ダケとメガネとサル
クラスのいじめられっ子岳楓真はクラスのマドンナ松本萌に誘われて動物園に行くことに!しかし動物園でのトラブルによりサルになってしまった!?岳はサル山から脱出できるのか!?
「わ、私と付き合ってください!」
「むっひょひょぉほほ!?」
俺の名は楓真、岳楓真15歳だ。趣味はアニメ、推しのVTuberの配信を見ること、それで幸せを補充する俺だが、今、今!クラスのマドンナ松本萌に告られているーー!?
放課後校舎裏に呼び出された俺はもちろん
「ぼ、、僕でよろしければデゥフよろしくお願いします」
OKした。女の子の接し方なんて分からないけど、こんなチャンス絶対ない。(うわあ、3次元の女の子をこんなに近くで見るのなんて初めてだ、、)
「これからよろしくね!だけくんって呼んでいい?」
「好きに呼んでくださいデゥフ」
「わかったよ!だけくん!さ!一緒にかーえろ!」
ぶっひょひょひょ!?いきなりそれは心の準備がーー、、!?落ち着くんだ、だけ、だけぇぇ!
「い、行きましょうか」
「だけくんは、好きな事とかあるのー?」
「アニメ見るの大好きなんですデゥフあとは推しのVTuber見てますデゥフ」
「えー!いいねえ!じゃあ、外で遊ぶのは嫌い?」
「そ、外で遊ぶ機会がそもそもないというかなんというかデゥフだから消去法的に嫌いということかな?デゥフに、なりますデゥフ」
「あー、じゃあ、私と外デートとか、いやだ?」
(これはデートのお誘い!?も、も、もちろん行きたいでぅふーーー!!)
「そんなの行きたいに決まってるデゥフ!」
「えそうなのー!うれしー!じゃあ今週の土曜日、旭丸動物園で、デートしよーよ!」
(動物園なんて、久しぶりすぎるなあデゥフデゥフ)
「いいですねデゥフじゃあ僕ここ左なんで、さようならですありがとうございました今日はデゥフ」
「あ、うん!じゃあね!最後に、だけくんだーいすき!」
僕の顔はサルのように真っ赤になった。
(心臓バクバクなんですけどぉ!?かわいすぎるー)
「あ、ありがとうございますデゥフ」
手をずっと振ってくれる彼女を後ろにドアを開ける。ドアを閉める時には彼女はもう歩いていた。
「うっひょー、、、今日は夢のような1日だったなあ」
ベッドに仰向けになりながら独り言をブツブツつぶやく。
「明日の服はどうしようかなデゥフきっともえたん可愛いよなあ」
色々な妄想が頭をよぎる。今はただこの幸せを噛み締めていたい。
推しのVTuberが配信をしているのに気づき、参加した。しかし、配信に全然集中できない。頭の中はもえたんでいっぱいだ。あんなに大好きだった推しをも凌駕するもえたん。
(あー可愛い)
もう僕は人が変わったのかもしれない。そう思うほどに心はもえたんに染まっていた。
ご飯を食べお風呂に入った。寝る前にスマホを確認すると、もえたんからLINEが来ていた。
「明日の9時に旭丸動物園の正門前で集合ね!おやすみ!」
(ホントに行くんだな、僕。たまんねえデゥフ)
「わかったよ。おやすみ」
そう返信し、スマホと目を閉じる。目を閉じると、浮かび上がる。頬を赤らめて目を閉じながら付き合ってくださいというもえたんの姿。ニヤケが止まらない。
そう妄想をしているうちに、寝てしまっていた。
朝。8時。もえたんのLINEの音で目が覚める。
「ん、、?誰からだあ、、」
「おはよう!だけくん!今日が楽しみすぎて私全然寝てないや笑」
(もえたんからだ!デゥフデゥフ可愛いですなあ)
「僕はぐっすり寝たよ。早く会いたいよ」
(早く会いたいだってえ!?ぼ、僕はなんてことおおおおデゥフデゥフ)
「私も早く会いたい!お着替えしてくるね!家出たら連絡するね!」
「わかったよ」
(もえたんとLINE、、、これだけで最高だデゥフデゥフ)
僕も着替え、急いで準備をする。家を出る前に自慢のメガネを整え、
「いってきまーす!」
思い切り外に出た。(休日に外に出るなんて久しぶりだなあ。ポジティブな気持ちで外に出れる。最高かよ♡)
「私も家出たよ!」
「俺も今出たところ」
LINEを返信してバスに乗り込む。動物園行きのバスだ。
(うわあ楽しみすぎるってデゥフデゥフ)
バスに揺られながら心も揺れる。この鼓動は止まらない。
正門前にバスは止まり、もえたんを待つ。
5分後にもえたんが来た。
「お待たせ!待ったー?」
(やばい!私服可愛いすぎるやろ!デゥフデゥフ)
「全然まってないよデゥフじゃあ行きますか」
「うん!いこいこ!」
門をくぐり、動物園に入る。このガヤガヤとした空気感。嫌いだが今日は違う。もえたんがいるからな。
「私見たい動物いるの!」
「ん?何がみたい?デゥフ」
「さる!」
(さる?センスもギャップ萌えって感じ?可愛いデゥフ)
「いいね!旭丸動物園はサル山が有名ですし、僕も早く見に行きたいデゥフ」
「早く行こー!」
移動中もえたんはずっとスマホをいじっていた。
(誰かと連絡してるのかな?まあいいや)
サル山に着くと、もえたんは喜んで前に行った
「うわー!すごいねえ!たくさんのさるいっぱいだ!」
「か、可愛いですねデゥフ」
「そーだね!」
(ああ、幸せ、、、この時間がずっと続いてくれ、、)
「だけくん!ごめんねちょっとトイレ行ってくるからそこで待ってて!」
「あー!わかったよデゥフ」
(せっかくいい所なのにまあいいや)
せーの、どりゃあ!!
