第4話 ゴブリン退治
「ではこれで手続きは終わりです。こちらがキョウヤさんのギルドカードです。再発行には10,000ゴールドかかるので気を付けてください」
「ありがとう。依頼はどこで受ければ?」
「あそこの掲示板をご覧ください。受けれる依頼はご自身のランク+-1までです。ただしコッパーの冒険者はコッパーの依頼しか受けられませんのお気をつけください」
「了解」
掲示板はギルドの壁に掛けてあった。しまったな俺は字が読めないんだった。ミリムさんに代読を頼めないだろうか。
「兄ちゃん字が読めないなら代読してやろうか? 1依頼につき500ゴールドだよ」
「500か」
俺が掲示板の前で悩んでいると近くにいた10歳程の子供が話しかけてきた。なるほど代筆のシステムがあるなら代読をやるやつがいても不思議ではないか。しかしそれにしても1依頼500ゴールドは高いな。
「500は高すぎるだろう。以前使ってたギルドの奴は100で請け負ってたぞ。騙そうとするな」
「ちぇ。新人だからカモれると思ったのに別ギルドからやってきたやつかよ。けどわりーなここでは1依頼150ゴールドだ」
なるほど俺がギルドに登録していたのを見ていたのか。なかなか頭が回る子供だ。
「それで構わん。コッパーで割のいい依頼を頼む。1人でも出来て戦えればクリアできるやつだ」
「コッパーって……コッパーが経験者のわけねーじゃんか。あんた騙したなクソ。まあいいやそれならこれがいいと思うぞ。常駐依頼って言って常に張り出されてるんだけどゴブリンの討伐だな。魔石を持ってくれば一個につき100ゴールドもらえる」
「そんなことしてゴブリンが全滅したりしないのか?」
「ゴブリンが全滅? そんなこと起こるわけないだろ。2匹見かけて目を外してる隙に4匹に増えるようなやつらだぞ」
なるほどな。よく創作物で見るように性欲旺盛で繁殖力が高くしかし個体の力は弱い。想像するにゴブリンとはそんな感じか。それなら確かに俺でも倒せるだろう。手に入れたスキルを試すのにも丁度いいだろうし。
「じゃあそれを受けるか。どうすればいいんだ?」
「常駐依頼は依頼達成の証を持っていけばいつでも受領してくれるよ。マジの新人かよ」
「今後に期待してくれ。それとお勧めの宿と道具屋あと武器防具を取り扱っている店を紹介してくれたら1,000ゴールドやるぞ。宿はしっかり荷物を預けられるところがいい」
「マジか! 俺に任せときなとびっきりの場所に案内してやるよ。そうそう俺はアシェラッドって言うんだ。よろしくな」
「俺はキョウヤだ。よろしく頼む」
その後俺はアシェラッドに案内されるまま宿屋を決め、後道具屋で冒険者の必需品を揃えてもらい武器屋で試験の時に使ったものと同じような剣を買った。しかしそれにしても宿屋は思ったより高くて武器屋は思った以上に安かったな。宿屋は一泊5000ゴールドだ。正直もっと安いと思っていたがどうやら俺の荷物を任せられる宿屋というのは中々グレードを高くする必要があったらしい。安いところでは1日200ゴールドなんてところもある。所謂木賃宿だが。そして武器。こちらは鋳造品とはいえたった1000ゴールドだった。モンスターがいるせいで武器の需要が高い関係だろう。
「ほれ約束の1000ゴールドだ」
「ありがとな兄ちゃん。えらく金払いもいいしもしかしてお忍びの貴族だったりする?」
「ちょっと事情がある小金持ちってだけだよ。じゃあな多分また代読を頼む」
「あいよ! なるべく死なないようにな」
武器屋でアシェラッドと別れた俺はそのまま外に出るため城門へと向かった。
「面白い!」
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