魔法の書の情報
ルクとベリッサが、スワンプの森で迷い込んでから1週間後。
ロード、ディムア、マオ、フレイシーの4人は、スワンプのカフェで休憩していた。
フ「んーっ!美味しいー♡」
店の人気商品のパフェを食べ、フレイシーは満面の笑顔を浮かべていた。
デ「…美味しい…!」
そんなフレイシーを見ながら、ディムアも同じパフェを1口食べ、幸せそうに微笑んでいる。
ロ「よかったです。美味しい食べ物、特にスイーツは、食べた人を幸せにしてくれますね。」
パフェを食べる2人を見つめ、ロードはそう言って微笑んでいる。
マ「じゃあロードも食べればいいのに。なんで頼まないの?」
紅茶しか注文しなかったロードに、マオは不思議そうに尋ねる。
ロ「僕は、ディムアとフレイシーが美味しそうにパフェを食べる顔を見ているだけで、おなかいっぱいなんですよ。」
フ「えー!そんな風に言われちゃうと、なんだか恥ずかしいわ!ねぇ、ディムア?」
デ「う、うん…。」
ロードの言葉を聞き、フレイシーが困ったような笑顔で声を掛けると、ディムアは頬を少し赤らめて頷いた。
マ「あはは、そうなんだ!笑」
そう言ったマオは、何故かニヤニヤしていた。
フ「それにしても、魔法の書の在り処の情報が何もないのは困っちゃうわね…。」
デ「そうだな…。けっこう聞き込みしているのに…。」
パフェを食べながら、フレイシーとディムアは、困った表情で顔を見合わせる。
ここ1週間程、ロードたちは、今まで行ったことのある街に戻り、各場所の資料館で、魔法の書についての文献はないかと調べたが、どこにもなかった。
物知りな情報屋にも会い、何人かに尋ねたが、魔法の書のことを知る者は、誰もいなかった。
まだ行ったことのない地に魔法の書の情報があることを信じて、まずはスワンプの街を訪れていたのだった。
ロ「行ったことのない場所は、この島にはまだたくさんあるので、これからじっくり探していきましょう。」
マ「そうそう!みんなで楽しく探していこー!」
ロードが仲間たちにそう声を掛けると、マオは笑顔で頷く。
デ「…そうだな。今みんなといられる時間を…楽しもう。」
フ「そうね!みんなとの旅、思い切り楽しんじゃいましょ!」
ディムアは控えめな笑みで、フレイシーは嬉しそうな笑顔でそう言い合った。
そんな4人のやり取りを聞いていた、あの少年が、後ろの席で笑みを浮かべた。
休憩を終えた4人は、カフェを出た。
?「ねぇねぇ!お兄さん、お姉さんたち!」
ロ「?なんでしょう?」
少年に声を掛けられ、ロードは視線を向ける。
?「さっき皆さんでお話してたのが聞こえたんだけど、魔法の書を探してるの?」
ロ「はい、探してます。」
ロードが頷くと、少年は真剣な表情になる。
?「あのね、スワンプの森の中に、魔法の書を守るモンスターがいるって聞いたことあるよ!」
マ「えっ!?本当に!?」
ロードの隣にいたマオが、少年の前に飛んでくる。
?「うん!よかったら行ってみて!」
ロ「わかりました。教えていただきありがとうございます。」
少年は笑顔で頷き、走り去っていった。
フ「すごい!いいこと聞いちゃったね!」
フレイシーも喜んでいる。
デ「…その魔法の書が、浄化魔法のことが載っているとは限らないが…。」
ロ「その可能性は大いにありますね。」
半信半疑な様子で呟くディムアに、ロードは冷静に答えて頷く。
マ「そうだよね。でも、もしかしたら当たりってことも有り得るし、行ってみようよ!」
ロ「もちろん行きますよ。」
フ「うん!行きましょ!」
準備を済ませ、4人はスワンプの森へ向かった。
ロードたち4人は、スワンプのフィールドを進み、森にたどり着いた。
ロ「ここが、先程の少年が言っていた森ですね。」
鬱蒼と草木がたくさん生えた森を前に、ロードは言う。
マ「そうみたい。いかにもモンスターが潜んでそうな雰囲気出てるね!」
フ「そうね…。暗いし、ちょっと怖いかも…。」
マオが少し楽しそうに言うと、フレイシーは怖々と呟いて答えた。
ロ「みんな離れずに歩いていれば大丈夫ですよ。」
デ「う、うん。」
ロードの言葉に、ディムアは頷き、さり気なく彼に1歩歩み寄る。
フ「わかったわ。置いて行かないでね?」
マ「大丈夫だよ!レッツゴー!」
フレイシーの不安を吹き飛ばすように、マオは元気に声を上げる。
そして、4人はスワンプの森に潜入した。 森に入ってすぐに、木の陰からモンスターが飛び出して来た。
「っ!」
4人は咄嗟に構えるが、その黄色い半透明な身体を持つモンスターは、つぶらな瞳で4人を見つめた後、彼らに背を向け、森の奥へジャンプしながら進んで行く。
フ「なんだか、プルプルして可愛いモンスターね!」
そのモンスターの見た目の可愛らしさに、フレイシーは微笑んでいる。
マ「えーっと、あのモンスターは〝ミンゴ〟。耐性は水と光、弱点は物理と銃だけど…。攻撃してこないね。」
マオはモンスターの説明をする。
ロ「攻撃してこないモンスターを無理に退治する必要はないですね。そっとしておきましょう。」
デ「そうだな。」
ロードの言葉に、ディムアは頷く。
ミンゴの後を追うように、4人は森の中を進んで行く。
しばらく進むと、今度は、下半身が蜘蛛のような見た目の女のモンスターが現れた。
フ「…っ!こ、怖い…!」
その見た目の不気味さに、フレイシーは思わず声を漏らす。
マ「このモンスターは〝アラクネ〟。耐性は雷と闇、弱点は銃だよ。」
マオがそう説明をしたとき、アラクネは4人を見つけ、笑みを浮かべながら急接近してきた。
デ「…っ!」
その不気味な表情に、ディムアは一瞬怯む。
ロードはすぐにスナップウィンドを唱え、大きな風でアラクネを切り裂き、消滅させた。
フ「あ、ありがとう!ロード!」
デ「…ありがと。」
ロ「いえいえ。」
フレイシーとディムアに、ロードは微笑み掛ける。
マ「アラクネは不気味だね…。この先も出現すると思うから、みんな気を付けてね!」
マオの言葉に、仲間たちは頷いた。




