2つ目のアイテム
メガロポリスの商店街で、ルクとフレイシーは、夕食の買い出しに来ていた。
フ「えーっと、お肉買って、野菜も買って、サラダも大丈夫…。これでオッケーね!」
買ったものを確認し、フレイシーは笑顔で頷いている。
ル「楽しみだなぁ、フレイシーの手料理♪」
買い物袋を持ち、ルクは上機嫌でフレイシーの隣を歩く。
フ「えへへー。ルクも一緒に作ってくれるんでしょ?楽しみね♪」
ル「えっ!?俺…料理全然出来ないの知ってるよな…?」
無邪気な笑顔で言ったフレイシーの言葉を聞き、ルクは苦笑いを浮かべる。
フ「うん。でも大丈夫よ!具材を切って入れるだけだから!」
ル「えっ?そうなの?」
フ「そうよ!今日はお鍋にしようと思ってるの!」
ル「おぉ、鍋かー!いいねぇ!」
夕食の献立をフレイシーから聞き、ルクはテンションが上がる。
フ「魔法の書の解読を頑張ってるロードとマオとディムアに、美味しいご飯で元気になってもらいたいからね!」
ル「さすがフレイシー、優しいなぁ。」
フ「ううん。だって、私には解読出来ないし、これくらいしか出来ないもの。」
そう言ったフレイシーは、わずかに切なそうな表情を見せる。
ル「きっと、みんなにそのフレイシーの想いは充分伝わってるよ。」
フ「そ、そうかな?えへへ…。」
ルクの言葉に、フレイシーは照れ笑いを浮かべた。
ル「うん。下手だけど、俺も頑張る!みんなを元気にさせる美味いご飯、一緒に作ろう!」
フ「うん!一緒に作りましょ!」
そう言って、2人は微笑み合った。
ル「…なんか、一緒に料理なんて、新婚さんみたいだな!」
フ「え!?…もー!そんなこと言ったら、照れちゃうじゃない!」
そんな楽しそうなやり取りをしながら、2人は仲間たちのいる宿へ向かった。
その頃、メガロポリスの宿では、ロードとマオが、魔法の書の解読を進めていた。
マ「えーと…これがこの文字だから…こうで…。」
ロ「そうですね。こっちはこうなので…こう読むようです。」
2人は、魔法の書を真剣に見つめながら、そんな言葉を言い合い、ノートに解読した文章を記入している。
デ「…。」
そんな2人の様子を、ディムアは隣でじっと見守っている。
デ「…えっと…そろそろ休憩した方がいいんじゃないか…?」
長時間続けて解読をしていることに気が付き、ディムアは遠慮がちに2人に声を掛けた。
ロ「…あ、もうそんな時間が経っていましたか?」
デ「うん…。相変わらずすごい集中力だな…。」
魔法の書から視線を外して見つめてきたロードに、ディムアは唖然とした様子で呟く。
ロ「つい時間を忘れていました。あと少しで、2つ目のアイテムが判明しそうな所まで来ていたので…。」
デ「…ほ、本当に!?」
そう言って小さく笑うロードを、ディムアは目を見開いて見つめる。
マ「…うん!わかったよ!2つ目のアイテムは〝グリーンストーン〟だね!」
解読を続けていたマオが、嬉しそうな声を上げた。
ロ「グリーンストーン、ですね。どこにあるか、わかりますか?」
マ「えーっと、ちょっと待って…。」
ロードが尋ねると、マオは目を閉じ、自分の中にインプットしてあるデータを引き出し、グリーンストーンがある場所を割り出す。
マ「グリーンストーンは…〝マーメイドパレス〟にあるらしいよ!」
ロ「ありがとうございます。…マーメイドパレス、ですか。人魚の宮殿なんて、良い名前の場所ですね。」
目を見開いたマオの言葉を聞き、ロードは笑みを見せてそう返す。
デ「人魚のボスでも出るのか…?」
ディムアは呟き、人魚のモンスターを想像する。
マ「うーん、今までの流れでは、エリアごとにボスが存在してるんだけど、マーメイドパレスには、ボスらしいデータがないんだよね。」
デ「そうか…。そんな場所もたまにはあるんだな。」
不思議そうに言うマオの発言に、ディムアも少し首を傾げる。
ロ「まだ誰も発見していないだけで、ボスは身を潜めている可能性もありますよ。」
マ「確かに!この前のバンパイアキャッスルにいた、闇の魔力を持った極悪モンスターみたいなね!」
ロ「はい、例えばそのモンスターですね。」
バンパイアキャッスルで戦った、ネイビスを思い出しながら、ロードとマオはそう話す。
デ「…どんなモンスターがいるかわからないから、気を付けないとだな。」
ロ「そうですね。油断しないように行きましょう。」
マ「おーっ!」
ディムア、ロードのやり取りの後、マオは意気揚々と手を挙げた。
その夜はルクとフレイシーの作った鍋料理で英気を養い、翌日、5人はマーメイドパレスへ向かった。




