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ラファメア・プロテクション  作者: あおいきりん
9*闇に溶け込む悪魔
53/92

バンパイアキャッスルへ潜入

5人は、バンパイアキャッスルへ足を踏み入れた。


予想以上の暗さと不気味な雰囲気に、5人は息を呑む。


フ「…うぅ…暗くて怖い…。」


ル「…大丈夫だよ。俺から離れないで。」


フ「う、うん…!」


怖がるフレイシーを、ルクは安心させるように優しく声を掛けていた。


マ「…あれ?ルクってこんなに頼もしかったっけ?」


2人のやり取りを見て、マオはニヤニヤしている。


ロ「ルクも頼もしく成長したんですね。良いことです。」


デ「…うん。よかったな。」


ロードとディムアは、顔を見合わせて微笑む。


そんなやり取りをしていた、その直後だった。


?「オソウジオソウジ、ランランラン♪」


少女のようなそんな声が、5人には聞こえた。


「―っ!」


その声の方に、5人は一斉に視線を向ける。


大広間の中央で、メイド服を着て、悪魔の羽を羽ばたかせながら床のモップがけをしているモンスターがいた。


鼻歌を歌いながら掃除をしているその姿を、5人は身体を硬直させて見ていた。


そして、5人に気が付いた瞬間、そのモンスターは目を見開く。


?「シンニュウシャ、ハッケン!!シンニュウシャ、オソウジシマス!!」


そして、そう叫びながら、モンスターはモップを構えて5人に急接近してきた。


フ「きゃぁっ!?」


そのモンスターの形相に、フレイシーは悲鳴を上げる。 ロードは咄嗟にウィンドエッジを唱え、モンスターを風で弾き飛ばした。


マ「…ええっと、このモンスターは〝メイドのリディア〟!耐性は魔法、弱点は銃だよ!」


ル「オッケー!俺が倒す!」


マオの説明で、リディアの弱点が銃と聞き、ルクはニッと笑い、銃を構える。


リ「…ケルベロスゥ!!カモーン!!」


?「バゥッ!!バゥッ!!」


体勢を整えたリディアがそう声を上げると、部屋の奥から、犬の見た目のモンスターが、悪魔の羽を羽ばたかせ、吠えながら数体飛んできた。


ル「うわっ…!番犬!?」


そう呟きながらも、ルクはリディアにクイックショットを放つ。


リ「ギャアッ!?」


2発の銃弾をくらったリディアは、悲鳴を上げて消滅した。


マ「…こっちの犬モンスターは〝ケルベロス〟!耐性は銃、弱点は魔法だよ!」


ロ「了解しました。ケルベロスは範囲魔法で一気に片付けましょう!」


デ「…わかった!」


フ「範囲魔法ね…!」


マオの説明を聞いて指示を出すロードに、ディムアとフレイシーは頷いた。


ロードはフレイムトルネードを唱え、数体のケルベロスを炎で一瞬にして燃やし尽くす。


フレイシーがガルベスタタイフーンの風の攻撃で数体のケルベロスにダメージを与えた直後に、ディムアがライトニングでとどめを刺した。


ル「うぉっ!?」


後ろから素早く噛み付かれそうになり、ルクは咄嗟にそのケルベロスにパワーショットを放つ。


しかし、銃が耐性のケルベロスは、ルクの銃攻撃の効きか弱く、すぐにまた襲いかかってきた。


そのケルベロスに、フレイシーがアイスクリスタルを唱え、氷塊をぶつけて消滅させた。


ル「フレイシー、ありがとな!」


フ「どういたしまして!」


2人は、笑顔を見合わせた。


ロ「…まずはメイドと番犬がお出迎えでしたね。」


周囲にモンスターがいなくなったことを確認し、ロードは杖の構えを解いて呟く。


デ「そうだな…。いかにも城に住み着くモンスターという感じだな。」


ディムアも小さく息をつき、答えた。


マ「…どうでもいいんだけど、なんかさっきのケルベロスって、見た目がオレに似てなかった?」


先程出現したケルベロスの姿を思い出し、マオはふと尋ねる。


ロ「確かに似ていましたね。でも、マオの方が何万倍も可愛いですよ。」


マ「やったー!えへへ♪」


そう返して微笑んだロードに頭を撫でられ、マオは満面の笑顔を浮かべた。


デ「可愛いって言われたかっただけだな?」


マ「いや、別にそうじゃないけど?」


ディムアに横目で見られ、マオはいたずらっぽく笑い、視線を逸らす。


フ「マオがケルベロスより何万倍も可愛いのは、私も同感よ♪」


マ「本当に?嬉しいー!」


フレイシーの言葉に、マオは更に嬉しそうだった。


ル「はいはい、そうですね。笑 じゃあ、先に行こうか?」


適当に話を終わらせ、ルクは城の奥の方を指す。


ロ「あ、はい、行きましょう。」


ロードは頷き、歩き出す。


仲間たちも後ろに続いた。




1つのドアの前に立ち、ドアノブを回すが、そのドアは開かない。


マ「…開かないね。鍵が掛かってる?」


ロ「そうですね。そっちのドアはどうでしょうか?」


マオの言葉にロードは返し、少し離れた場所にある扉の方へ行く。


