美紀子気持ち
美紀子はこの政府が決めた運命の結婚相手という制度を、何だかあまり良く思っていないようだ。今、目の前に政府が決めた相手がいる。惣助もまた、複雑な表情を浮かべていた。
「こんにちは、美紀子さん」
と惣助はぎこちなく声をかけた。美紀子は一瞬ためらったが、すぐに微笑みを浮かべて返事をした。
「こんにちは、惣助さん。」
二人はカフェの中に入ると、窓際の席に案内された。注文を済ませると、しばしの沈黙が流れた。お互いに何を話せば良いのか分からないまま、ただ時間が過ぎていく。
「美紀子さん、正直に言うと、僕もこの制度には疑問を感じているんだ」
と惣助が口火を切った。
「でも、こうして会えたことに意味があるのかもしれないって、少し思い始めてる。」
美紀子は驚いた表情を見せたが、次第にその顔は柔らかくなった。
「そうね、最初は抵抗があったけど、実際に会ってみると、こういう機会も悪くないのかもしれないわ。」
二人はその後、少しずつお互いのことを話し始めた。好きな映画や音楽、趣味や仕事の話題など、次第に会話が弾んでいった。カフェの時間が過ぎるにつれ、彼らの心の距離も少しずつ縮まっていった。
やがて、カフェを出るときには、二人は笑顔を浮かべていた。政府の制度という枠組みの中で始まった出会いではあったが、そこから新たな可能性が生まれたことを感じていた。
「また会いましょうか?」
と惣助が尋ねると、美紀子は頷いた。
「ええ、ぜひ。また会いましょう。」
こうして、惣助と美紀子の新たな一歩が始まったのだった。




