浄化魔法習得の旅
フェアリーアイランドの村に戻った5人は、サニヤの家の前で足を止めた。
家の玄関前に、サニヤとミアノエルが立っていた。
サ「…あ!みんなが帰ってきた!」
5人に気が付いたサニヤは、彼らに笑顔で手を振る。
ロ「ただいま戻りました。」
仲間たちとともに、ロードはサニヤとミアノエルの元に歩み寄り、声を掛ける。
ミ「おかえりなさい。魔法の書は、入手出来ましたか…?」 ロ「はい、無事に入手しました。」
ミアノエルの問い掛けに、ロードは頷き、魔法の書を2人に見せる。
サ「すごい!こんなに早く魔法の書を入手するなんて、思っていなかったよ…!」
ル「まぁ、俺たちにかかれば、なんてことなかったよな!」
驚いた表情をするサニヤに、ルクは得意気な笑顔を見せて返す。
ミ「お疲れ様でした。…魔法の書の中はもうご覧になりました?」
ロ「見ましたよ。噂通り、解読はとても難しそうですね。」
遠慮がちに尋ねるミアノエルに、ロードは困ったような笑みを見せる。
サ「そうでしょう?読める気がしないよねぇ…。」
サニヤも眉をひそめ、視線を落として呟く。
マ「いや!解読出来る可能性はあるよ!」
サ「え!本当に…!?」
マオの言葉に、サニヤは目を見開き、声を上げる。
ル「あぁ、この天才コンビに読めない文字はないっ!」
ロードとマオに視線を向け、ルクは言う。
マ「うん!ロードとオレに任せてよ!」
マオは胸を張って頷く。
サ「そうなんだね…!あなたたちなら、きっと浄化魔法を唱えることが出来そうだね!頑張って!」
ロ「ありがとうございます。頑張ります。」
サニヤの声掛けに、ロードは頷いた。
ミ「実は、皆さんに大切なことを言うのを忘れていたんです。」
フ「大切なこと…ですか?」
少し視線を落として呟くミアノエルに、フレイシーは聞き返す。
ミ「ええ。魔法の書をあまりにも長い期間持ち出してしまうと、魔法の書の魔力により、良くないことが起こってしまうという言い伝えがあります。なので、浄化魔法を習得することが出来たら、或いは、浄化魔法の習得を試みたものの出来ずに諦めた場合も、魔法の書は、あの祭壇に戻すようにお願いします。」
マ「えぇ…良くないこと…?」
ミアノエルの言葉を聞き、マオは少し怖がるような様子で呟く。
サ「そんなに怖がることではないよ!私なんか、浄化魔法の習得を諦めたくなくて、1年くらい魔法の書を持っていたけど、何も起こらなかったよ。だから、1年は持ってても大丈夫だと思うから!」
ロ「使い終わったものは元に戻す、ということを覚えておいたらいいんですね。」
マ「そういうことだね!了解!」
明るく言ったサニヤの言葉に、ロードとマオは頷き、視線を合わせた。
サ「浄化魔法でメア族が救われる…。そんな私たちが望んでいた未来も、近いのかもしれないね!」
ミ「…ええ、楽しみですね。」
デ「…。」
微笑むサニヤとミアノエルに、視線を向けられたディムアは、戸惑ってしまい、うつむく。
ロ「早速カバリア島に戻り、解読を試みます。お2人とも、いろいろとありがとうございました。」
サ「いえいえ!良い報告を待っているからね!」
ミ「…健闘をお祈りしています。」
サニヤとミアノエルに見送られ、ロードたち5人は、フェアリーアイランドを後にした。
再びジョニーの船に乗り、カバリア島に到着した5人は、メガロポリスの資料館に来た。
マ「えーと…。あ、あった!この本だよ!」
本棚にたくさん並ぶ書記の中から、1冊の古めかしい分厚い本を取り出し、マオは仲間たちに見せる。
ロ「この本に、魔法の書に使われている文字の読み方が乗っているんですね。」
マ「うん。意味不明の文字ばっかり並んでいて、スルーしてたんだけど…。魔法の書を解読するのに必要になるなんてね!」
ロードの言葉に、マオはニッと笑って見せる。
そして、ロードはマオから本を受け取り、ページを開いた。
ル「…うわぁ…やっぱり読めない…!」
フ「ちんぷんかんぷんね…。」
デ「…こっちの本も、読める気がしない…。」
そのページを一緒に覗き込んだディムア、ルク、フレイシーの3人は、魔法の書の文字を見たときとほぼ同じ反応をした。
ロ「…時間はかかると思いますが、この文字の読み方を見ながらであれば、魔法の書を解読することが出来そうです。」
マ「うん、そうだね!」
その本を眺めながら、ロードとマオはそう言い合う。
フ「ごめんなさい…。私が浄化魔法のこと言い出したのに、役に立てそうにもなくて…。」
魔法の書の解読の難しさを痛感し、フレイシーは肩を落とす。
ロ「元々フレイシーから浄化魔法の存在を聞くことが出来なければ、魔法の書を入手するということまでたどり着くことが出来なかったんです。それだけで充分なので、解読は僕とマオに任せてください。」
フ「…うん!ありがとう!」
微笑むロードの言葉に、フレイシーは笑顔を見せた。
デ「私も…何か手伝えることがあったら、言って欲しい…。」
ロ「はい。ディムア、ありがとうございます。」
遠慮がちにそう声を掛けるディムアにも、ロードは微笑み掛けた。
ル「ロードとマオ、解読頑張れー!」
マ「うん!頑張るよー!」
ルクの声援も受け、マオは意気揚々と手を上げた。
こうして、魔法の書の解読が始まったのだった。
マ『スピリットの習得に成功したロードは、魔法の書の在処を知るという、フレイシーの祖母セレティナの魂を呼び寄せ、無事に魔法の書のある場所を教えてもらうことが出来た。そこは、フェアリーアイランドという、ラファ族しか住んでいない離島だった。我々は、特別な船を使ってすぐに向かった。メア族のディムアは、最初は立ち入りを拒否されたが、フレイシーとルクが長のサニヤに話をして、ディムアを快く受け入れてもらうことが出来た。そして、魔法の書は、フェアリー神殿に潜むホムンクルスが護っているという情報を教えてもらった。我々は、早速フェアリー神殿に潜入した。属性魔法を使う精霊モンスターたち、高い攻撃力を持つホムンクルスに苦戦したが、無事に勝利。ついに魔法の書を入手した。しかし…魔法の書には、我々が読むことの出来ない文字がびっしり書かれていた。それでも、ロードとオレの読解力で、時間はかなりかかりそうだが解読出来そうだ。絶対に解読して、浄化魔法の習得を目指そうと思う。』
マ「よし…頑張るぞ!」
研究所に文章を送信し、マオはロードとともに魔法の書の解読を進めた。
7*魔法の書の入手―完―




