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ラファメア・プロテクション  作者: あおいきりん
6*学校で恐怖の試練
34/92

4限目:ドッジボール対決

『続いての試練の案内をするね!皆さん、体育館に向かってね!』


ロ「…次は体育館ですか。体育系の試練かもしれないですね。」


ル「よしっ!体育系も多分いける!」


放送を聞いたロードの言葉に、ルクは拳を握りしめる。


『体育館までの道案内をするから、指示に従って歩いてね!』


マ「ていうか、試練はいつまで続くんだろう…?」


フ「そうね…。そろそろ終わりにして欲しいわ。」


マオの疑問に、フレイシーは小さく息をついて返す。


ロ「終わりに近いことを信じて、乗り越えるしかないですね。」


ル「あぁ…そうだな。」


デ「…うん。」


ロードの言葉に、ルクとディムアは頷く。




5人は、放送の通りに廊下、階段を進み、体育館にたどり着いた。


体育館の中に入ると、体育着を着た、顔色の悪い男子生徒が数人立っていた。


フ「…怖いわ…。」


ル「な、何が始まるんだろう…?」


フレイシーとルクは、不安な様子を見せている。


『4限目は、5人の旅人さんVS5人の男子生徒で、ドッジボール対決をしてもらうよ!』


マ「えぇ!?ドッジボール!?」 予想外の試練に、マオは声を上げる。


フ「ドッジボールなんて…苦手かも…。」


ル「大丈夫!フレイシーにボールが飛んで来たら、俺がちゃんと取ってあげるから!」


弱気になっているフレイシーに、ルクが笑ってそう声を掛ける。


フ「…うん!ありがとう、ルク!」


フレイシーも微笑んだ。


デ「…ドッジボールってなんだ…?知らないんだが…。」


初めて聞く単語に、ディムアは困惑している。


ロ「相手がボールを投げてくるので、そのボールに当たらずに避けてください。」


デ「避ければいいのか…。わかった…。」


ロードの説明を受けるも、まだディムアは不安そうな様子だった。


ロ「大丈夫ですよ。ディムアのことは全力で守ります。」


デ「…うん。ありがと。」


2人は笑顔を見せ合った。


マ「ロード、俺のことも守ってー!」


ロ「もちろん、マオのこともサポートしますよ。」


飛び付いてきたマオにも、ロードはそう答えた。


『ちなみに、今回は1回勝負!男子生徒チームが勝利し、旅人さんチームが負けた時点で、歓迎学園から強制退場してもらうよ!』


ル「はぁ!?なんだその厳しいルールは!?」


フ「絶対勝たなきゃ…!」


ルクとフレイシーの中に、不安が募る。


ロ「負けなければ問題ないですよ。頑張りましょう。」


マ「おーっ!」


ロードの掛け声に、マオは手を上げて答え、仲間たちもしっかり頷いた。




そして、男子生徒5人、ロードたち5人は、コート内に立った。


『それでは、4限目、ドッジボール対決!スタート!』


その合図で、ボールを持つ男子生徒は、ボールを勢い良く投げた。


「っ!!」


ボールに当たりそうになったフレイシーは、ギリギリ横に動いて避けた。


フ「は、早いよぉ…!」


フレイシーは泣きそうな声を出す。


ル「最初からか弱い女の子を狙うなんて、許さねぇ!」


ルクは男子生徒を睨み付け、ボールを思い切り投げた。


ボールは1人の男子生徒の腕に当たり、空中に上がった。


マ「やった!ルク、ナイスっ!」


マオは喜ぶが、その直後、違う男子生徒がボールをキャッチしてしまった。


ロ「取ってしまいましたか…。」


ル「あーっ!くっそぉ!」


ロードが残念そうに呟くと、ルクは悔しがる。


ボールを取った男子生徒は、ボールをディムアに向かって投げ付けた。


デ「っ!!」


そのボールを、ロードが素早くキャッチした。


間髪入れずに、ロードはボールを男子生徒に投げ付ける。


ボールは男子生徒の足に当たり、誰にもキャッチされることなく地面に付いた。


マ「やったぁ!ロード、ナイスぅ!」


