犯人からの挑戦状
部屋に戻ると、テーブルの上に紙が置いてあった。
ル「ん?こんな所に紙なんてあったっけ?」
不思議に思いながらも、ルクは紙を拾い上げて開いた。
「―っ!!?」
そこに書いてある内容に、ロード以外の4人に衝撃が走った。
ロ「…何が書いてあるんですか?全然読めないです…。」
ロードも紙を覗くが、文字がぼやけて読めないようだった。
マ「…読むよ。『ロードのメガネは我々が預かった。返して欲しければ、〝ゴーストブルー〟のフィールドを進んで来い。』」
ロ「…なるほど、そういうことですか。」
マオの読み上げた文を聞き、ロードに怒りのスイッチが入り、怖い笑顔を浮かべる。
フ「こんな酷いことをするなんて…一体誰が…!?」
デ「ロードにメガネがないと困るということを知っている人物…だろうな。」
フレイシーとディムアは、怖々とした様子でそう言い合う。
ル「ロード相手にこんな挑発するなんて、随分命知らずな奴だな…。」
ルクは苦笑いをして呟く。
マ「犯人はロードの弱点をついてきたんだよ!目が見えないと、魔法攻撃も当たらないんじゃない…!?」
ロ「…確かに命中率は低くなるかもしれないです。戦ってみないとわかりませんが…。」
マオの言葉を聞き、ロードは考えながら答える。
フ「ロードが戦えなくなっても、私たちだって戦えるもの!私たちで犯人を捕まえて、ロードのメガネを取り返しましょ!」
ル「そうだな。犯人の思惑通りにはいかないことを見せつけてやろう!」
フレイシーの力強い掛け声に、ルクは頷く。
デ「犯人…絶対に許さない!」
正体不明の犯人に、ディムアは怒りを露にする。
マ「オレは戦えないけど、いつも通りモンスターのデータを引き出して、みんなをサポートするよ!」
マオもやる気満々のようだ。
ロ「みんな…ありがとうございます!みんなが仲間でいてくれて、僕は幸せ者です。」
ロードが仲間たちに微笑み掛けると、彼らも笑顔を見せ合った。
マ「よし!早速ゴーストブルーに向かおう!」
マオを先頭に、5人はゴーストブルーへ向けて歩き出した。
ゴーストブルーに向かう道を、5人は進んでいた。
デ「フィールドは手を引かなくても大丈夫か?」
ロ「何とか大丈夫です。心配ありがとうございます。」
デ「ん…そうか。」
走りながら、ディムアに声を掛けられ、ロードは笑って頷く。
マ「はぁー!考えれば考える程、犯人がムカつくよね!一体いつロードのメガネセットを盗んだんだろう!?」
怒り心頭の様子のマオが言う。
ル「そりゃあ、夜に部屋に侵入して盗んだんだろ?寝る直前までメガネかけてたんだから…。」
「…!?」
ルクの発言で、仲間たちはハッとなる。
フ「そういえば…私たちが寝てる間に、私たち以外の誰かが部屋に侵入したってこと…!?」
デ「そうか…。よく考えたら、とんでもなく恐ろしいことが起こっていたんだな…。」
顔を見合わせたフレイシーとディムアは、お互い青ざめている。
マ「う、嘘でしょお!?ドアも窓も戸締りはちゃんとしてたはずだし…一体どうやって…!」
マオも怖がり、声を上げた。
ロ「…犯人がどうやって部屋に侵入したかわかりませんが、盗まれたのがメガネだけで、他に物が盗まれた形跡もなく、誰かが襲われることもなかったので、本当に良かったです。」
デ「ロードのメガネが盗まれたことも大変なことだが…。」
ロードの言葉に、ディムアはそう返答する。
ロ「逆に言えば、部屋に侵入するという大変なリスクを冒してまで僕のメガネだけを盗むという行為に、僕に対しての強い恨みを感じますね…。」
ル「…本当だよな。メガネショップを全店舗休業させてメガネを買わせないようにするし、すごいことする奴だな。」
「…。」
想像以上に犯人は恐ろしい人物かもしれないと、そのとき5人は思った。
デ「…ロードは狙われている訳だな。…でも、お前が襲われても、私が護る。」
ロ「…ディムア…。」
不意の言葉に、ロードは戸惑う。
ディムアを見つめるが、彼女は恥ずかしそうに視線を逸らしているようだ。
デ「いつも護ってもらっているんだ。お前が困っているときくらい、私もいい所見せてもいいだろ…?」
ロ「…ありがとうございます。でも、君が傷付いてしまうのは悲しいので、無理はしないでくださいね。」
デ「…うん、わかった。」
ロードが微笑んで言うと、ディムアは小さく頷いた。
マ・フ・ル(恋って…いいなぁ…。)
2人のやり取りを見て、マオ、フレイシー、ルクは、ニヤニヤが止まらなかった。




