出会い(4)
かなり短いです。一応明日の分になります。急に入った仕事はそう多くないので、明日も更新出来ると思います。生きていたら(精神的な意味で)。
「たっだいまぁ〜」
つっても誰も居ないけど。
「あー、我が家は落ち着く」
一人、独り。
独り程良い物は無い。誰にも指図されず、何にも縛られない。そして、何より空気が汚れていない。
生者が住めば魔力で澱み、死者が住めば呪力で澱む。
しかし、独りだったら常に空気が自分一色。
そう、快適な暮らしを望むなら独りが一番良いのだ!!
なのに……。
「何でお前は居んだよ!!」
即座に退出して下さい。空気が澱みます。不可解です。
「こんにちはお兄さん。やっぱり視えてたんですね!」
居間に向かうと、そこには瞳をキラキラと輝かせたゴスロリの少女が居た。
「あぁ、視えますとも。視たくないけど」
「私が視えるって事は埋葬者? それともそれとも」
「だあっ、近付くなって。お前みたいなやばいのと関わりたくないんだよ、こっちは」
掴み掛かって来た謎のゴスロリ少女を押し退ける。
「……凄い。お兄さん、私に触れるんだ……!!」
「当たり前だ阿呆」
少女の両頬を摘んで引っ張る。もう、やけくそ。
「視えるし、触れるし……だったらお兄さん…………」
ゴスロリ少女は一度言葉を切り、満面の笑みで俺に言った。
「私を殺せる?」