ル「いいぞ!ロード!」


フ「すごい!まずは1人ね!」


マオ、ルク、フレイシーから、歓声が上がった。


デ「…ロード…ありがと。」


ディムアは少し頬を赤らめ、小さく言う。


ロ「いえ。この調子で行きましょう。」


デ「…うん!」


ロードとディムアは頷き合う。


次に、男子生徒はルクに狙いを定め、ボールを投げ付けてきた。


ル「っ!!?」


ルクは避けようとしたが、ボールはルクが避けた方向にカーブした。


そして、ボールはルクの腕に当たり、横に飛んでしまった。


マ「よっ、と!!」


ちょうどボールが飛んで来た場所にいたマオが、ギリギリキャッチした。


フ「マオ、すごい!」


ロ「ナイスです、マオ!」


ル「うおぉ!マオありがとう!」


フレイシー、ロード、ルクが、マオを称賛した。


マ「えへへ!」


マオは照れ笑いを浮かべる。


ロ「それにしても、先程のボールは、魔球のようにカーブしていましたね…。」


ル「そうなんだよ!だから俺避けられなかったんだ!」


ロードの言葉に、ルクは慌てた様子で返す。


デ「軌道を変えるボールなんて、避けれるのか…!?」


フ「怖いけど…よく見て避けましょっ…!」


ディムアとフレイシーは、不安そうに視線を合わそう言い合った。


マ「それっ!!」


マオはボールを投げたが、スピードが遅く、余裕な様子で男子生徒に取られてしまった。


マ「あっ…オレ投げるのダメだ…。泣」


ロ「マオ、大丈夫です。気にしないでください。」


マ「う、うんっ…。」


投球が下手なことに落ち込んだマオを、ロードがすぐ慰める。


その隙を狙ってか、男子生徒はマオに豪速球を投げてきた。


マ「わっ!!」


マオはその球を避けられず、直撃して、勢いよく地面に落下した。


ロ「マオ…!!」


その光景に、ロードは動揺し、マオに駆け寄った。


ル「やばいっ!!」


マオに直撃して横に大きく飛んだボールを、ルクは急いで追いかける。 滑り込んで手を伸ばしたが、間に合わず、ボールは床に着いてバウンドしてしまった。


デ・フ「…っ!!」


ディムアはマオ、フレイシーはルクの元へ、慌てて駆け寄る。


倒れてしまったマオを、ロードは手のひらの上に乗せる。


ロ「大丈夫ですか…?」


マ「…うん…。ごめん、ロード。オレ油断しちゃった…。」


心配そうに顔を覗き込むロードに、マオは悲しそうな表情を見せる。


ロ「…いえ、僕も守りきれず、すみません…。」


ロードも肩を落とし、落ち込んでいる。


フ「ルク、大丈夫だった…!?」


ル「…大丈夫。…俺がちゃんと取れてれば…!」


フレイシーに心配され、ルクは頷くが、ボールが取れなかったことを悔しがっていた。


デ「…ロード。マオの仇を取ろう。」 ロ


「…はい。絶対勝ちます!」


ディムアの言葉に、ロードは頷き、コートに残っている4人の男子生徒を、2人は見据えた。


両チームとも1人ずつ脱落した4人対4人で、試合は再開された。


マ「…みんな、頑張ってね…!」


コートの外で、マオは仲間たちを応援する。


ロ「…。」


男子生徒1人に狙いを定め、ロードはボールを投げた。


猛スピードでボールは飛んで行ったが、男子生徒はギリギリキャッチしてしまった。


「―っ!!」


キャッチした男子生徒は、再びフレイシーを狙い、ボールを投げ付けた。


フ「いやっ…!!」


カーブを描きながら、勢いよく飛んで来たボールに、フレイシーは直撃しそうになるが、当たるギリギリの所で、ルクが横ジャンプしてキャッチし、華麗に着地した。


デ「…すごい…!」


そのキレのある動きを見て、ディムアは思わず声を漏らした。


フ「ルク…!」


男子生徒を見据えるルクを、フレイシーは見つめる。


ル「…俺だって、いいとこ見せてやるっ!!」


そう声を上げたルクは、男子生徒に力いっぱいボールを投げた。


ボールは男子生徒に直撃し、その生徒とともに床に転がった。


