夜空に願う、貴方と……
貴方には彼女がいる。
だけど、私は貴方を好きになってしまった。
忘れよう。 何度も、そう思った。
だけども、その思いを忘れるのは簡単じゃなかった。
嫌いになるのは、好きになるよりも簡単。
そんなのは嘘。 私は、時と場合によると思う。
私は貴方が好き。
優しいし、カッコいいし、何でもできる。
欠点のない人のことをどう嫌いになれっていうの?
少なくとも私には無理。
大好きで一時も忘れたことなんてない。
そんな人を嫌いになるなんて、私には絶対に無理。
だけど、この想いを貴方に知られるわけにはいかない。
貴方の彼女は、私の親友。
それは、「心友」と言っても過言じゃないほど。
だから、二人には幸せになってほしい。 私の分まで。
貴方達は今頃、二人でこの星空を見て願い事をしてるのかな?
私は夜空に願う。 私の大切で、大好きな人達の幸せを―――
好きだけど、この想いは私だけのもの。
貴方を独り占めできない代わりに、
せめてこの気持ちだけは、私の中にとどめておきたい。
いつか、いつか、笑って貴方達に話せる日が来ると信じて。