えげつない
ゴブリンと遭遇して里に帰り先輩猫に報告する。
先輩猫曰く、縄張り付近まで緑の小人が現れると結構な数が居るとのこと。弱いけどその分繁殖力が高く、放って置くと駆除が面倒くさくなるので規模が小さいうちに里の全員で潰すことにしている。
ということで。
偵察に行って、寝床を探し、夜襲にて殲滅。夜襲なのは全数駆除のため。昼間、寝床の外でうろうろしているのも夜になれば寝床に戻る。猫は夜行性で夜目が効くからである。
そして夜襲当日。
大人猫30匹+子猫22匹での駆除作戦となった。数だけで考えて過剰戦力なのが伺える。早くもゴブリン達に合掌である。
今回は洞窟内に寝床があるという事で順次洞窟内に逃げる隙間もなく魔法を打ち込み、徐々に中へ入っていく。進んでは魔法を打ち込み、進んでは魔法を打ち込み行き止まりまで繰り返していく。説明されたはいいが一言。
えげつない。
この一言に尽きる。鬼です。悪魔です。
真夜中に光る金色やら緑色やら赤色の55匹分の光る目。知らないで見たら悲鳴をあげそうだ。ホラーだよ。昼間なら癒しの光景なんだけどなぁ。
洞窟に到着、迷子が居ないことを確認したら早速魔法の雨霰。進んでいくと消し炭の何かが転がっている。洞窟内を崩れないよう補強しつつ進むと大きな空間に出た。
かなりの数のゴブリンの姿が見える。100匹は居るんじゃないかと思っていると、一斉にゴブリンが襲ってきた。
結果は近距離と遠距離どちらが有利か。猫達の有利は揺るがない。55匹から一斉に放たれる魔法の砲火。前列が倒され吹き飛んでいき、死体の壁が出来上がらず次々と屠られていく。えげつない。可愛らしい猫達だが凶悪過ぎる。
瞬く間に数が減っていき動くゴブリンは居なくなった。