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森の中の別世界  作者: 灼眼龍
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始めて書き始めた小説なので、柔らかめな見かたをしてくださいね^^

6月2日午前7時56分。

俺の部屋に目ざまし時計の音が響き渡る。

「うるせぇなぁ・・・」

俺は目覚ましを止める。が、すぐになり出す。すぐ起きれない俺には迷惑なスヌーズ機能と言うやつだ。

「あー、もうなんだよッ!って、あっ!やべぇ遅刻だ!」

俺の名前は神崎雄二。まぁごく普通の、強いて言えば最近遅刻気味の普通の高校2年生だ。

そして、俺の日常は今日を境に歪んでいく。


「お母ぁ!弁当はー?」

しーん・・・

あっ!そうだ。家には誰も居ないんだった。

コンビニで昼飯を買うために財布を持って家を出る俺。

俺はこれから起こる非日常を知る予知は無かった。


同日午前8時26分。

「よっしゃあ、セーフ!」

俺は教室に滑り込む。あれ?

いつもなら先生が「雄二!今日もギリギリだな!」とか言って来るはずなんだが。

とか思いつつ自分の席に座ると俺の後ろの席の人間でありこのクラスの中で一番テンションの高い国本圭介がいつものように話しかけてくる。

「よう。今日も遅刻か?」

いつ聞いても異常にテンションの高い声。

「今日は、道ばたのおばぁさん助けてたんだよ!」

とか真顔で冗談を言うと。

「お前良い所あるんだなぁ。」

と鵜呑みにする圭介。まぁ、こいつはバカだ。

「そんなことより知ってるか?」

声をいつもより小さくして(それでも十分大きいが)耳打ちしてくる。

「何がだ?」

いきなりの問いに分かるはずもなく内容を聞こうとする。

「今日、転校生が来るんだよ。」

こいつの言うことは8割が嘘だ。今回の話も嘘だと思い「ふぅ~ん」とか言って軽く聞き流した。

圭介と話すにも話題が無くなったので仕方なく読書を始めようと思った時に教室のドアが開き担任の先生が入ってきた。

「みんな座れー。オイ圭介早く座れ。」

毎朝のように圭介は今のセリフを言われる。

みんなが席に座ると担任の先生は軽く咳払いをしてから話し始めた。

「えー。今日は転校生が2人居るぞ。男子喜べ!二人とも女子だ。入ってきていいぞ。」

クラス全員の視線がドアに集まる。

教室に入ってきたのは、銀髪(!?)のポニーテール美少女!・・・と茶髪のショートヘア小学生?

クラス全員(主に男子)は歓声を上げた者も居れば、語尾がどうしても疑問系になってしまう者も居る。

そりゃそうだろ、一人目の美少女は良いとして次に入ってきた小学生には誰もが目を丸くした。

いや、でも二人ともなかなかの美少女だ。

「じゃあ、自己紹介してくれなー。」

先生が二人に向かって言うと最初に小学生の方が自己紹介し始めた。

「うちの名前は哭宮久実(こくみやくみ)だ!特別にクミと呼んで良いぞお前等!」

イラッ。いや、俺だけじゃないこのクラスの約9割以上の生徒が同じ気持ちのはずだ。

小学生体型でしかもかなりのロリ声に言われたら苛立ちは半減どころか倍増だ。

まぁ、一部の生徒は癒されてるが・・・

ほとんどの生徒はこの苛立ちを鎮めてくれと言わんばかり視線をもう一人の美少女転校生に向ける。

「コラッ!無視するな!」

君は黙ってなさい。あり得ないほどの生徒達の以心伝心で呆気なくスルーされた小学生転校生、クミ。

美少女転校生は無表情のままクミの頭を撫でている。撫でている頭を見て始めて気づいたがクミに頭には何か乗っている・・・いや生えている?ぴょんぴょんしたものが。あぁ、髪の毛か、アホ毛と言う奴だ始めて見たとか思っていると美少女転校生は無表情のまま口を少しだけ開いて自己紹介を始めた。

「私の名前は哭宮久兎(こくみやくう)。クウと呼んでくれると嬉しい。クーでも可。これからよろしく。」

・・・・・・・・・。

いや、可愛いんだが何か変だ。表情が無い。そのせいか少し怖い。

クミの時とは違う沈黙がクラスを包む。

「じゃあ、どの辺に座るか・・・?」

先生ナイス!あの気まずい沈黙をよく破ってくれた!みんなも多分同じ事を思っていたと思う。多分

「先生。私、あそこの席が良い。」

銀髪ポニーテール無表情美少女転校生哭宮クウが指さした席は。うん、分かるよね?この流れだもん。もちろん俺の隣の席だ。

一番前の席に座る俺はみんなからの殺気がすごくて振り向けなかった。

「クウがアレを選ぶならしょうがないなぁ。じゃあ、うちはあそこがいいぞ!先生。」

クミが選んだのはユウとは反対側の俺の隣の席。そしてまた背後からとてつもない殺気。

まてまて、それより今俺のこと「アレ」って言わなかったか?

