ「…そうですか…。」


異様に距離感が近いリリアンから、ロードはさり気なく1歩下がって離れる。


リ「うんうん♡女装に必要な物は、街の中でたくさん売ってるから揃えてね♡それじゃ、準備頑張ってね♡明日の予選、楽しみにしてるわ~♡」


最後にそう声を掛け、リリアンは立ち去っていった。


マ「…なんか、大変なことになったね。」


リリアンが遠くなった頃、マオが苦笑いをしながら呟く。


ロ「そうですね…。でも、グリーンストーンの為です。ルク!絶対優勝しましょう!」


ル「…お、俺には無理だぁぁ…!」


ロードに士気を高められるも、ルクは弱気でそう返す。


フ「…ルク、大丈夫よ!女装をしてみたら、楽しくなるかもしれないじゃない?」


ル「えっ…?楽しくなるのかな…?」


フレイシーに明るく声を掛けられ、ルクは半信半疑でそう呟く。


フ「うん!ルクとロードが女装は楽しいって思えるように、ここは私たちの出番ね!ディムア!」


デ「…ん?出番って…何をすればいいんだ?」


フレイシーに突然視線を向けられたディムアは、戸惑って尋ねる。


フ「決まってるでしょう?2人に合った衣装とウィッグを選ぶの!あとメイクもしてあげないとね!」


デ「…え!?いや、私はそういうの出来る気がしないが…。」


フ「出来るわ!私たち、女の子だもの!さぁ、早速お店に行きましょ!」


フレイシーは店に向かって歩き出した。


ル「…フレイシー、めちゃくちゃ張り切ってるな…。」


ロ「そうですね。頼もしい限りです。」


ルクの呟きに、ロードは小さく笑って返す。


デ「…私は役に立てなそうだ…。」


ロ「そんなに気負いしなくても大丈夫ですよ。ディムアも僕たちに似合いそうだと思うアイテムを、フレイシーと一緒に選んでくれればいいだけですからね。」


デ「…わかった。やってみる。」


微笑むロードの言葉に、ディムアは少し気持ちが軽くなった。


マ(…オレはやっぱり参加しなくていい流れになってる!よかった~!)


仲間たちの後ろで、マオはそう思い、心の中で安堵していた。


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