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02:家無き少年と表情豊かな少女の会話

ついカッとなってもう一話投稿した。

後悔はしてない。

・・・困った。


いきなりで何をいってるのかわからないかもしれないが、困った。

具体的に言えばさっきの少女の「あなたは誰ですか?」って発言に対して。


実を言うと、僕には名前が無い。

欠陥品に名前をつける必要なんて無かったから誰もつけてくれなかったし、だからと言って自分でつけても知ってるのが自分だけなら意味が無い。


「あの、すみません。私、何か失礼なことを言ってしまいましたか?」


少女が申し訳なさそうに顔を歪めながらそんなことを言ってきた。

僕がずっと黙っていたせいだろう。

その沈黙を答えることを拒まれた、と受け取られてしまったようだ。

まぁ、間違ってないわけじゃないんだけど。


「いえ、違いますよ。ただ、誰か、と聞かれても名前が無いのでなんと答えれば良いか悩んでいただけです」


そう答えると少女はさらに申し訳なさそうな表情をした。


「す、すみません!そうとは知らずに失礼なことを聞いてしまって・・・で、ではどうしてこのような場所にいらっしゃるのですか?」

「捨てられたので」


さっきのように黙り込んで相手に気を使わせては駄目だと思い、間を空けずに言うと今度は少女が泣きそうな顔になってしまった。


「す、すみません!一度ならず二度までもっ!な、なんとお詫びしたらよいのか・・・」


ちょっとマズイかな、と思ったけどやっぱり「捨てられた」は駄目だったようだ。

しかしお詫びか・・・このまま何もしないで死ぬのもつまらないし、少しは抗ってみようか。もし駄目だったとしてもそれはそれでかまわないし。


「あの、もし良かったらどこか僕が住んでも構わない場所を教えていただけませんか?雨や風をしのげるだけの場所で構わないので」


そう言うと少女は泣きそうだった顔からすぐに輝くような笑顔に変わった。っていうかこの子さっきから表情豊かだなぁ。


「それでしたら大丈夫です!私にお任せください!」

「でも迷惑じゃない?」

「迷惑だなんてそんな、むしろさっきから私の方があなたに失礼なことばかり言って迷惑を・・・うぅ、ごめんなさい・・・」


普通なら僕らのような子供がそう簡単に何とかできる問題ではないので、少し心配になって聞いたらこの子はさっきのことを思い出してまた泣き出しそうになった。なんだかアップダウンの激しい子だなぁ・・・


「いや、そんなに気にしなくていいよ。僕自身、そんなにつらい話ってわけでもないし」

「・・・そうですか・・・」


さすがに泣かせたままだと可哀想なのでこちらでフォローを入れると、泣きそうな顔ではなくなったが、代わりに悲しそうな顔で僕の顔を見てきた。


「どうかしたの?」

「いえ、なんでもないです・・・」

「そう?じゃあ急かすようで悪いけど、今からでも構わないなら案内してもらってもいい?」

「あ、はい、じゃあ私について来てくださいね~」


さっき見せたシリアスな雰囲気は一瞬でなくなり、ニコニコ笑って僕を案内する少女。さっきのあれはいったいなんだったんだろう?


ともかく、うまい具合に住む場所は手に入りそうなのでひとまず僕は少女についていく事にした。




・・・っていうか名前まだ聞いてないや・・・

一話で少女がしゃべっていたのに、主人公が初めてしゃっべったのは二話。

こんなんでいいんでしょうか?


誤字脱字、感想、待ってます!

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