ポプリのお願い
?「うーん、うーん。どうしよう…困った…。」
ダンジョンをある程度進んだ場所で、そんな声を漏らす熊に出会った。
ロ「…あの、すみません。あなたがポプリさんですか?」
?「んっ!?あぁ、そうだよ、ボクはポプリ。こんな場所に旅人さんが来るなんて、珍しいなー。」
ロードに声を掛けられ、ポプリはそう返す。
フ「私たち、ポプリさんにお願いがあって来たんです。」
ポ「そうなのー。でも、ボク今ちょっと困ってることがあって、今はそのお願いを聞けないかもしれないんだよなー。」
フレイシーの言葉に、ポプリは困ったような表情をする。
マ「あらら、こっちでもトラブルが起きてるのか。」 マオは苦笑いを浮かべる。
ロ「困っていることとは何でしょう?」
ポ「〝クム〟がたくさん湧いて出て、ボクの畑を荒らしに来るんだよー。普段こんなに出て来ることないのにー。」
ロードの問い掛けに、ポプリはそう答える。
フ「なんだか、クローバーが荒らされたことに似てるわ…。」
デ「うん…。そうだな。」
フレイシーとディムアは、心配そうな表情で顔を見合わせた。
ロ「わかりました。クムというモンスターを退治すればいいんですね。」
ポ「え!キミたち、クムをやっつけてくれるの?」
ロードの言葉を聞くと、ポプリの表情は明るくなる。
フ「私たちに任せて!」
フレイシーは、笑顔で頷く。
ポ「助かるよー!ありがとう!クムは強いから、気を付けて!」
マ「オッケー!」
ポプリの言葉に、マオも頷いた。
こうして、4人はクムを退治しに向かった。
クムを探しに、ダンジョン内を歩いていた。
フ「そういえば、クムってどんなモンスターかな?」
マ「クムは、灰色の熊みたいなモンスターだよ。耐性は物理と銃、弱点は魔法!」
フレイシーの問い掛けに、マオは頭の中でクムについてのデータを引き出し、説明する。
ロ「弱点魔法ですか。魔法型の僕たちには有利な戦闘になりそうですね。」
デ「そうだな。」
笑顔で言うロードに、ディムアは頷いて見せる。
そのとき、目の前の曲がり角から、1体の灰色の熊が歩いてきた。
マ「あっ…!こいつがクムだよ!」
クムと視線が合い、マオは声を上げる。
そして、クムは4人に猛スピードで突進してきた。
フ「きゃぁっ!?」
その迫力に、フレイシーは思わず悲鳴を上げ、目を伏せる。
ロードは素早くウォーターシェルを唱え、クムに水の弾を放った。
水の弾を直撃したクムは、その勢いで壁に激突し、消滅した。
デ「…ナイスだ。」
ロ「はい、ありがとうございます。」
唖然と呟くディムアに、ロードは微笑み掛ける。
フ「い、今の怖いモンスターがいっぱいいるのね…!頑張って退治しなきゃ…!」
マ「うん!頑張って!」
怖気付いているフレイシーに、マオはエールを送る。
気を取り直して、4人はまた進み出す。
曲がり角の先に、複数体のクムが待ち構えていた。
フ「っ!?」
その光景に、フレイシーは1歩下がる。
ロ「大丈夫です、落ち着いて戦いましょう!」
デ・フ「…うん!」
ロードの掛け声に、ディムアとフレイシーは同時に頷いた。
ロードはライトニング、ディムアはマジックタイフーン、フレイシーはウィンドエッジと、それぞれが範囲魔法を唱え、クムたちに大きなダメージを与える。
ロードのライトニングを受けたクムたちは一発で消滅したが、ディムアとフレイシーの攻撃魔法を受けたクムたちは、動きを止めたものの、まだ生きていた。
ダメージを受けたクムたちが、4人に一斉に襲い掛かってくる。
ロードはガルベスタタイフーンを唱え、数体のクムを強い風で切り裂き、消滅させた。
その魔法を逃れたクムたちを、ディムアはマジックリング、フレイシーはスナップウィンドの単体攻撃魔法で、確実に仕留めた。
マ「すごいすごい!3人とも、いい感じだよ!」
3人のクムとの戦闘の様子を見ていたマオが、嬉しそうに声を上げる。
フ「やったぁ!これなら倒せそうね!」
デ「…うん!そうだな。」
フレイシーとディムアは、笑顔を見合わせる。
ロ「この調子で行きましょう。」
マ「おーっ!」
ロードの掛け声に、マオは意気揚々と手を上げる。
4人は、この後も順調にクムを倒していった。
フ「…だいぶ倒したね!もういないかな?」
デ「多分もう全部倒したと思う。」
辺りを見渡して言うフレイシーに、ディムアは小さく息をつきそう答える。
ロ「みんなお疲れ様です。では、ポプリさんに報告しに行きましょう。」
マ「うん!お疲れー!」 ロードの言葉に、マオは元気よく頷いた。
ポプリのいる場所へ戻って来た。
ポ「…あれぇ?みんな、戻るの早かったね。やっぱり、あれだけたくさんのクムを倒すってお願いは無理があったよねー…。」
4人の姿を確認したポプリは、落ち込んだ様子を見せる。
ロ「いえ、ダンジョン内にいたクムは全部退治しましたよ。」
ポ「…えぇっ!?も、もう全部倒したって!?」
予想もしていなかったロードの言葉に、ポプリは目を見開いて声を上げた。
ポ「…いやぁ、あまりにも早く戻って来たから、危険だと思って途中で退治をやめたのかと思ったよ!」
マ「やめるなんてまさか!ちゃんとみんなで倒したよ♪」
ポプリの言葉に、マオは得意気に笑顔で胸を張ってそう答える。
ポ「そっかぁ、キミたち強いんだね!助かったよ!ありがとー!」
4人に向けて、ポプリは笑って頭を下げた。
フ「どういたしまして!それじゃあ、今度は私たちのお願いを聞いてくれるかな?」
ポ「うん、もちろんだよー。どんなお願いー?」
フレイシーが尋ねると、ポプリは頷く。
4人は、クローバー祭に必要なクローバーの花壇が荒らされてしまったこと、クローバーをポプリに育ててほしいことを説明した。
ポ「そうなんだー。悪いことをするやつがいるもんだねー。」
フ「本当、困るのよね!」
話を聞いて困り顔で言ったポプリに、フレイシーはそう返す。
ポ「うんうん。わかったよー。ボクが行って、クローバーをすぐ咲かせてあげるよー!」
ロ「はい、よろしくお願いします。」
笑顔で言ったポプリの言葉に、ロードも微笑みを見せて返した。
ポプリをつれて、ロードたちはダンジョンを出た。