ロ「…ルク、ナイスです!」


マ「やった!すごーい!」


フ「かっこいいわ!ルク!」


ロード、マオ、フレイシーが、笑顔でルクに声を掛けた。


ル「よっしゃ!2人目!」


ルクは拳を上げ、笑みを見せた。




男子生徒チームが3人になり、試合は再開する。


男子生徒がボールを投げたとき、ロードたちには、ボールが一瞬消えたように見えた。


「―っ!!?」


コート内にいる、マオ以外のロードたち4人が、その瞬間動揺してしまった。


フ「きゃっ!!」


ボールが現れた瞬間、フレイシーの身体に直撃し、ボールは床を転がった。


マ「な、なに今の!?ボールが一瞬消えた…!?」


コートの外で見ていたマオは、唖然として声を上げる。


ロ「フレイシー!大丈夫ですか…!?」


フ「う、うん…。ごめんなさい…避けられなかったわ…。」


ロードが声を掛けると、フレイシーは悲しい表情でそう答えた。


ル「…くそぉ!!フレイシーを守れなかった…!!」


そう声を上げたルクは、床に拳を叩き付け、悔しがった。


デ「…でも、さっきのボールはおかしくなかったか…?」


仲間たちに向かい、困惑した様子でディムアはそう呟く。


ロ「…そうですね。一瞬ボールが消えたように見えました。」


ル「あぁ…。あんなボール避けれるわけが…。」


ロードの言葉を聞き、ルクは弱音を漏らす。


ロ「…とにかくよく見るようにしましょう。」


ル「そうだな…。あんなヤツらに、負けてられねー!」


向こう側のコート内に残る3人の男子生徒を睨み付け、ルクは立ち上がった。




3対3で、再び試合が再開された。


フ「お願い、みんな…絶対勝って…!」


マ「頑張れーっ!」


コートの外で、マオとフレイシーが応援する。


ル「…フレイシーの仇…!!おらぁ!!」


直前に気合いを入れてルクが投げたボールは、男子生徒に勢いよく直撃し、横に転がって行った。


デ「やった…!」


ロ「すごいですね、ルク!」


ロードとディムアは、尊敬の眼差しでルクに視線を向ける。


ル「よしっ…!乗って来た!」


ルクはニッと笑みを見せた。


フ「ルクー!かっこいいー!」


マ「いいね!この調子だよ!」


コートの外でも、マオとフレイシーは喜んでいた。


男子生徒は、残るはあと2人だった。




試合が再開され、男子生徒はボールを投げた。


その瞬間、またもやボールは一瞬消えたように全員が見えた。


ロ「…っ!!」


ボールの気配を感じとり、ロードは瞬時に動いた。


デ「あっ…!?」


ボールが現れたときには、ディムアの身体に直撃していた。


そのボールを、ロードは床に着くギリギリで取っていた。


マ「おぉぉ!!消える魔球をロードが取った!!」


フ「すごいわ…!!」


コートの外で、マオとフレイシーが興奮気味な様子で声に出す。


ル「あのボール見切ったのか!?すごいな…!」


ロードに視線を送り、ルクは呟く。


デ「…あ、ありがと…!」


ロ「大丈夫ですか?」


デ「うん!」


ロードとディムアは、小さく笑い合った。


その直後に、ロードは向こうのコートの男子生徒を凝視し、一瞬笑みを見せ、ボールを投げた。


風を切って超高速で飛んだボールは、男子生徒に直撃し、体育館の壁にぶつかるまですっ飛んで行った。


ル「おぉー!!ロードやるな!!」


ロードに視線を送り、ルクは笑顔で声を上げる。


デ「すごい…!今の風魔法みたいなボールだったな!」


ロ「…そうです。よくわかりましたね。」


ディムアの言葉を聞き、ロードは笑顔を見せ、小さく呟いた。


マ「…ロード、多分今のボール、風属性の魔法を少しだけ放出しながら投げてたかも…!」


フ「え!そうなの?」


隣にいるフレイシーに、マオはそう耳打ちする。


マ「きっと投球に力が入って魔力が出ちゃったんだ。笑 内緒だよ!」


フ「ふふっ!そうね、ここだけの話ね!」


ひそひそとそう話し、2人は小さく笑った。




ル「とうとうあと1人…!!」


