ああ、無常
始まってたよ連載。
本当はストック作ってからスタートしようと思ってたのに一番遠い日で予約更新かけてたの忘れてたらいつの間にかお話スタートしてました。
休止?とかないっぽいので他の話と兼ね合いとりつつやっていきます。
しばらくは不定期更新です。すいません
真っ白な部屋にはな~んもなくて、私は電車の中で持っていたのは肩の後ろから斜めに下げた居合の刀のみ。
ほかに持っていたものは鞄とかスマホとかあったはずなのに何もなくなってる。
そして目の前に浮かぶ光源体
少なくとも電球ではなさそう。
小さくした太陽だろうか?
目には優しいのでありがたい。
『ようこそ私の世界へ』
あ、気のせいじゃなかった。声の主こいつだわ。
「えっと、どうも。」
『突然でごめんなさいね。でも、あなたは電車の事故で死んじゃったの。』
なんの気遣いもなくそいつはのたまった。
「死んだ……。なんで私だけここに?」
電車で死んだならもっとたくさんの人がいたはず。少なくとも私のいた車両だけで20人はいたはずだ。
『あ、ほかの方は別の世界の神が連れて行ったんです。なんせ地球は今神々の狩場ですから、私は便乗させてもらったというか。』
「便乗……。」
『私は力の強い神じゃないですから沢山の魂をもらえなかったんですよ~そのうち再チャレンジはしますけど。』
「狩場ってなんで?みんな死ぬの?」
『そうですねぇ。今はさしずめジェンガじゃないでしょうか。』
ジェンガってあの積み木みたいな積み上げるゲームのこと?
『ええ。そうです。私たちの間ではあなたのいた地球の神をまとめて積み木崩しの神と呼んでます。何度も自分の世界を作っては壊すんです。』
光体いわく。
地球の神、通称『積み木崩し』は自分の世界を作っては壊してを繰り返していて、その壊す工程も土台から壊すこともあれば、ジェンガのように高く積んで隙間から一つ抜いては積んでいつ壊れるのか観察してるらしい。
『戦争に経済破綻、伝染病、自然災害。いろいろなものをためしていつ文明が終わるか見てるんです。』
「なんつう悪趣味な。」
『仕方ありませんね。文明が発展しようと土壌となる星が死んでは再生できなくなりますから。だから積み木崩しは星が死ぬ前に文明を殺すのです。』
「人が死ぬか、地球が死ぬかってこと?」
『そういうことですね。それで、彼の神は言いました。どうせなくすのだからほしいものは持って行っていいよって。だから神々は自陣の世界に有益になるような魂を持っていくんです。』
「そんな玩具みたいに……。」
『それは人間の主観ですね。玩具、道具言い方は様々というだけです。今日なんてあなたはラッキーだったんですよ?あの事故で死んだのは350人前後。その中で数人は取りこぼしましたが、この事故で持っていかれた魂の大半は別の世界で溶かされてエネルギーにされ魔力となって転生の輪からも外れました。』
「は?」
『あなたみたいに取りこぼされた魂が私みたいな下級神に持っていかれたりするんですが……。よかったですね?エネルギーにならなくて。』
それはラッキーなんだろうか。きっと死んだ人はそんなことも知らない。大体転生なんてわかる人も少ないだろうに。
「あなたはなんで私を持ってきたんですか?」
『ん~そうですねぇ。あまり深くは考えてないんですけど……。私の世界は人間が少なくて、あと女も少ないんですよ~基本的には好きなことしててもらっていいんですけど~あなた身体能力高いかいし、多産系の女系一族でしょ?だからがんばって女の子増やしてもらえます?』
それはいわゆる子供を産む機械ってやつか!?
『機械だなんてそんなこと言ってませんよぉ~。人間は増えやすいじゃないですか。えっと黒い虫みたいに。私はあれ嫌いだから私の世界にいないんですけど…ご?え~と、ね?』
かわいい感じで無邪気に言ってる。私は大分嫌な気分になるけどきっとこの光る物体に悪気なんかちっともなくてただ淡々と楽しそうに状況説明だけされてるってのはわかる。
頼むからゴキブリと一緒にするな。100万歩譲って機械の方がましだ。
『できれば獣人と交わった方がいいかもしれませんね。人間はちょっと性格悪いのが多いんです。私の世界。体力的には大変ですけど、大丈夫ですよ優しい獣人が多いですから。それに人間相手ならハーレムもいけますからぜひいろんな種族増やしてください。』
逆ハーレム……。
『とりあえず町の近くに下ろすんで、好きに生きて私を楽しませてくださいね。』
「は?ちょっと、ま!!」
まってという前にもう世界は反転してて気づいたらどこかの路地裏だった。
いぬ科の人々「前説って長くなるんだよね…つまんない。」