しかし、そのドアも開かなかった。


ロ「…?」


マ「…ん?どうしたの、ロード?」


ドアを見つめ、何かに気が付いた様子のロードに、マオは問い掛ける。


ロ「このボタンは何でしょう?」


ドアの横にあるボタンを、ロードは指す。


ル「本当だ…。いかにも罠のような怪しいボタンじゃないか?」


そのボタンを見て、ルクは苦笑いをする。


マ「あ、そのボタン、さっき見たドアの横にもついてたよ。」


ロ「…もしかしたらですが、2つのボタンを同時に押したら両方の扉が開く、というような仕掛けでしょうか?」


マオの言葉を聞き、ロードはそう予想する。


フ「そうなの?なんだか、押すの怖いわ…。」


ル「…よし!俺は向こうのドアのボタンを押してみるな。」


怖がるフレイシーにいい所を見せる為か、ルクが率先して最初に立ったドアの前に向かう。


ロ「はい、お願いします。」


ロードは頷き、仲間たちとともに先程のドアの前に立つルクを見つめる。


ル「…じゃあ、押すな?」


ロ「はい。せーので押しましょう。」


ル「…お、おう。」


ロードの言葉に、ルクは躊躇しながらも頷く。 仲間たちも、2人を見守っていた。



ロ・ル「せーのっ!」


声を合わせてそう言った瞬間、ロードとルクはドアの横のボタンを押した。



すると、2つのドアからカチッと鍵の開く音がして、両方のドアは開いた。


マ「おぉっ!ビンゴだね!」


フ「やったわ!2人とも、ありがとう!」


ドアの鍵が開いたことに、マオとフレイシーは喜んだ。


ル「よかった…。これで先へ進めるな!」


ルクも笑顔を浮かべ、安心したのも束の間、次の問題が発生した。


ロ「…ルク、今ドアは開きますか?」


ル「え?さっき鍵が開いたから開くはずじゃ…。あれ?開かない…?」


ロードに声を掛けられ、ルクがドアノブを回すと、ドアは開かなくなっていた。


ロ「今、僕はボタンから指を離しています。」


ロードがそう説明すると、ディムアは嫌な予感をめぐらせたようだ。


デ「…もしかして…。同時に押してる間しか、ドアは開かないのか…?」


ロ「どうやら、そのようです。」


ディムアが静かに呟くと、ロードは小さく息をついて頷いた。


マ「ってことは…この先からは、2手に別れないと先へ進めない!?」


ル「…マジか…。」


その事実に気付いたマオは、仲間たちとともに呆然とする。


フ「ええと、2手に分かれたら、すぐ合流出来るのよね…?」


ロ「それはわからないですね…。この先ですぐ合流出来るかもしれないですし、しばらく出来ないという可能性も考えられます。」


不安そうに尋ねるフレイシーに、ロードは少し険しい表情を浮かべて答える。


ル「…大丈夫!すぐ合流出来るだろ!」


仲間たちの不安を払拭するように、ルクは明るく笑顔でそう声を掛けた。


マ「…うん、そうだよね!一瞬離れるだけだよね!」


ルクの言葉に、マオも明るい表情で頷く。


ロ「そうです。僕たちなら、2手に分かれても乗り越えられますよ。」


デ「…そうだな。きっと大丈夫。」


ロードとディムアは、視線を合わせ、小さく笑みを見せる。


ル「じゃあ、どういうふうに分かれる?」


マ「ルク・フレイシーと、ロード・ディムア・オレで分かれるのでいいんじゃないかな?」


ルクが尋ねると、マオが分担の提案をする。


ロ「…。マオ。ルクとフレイシーと一緒に行ってもらってもいいですか?」


マ「…えっ!?」


ロードの予想外の発言に、マオは声を上げてしまう。


デ「…珍しいな。ロードがマオと別行動を指示するなんて…。」


ディムアも、驚いた様子で呟く。


ロ「僕とマオは、お互いの居場所が把握出来ます。万が一ルクたちと連絡が取れなくなった場合でも、居場所さえわかっていれば、合流するのが楽だと思うんです。」


ル「な、なるほど…!」


ロードの説明を聞き、ルクは感心したように声を漏らす。


マ「…そうだね。わかった!オレはルクとフレイシーと一緒に行く!」


ロードと離れてしまうのが心細かったが、マオはその思いを振り払い、しっかり頷いた。


フ「マオ、よろしくね!」


ル「なんか、ロードといないマオって新鮮だな。よろしく!」


マ「オレもロードといないの慣れてないけど、頑張るよ!2人ともよろしくー!」


3人は、笑顔を見せ合った。


デ「…。」


ロードの隣にいるディムアは、安心しているような穏やかな表情を見せていた。


ロ「では、先へ進みましょう。みんな、くれぐれも気を付けてくださいね。」


ル「あぁ、何かあったら連絡する。また後でな!」


そう言い合った2人は、ドアのボタンを同時に押し、ドアの鍵を開けた。


最後に5人は頷き合い、それぞれがドアの向こうの部屋へ入って行った。


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