ロ「はい、絶対勝てます!」


デ「うん!」


ルク、ロード、ディムアは、コート内に残るあと1人の男子生徒に視線を向け、そうやり取りをする。


男子生徒は、怪しい笑みを浮かべ、ボールを投げた。


そのボールは、カーブを描きながら途中で消え、ルクの目の前で突然現れた。


更に、ボールは眩い程の光を放った。


「っ!!?」


その光に目が眩み、ルクはボールに直撃してしまった。


ロードとディムアも、光を放つボールを見失ってしまい、取る事が出来なかった。


ル「…だぁぁ!なんだあのボール!?あんなの絶対取れねーから!!」


ロ「…さっきのボールは、さすがに滅茶苦茶ですね…。」


かなり悔しがるルクの隣で、ロードは唖然として呟いた。


マ「なんか、もう何でもありみたいな感じだね…。」


フ「そうね…。ルクかわいそう…!」


もはや呆れた様子でマオが呟くと、フレイシーは悲しそうにルクを見つめた。


デ「…いろいろつっこみたいところはあるが、相手はあと1人だからな…!」


ロ「そうですね。終わらせましょうか。」


コートに残ったロードとディムアは、しっかり頷き合った。




マ「ロード、ディムア!頑張れー!」


フ「絶対勝てるわ!」


ル「頼んだぞ!2人とも!」


コートの外で、マオ、フレイシー、ルクが、2人に声援を送る。


ロ・デ「…。」


ロードとディムアは、残る男子生徒1人をじっと見据える。


ロ「…行きますね。」


デ「…うん!」


ロードとディムアは、視線を合わせ、静かにそう交わした。


そして、ロードはボールを渾身の力で投げた。


ボールをギリギリキャッチした男子生徒は、間髪を入れずに、ボールをロードに投げ付けた。


そのボールは、先程と同じく、途中で見えなくなり、ロードの目の前で現れた瞬間、眩い光を放った。


ロ「…っ!!」


その光のせいで、目が眩み、ロードの反応がわずかに遅れてしまった。


ロードの腕をかすったボールは、光を放ちながら、床に着地しようとした。


しかし、床に着く寸前に、ディムアが素早い動きで飛び込み、ボールをキャッチした。


そして、そのボールを、ディムアはすぐさま男子生徒に見えない速さで投げ付けた。


そのボールは、黒いもやを放っているようにも見えた。


避けることも、キャッチすることも出来ず、男子生徒はボールを直撃し、ボールとともに床を転がった。


その瞬間、ロードたち5人の勝利が確定した。


マ・フ・ル「やったぁー!!」


マオ、フレイシー、ルクは、手を取り合い、喜んだ。


ロ「ディムア、すごかったですね!ありがとうございました!」


ディムアの元へ駆け寄ったロードは、彼女に微笑み掛ける。


デ「…っ!あ、うん…!勝ててよかった!」


ロードに声を掛けられたディムアは、我に返ったようにハッとして、微笑み返す。


ロ「…どうしました?」


その様子に気が付いたロードが、ディムアに尋ねる。


デ「…いや…。本気になりすぎて、一瞬闇の魔力が出てしまった…かも…。」


すると、ロードから視線を外し、気まずそうにそう呟いた。


ロ「…そうなんですね。でも、そのおかげで勝てたんですよ。ディムアに感謝です。」


デ「…うん。私こそ、ありがと!」


そう交わし、2人は微笑み合った。


『試合終了~! 勝利チームは、5人の旅人さんチーム!おめでとう!』


そのアナウンスが流れると、男子生徒たちは全員肩を落として落ち込んでいるようだった。


マ「ロードもディムアもすごかったよー!」


フ「2人ともかっこよかったわ!」


ル「ディムア、あんなボールよく取れたな!」


コート外から駆け寄ってきた、マオ、フレイシー、ルクが、2人に笑顔で声を掛けた。


ロ「いえ、みんなで勝ち取った勝利です。みんな、ありがとうございました。」


デ「ありがとう…。」


ロードとディムアも微笑み、3人にそう返した。


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