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離婚ができない
惣助が喋りだす。
「たしかこの制度で結婚したら、離婚できないんだ」
美紀子はため息をつきながら応じた。
「それも困ったわね」
二人はしばらく黙って歩き続けた。周りのカップルたちは笑顔で楽しそうに会話し、幸せそうに見える。惣助と美紀子はその光景を見て、ますます自分たちのぎこちなさを感じずにはいられなかった。
「どうしてこんなことになったんだろう」と惣助はふと呟いた。
「私たちにとって、この制度を使う結婚は正しい?」と美紀子も同じように疑問を抱いていた。
二人はその後も言葉を交わすことなく、ただ黙々と歩き続けた。未来がどうなるのか、二人ともまだ見えないままだった。