まぁそんなことより・・・俺の両隣の席にはもう人が座ってるから!と言おうとした瞬間に先生が口を開いた。

「まぁ、いいか。じゃあ小松、細山、席交換してやってくれ。お前等は後ろの席に座れ。」

ウォイ!先生!あ・・・

先生顔色悪いですよ?うん、分かります。俺の背後からの殺気を直視してしまってるんですもんね。

「とりあえず1時間目の用意しとけよな。」

そう言うと先生は逃げるように教室を出ていった。

そして刻々と時間は過ぎていき4時間目の終わりのチャイムが鳴った。俺は未だに後ろを振り向けない。振り向いたら絶対、死ぬ。

昼食の時間になった。まぁ、予想どうり。

「オイ。雄二。(怒)」

声だけで怒ってるって分かりますよ。圭介君。って言うかそんなに肩を強く掴まないで下さい、痛いです。怖いです。(泣)

「何だよ。とりあえず離せっ!」

圭介の手を振り払いながら後ろを向く。向いてしまった。が今は昼食中だった為みんなは中庭なり屋上なりに行ってて教室にはほとんど生徒が居なかった。結論、気絶しなくてすんだ。

安心して胸をなで下ろす暇もなくすぐさま圭介に質問された。

「何でだ?」

なぜか少し悲しそうな表情で問いかけてくる。これがあの転校生のどっちかだったらたまらなく可愛いんだろうなとか考えながら

「知らん。マジで。」

圭介に真剣な顔を作って言う。すると圭介はいきなり泣き出した。いや、マジ泣きかよ。

「何で、お前だけそんな、あんな美少女に挟まれて、畜生畜生畜生畜生...」

俺はどうすればいいか分からなかったがとりあえず効果がないのを承知で圭介にこう声をかけた。

「お前、俺の後ろなんだから転校生とは俺と同じくらい近いんじゃないか?」

号泣していた圭介の泣き声が止まり俺の方にキラキラした目で見つめてきた。うん。キモイ。

「そうだな。近いな!手を伸ばせば触れるな!」

こいつの事だ。多分マジでやるだろう。いや、絶対やる。

「触るなとは言わないが、訴えられないような箇所にしろよ。まぁ、小学生体型の方はどこ触っても訴えそうだが。」

一様忠告する。忠告してすぐにどこかで俺を呼ぶ声が聞こえた。様な気がした。

「きのうせいか・・・」

つい声に出して言ってしまった。まぁ、独り言だ。  

「神崎雄二!呼んでるんだから返事ぐらいしろ!」

今度は完全に聞こえた。塚、近い。声でかい。声のする方を向くとそこにはアホ毛をぴょんぴょんさせた転校生のクミとクウ(クーでも可らしい)が居た。先に言っておくがこの時点で既に俺の後ろの席からは殺気が感じられた。

次のクミの一言でその殺気が具現化した。

「放課後一緒に帰るから掃除が終わったら教室にのこってろ!」

後頭部を思いっきりぶん殴られた。痛いです。はい

「痛ってぇな。なんだよ!」

言われる事は分かっているが他に言うことがないので圭介に問うと。   

「やっぱり知り合いなんじゃねぇかよ!お前みたいな奴にあんな美少女がいきなり一緒に帰ろう何て言う分けないだろ。」

お前みたいな奴?あ、もしかして喧嘩売られてるのか俺。いいや、めんどくさいし。

「いや本当にこいつ等がいきなり・・・あれ?」

振り返るとさっきまでいた転校生二人が居ない。ほんのちょっと前まで居たのにな。

キーンコーンカーンコーン

昼食時間終了のチャイムが鳴った。・・・・・・・・・・昼食?

「食ってねえ!コンビニでわざわざ買った弁当食ってねぇ!ってお前もだよな圭介。」

昼食時間中ずっと話してた圭介はもちろん俺と同じで食ってないはずなんだが。

「何が?俺弁当食ったよ?」

弁当箱を片付けながら平然と言う。

マジですか。いつ食べたんですか?って言うかさっきのイライラはどこに行ったんですか。

昼飯を食べなかったせいで5,6時間目は全然集中出来なかった。まぁ、背後からの殺気も原因の1つだが。

で、掃除の時間も過ぎ帰りのホームルームの時間だ。圭介はあれ以降得に俺と転校生達の関係をしつこく聞いてくることはなかった。

そろそろ、ホームルームも終わる頃に俺は彼女達と2対1で会うのがなんだか緊張してきた。まぁ、普通そうだろうな。最近遅刻気味な男子が美少女2人に呼び出される何て事無いもんな普通。普通じゃなくても無いよなきっと。

「なぁ、圭介。今日放課後暇だろ?」

分かり切ったことを聞く。まぁ、確認だ。

「あ、ゴメン!今日は少し隣のクラスの女子に呼ばれててさ。」

何ニヤニヤしてんの?とっても気持ち悪いし別に羨ましくないけど。

「転校生に呼ばれたから行くんだけど。お前が忙しいんだったらいいや。他の人誘うわ。」

「あ、そう言えば俺今日超暇だわー。しょうがないから行ってやるよ。」

即答、隣のクラスの女子は?どうすんですか?

俺は、その疑問を抱きながらも口にはせずに、放課後に一緒に残る約束をした。


「なぁ、俺もう帰って良いか?」

俺はついにこの言葉を発してしまった。

只今、午後5時38分。掃除なんかとっくに終わりそろそろ部活も終わり校長先生が見回りに来る時間だ。

「バカかお前!あんな美少女との約束を破るのか?俺が許さんぞ!」

なんだか知らないが俺は圭介に怒られた。

二人で話していると、そこに一人の男性が来た。

「こんな時間まで何してるんですか?早く帰りなさい。」

ついに、校長先生が来てしまったのだ。しょうがなく、俺と圭介は下駄箱へ向かうそのまま何もなく圭介とは別れてそれぞれの家へと帰る。

読んでいただきありがとうございます。

続きもすぐにうpしますのでそちらも読んでいただけると嬉しいです。

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