うわわああああああ!!!!
だけは突然2人に後ろから押され、柵を超えてサル山に落とされた。
「あっひゃひゃwチー牛が落ちてやがるw名演技ご苦労さまもえw」
「あんなメガネと一緒にいるの最悪だったんだけどーw」
は
何もかもが信じられなかった。一緒に帰ったあの瞬間が脳裏をよぎる。
(ニコニコで話しかけてくれたあの笑顔も、LINEも、何より、あの時の真っ赤な顔も全部、、!、、ホラかよ、)
(俺が、あんな思いできるわけ無かったんだ。何夢見てたんだろうな、、)
ただ、落ちていく。視界にはくすくす3人で笑っているもえたんと男二人が見える。俺をいじめてくるクラスメイトだった。だけは日々いじめを受けていた。
(泥だらけの上靴も、毎日消えるいすも、暴言で埋もれた机も、忘れられてた。もえたんがいるから、全部忘れられてた。)
(死ぬ直前にこんなこと考えて、、、サルよりもアホで馬鹿じゃねえか、、)
(もう、さるのほうがマシか。)
止まらぬ涙とともに落下していく。落下の先にはサルがいた。
グチャゃぁぁ!!
何かが潰れる音が響き渡る。園内は人が猿山に落ちたと大騒ぎになった。
(いてててて、、、)
(あれ、、?生きてる?それよりなんだこのふわふわな腕、そして、しっぽ!?)
(僕、猿になっとるー!?!?)
「おい、そこのお前さん」
「さ、サルが喋ったァ!?あ、僕もかデゥフ」
「また1匹霊ザルが増えたのう」
(霊ザル?なんの事だ)
「その霊ザルってなんですか?デゥフ」
「霊ザルはこの世に未練があった人間がサルに憑依することで存在しているサルのことじゃ。あんたも未練タラタラなんじゃろ?」
(てことは俺はもう死んでるのか、、)
「どうすれば成仏できますか?」
「あんたが抱え込んでるその未練。完全に解消しなきゃあの世にはいけんわい。ほれ、そこを飛びうつってあの彼女さんとこ行ってきな。」
(もう一度しっかり話したい。そしてケジメをつけるんだ。)
「分かりましたデゥフ」
サル山のてっぺんに登り、去りゆくもえたんの背後に向かって飛びつく。
「きゃあ!何このサル?飛び乗ってきたんだけどぉ!?」
「もえたん!俺だよ!だけだよ!デゥフ」
「サルが喋った!?」
(めちゃくちゃパニクってるな、、落ち着け僕。ちゃんと話そう。)
「もえたん!全部、全部嘘だったんでしょ、、」
「当たり前じゃんwそのデゥフとかいう口癖きめーんだよ。顔見せんなサルが。」
(やっぱりあの優しさはどこにもない。でも、)
「でも!嘘でも君の事、諦めきれないんだ!デゥフ」
「何言ってんだ?おめえは。全部お前をいじめるための罠なんだよ。」
「あの時笑ってくれた君を!」
「うるせえな離せよサル!」
「嫌だ!諦めない!」
「黙れ離せ!引っ張るなあ!」
「僕はサルでバカでみっともないけど、だから!去ることなんて絶対に、、、」
しないんだぁ!!!!
力が入りすぎてしまい、もえたんもサル山に落としてしまった。
うわあああああああ!!!落ちるうううう!
どちゃゃゃゃぁぁ!
「もうなんなのよ、、、って!」
私もサルになってる!?!?
「もえたんもサルになってるじゃんw」
「なんなのよこれ、、、」
「ここから出るには自分の未練を解決しなきゃ行けないんだ」
「もえたんにもあるんだろ?未練。デゥフ」
「もちろん、あるよ。」
「じゃあ、一緒に叶えよう!」
「もしかして、、、」
「それまで僕たち、」
「私たち、、、」
ずっとサルだね!
ずっとサルかよぉ!
何もかもが意味の分からないサル山物語!未練を解決するために頑張るしかない!
もう、去る事なんて出来ない、、、、
だけともえは脱出できるのか!?
続く、、、




