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三界戦記  作者: 曇より青空
第一章
8/13

7話「神器」

食卓に並ぶ料理。ご飯、味噌汁、ベーコンエッグ。どこにでもある家庭の、どこにでもある朝食だ。シンプルだけど、俺はこれが一番だ。


「いただきます」


「どうぞ♪」


スィマニは明るく笑顔で言葉を返す。


「……!!………なにこれ……っ!!めっちゃ美味い……!!え、これホントにベーコンエッグだよな!?」


「そんなに言われると、照れるよ……」


スィマニ、赤面。


あれ、こいつこんな可愛かったっけ?


ちなみに、リビングダイニングであるこの一階は、スィマニが避けてくれた瓦礫がちょうど外との壁になってくれて、外からは今の食事風景やら何やらは見えない。ホントスィマニ、良い仕事したよ。


そして、食事もあらかた食べ終わり……


「じゃあスィマニ、本題に入……」


「ねぇねぇ!!この前のあの刀!!あれ凄いかっこよかったけど、あれ何!?」


「お、おう……」


話を遮るなよ……


「あれはまぁ、神器の一つだよ。」


「ジンギ……?何それ?」


ほえ?って顔してる。


「え、神器知らんの?この世界の民なら知ってるはずなんだが……」


「いいから教えて!」


うわあ興味津々の笑顔。しゃあないなぁ。


「……神器っつーのはな……?……」




神器。それは天・冥・魔のどの世界にも存在する、神が作り出したと言われる25の武器。形には刀や銃、斧など様々である。神が作り出したと言われるだけあり、どの武器も威力は強大である。


神器には皇神器スメラギノジンギ帝神器ミカドノジンギの二種類があり、数は皇神器が12、帝神器が13である。


皇神器の武器にはそれぞれに能力が一つずつ備わっている。あるものは武器の形を変え、あるものは威力を一時的に強化する。


俺の持つ刀、焉月エンゲツも皇神器の一つであり、円形の斬撃を飛ばすことができる。斬撃を一点に集中させれば弾丸に匹敵する威力に、広げれば広範囲にダメージを与えられる。ただし楕円形にはできない。


ちなみに焉月に限り、刀身を短剣に変えて携帯できるようにさせたのは兄らしい。非常時も安心だ。


帝神器には個々の能力が備わっていない分、元の威力がズバ抜けて高い。その武器がどんな華奢な見た目でも、威力は舐めてかかると死ぬなんてレベルじゃないのだ。当たったらほぼ確で死ぬ。パワーだけで見たら、確実に皇神器よりこっちのほうが上だろう。だが、どの武器もとても重く、操るには相当な筋力が必要なのだ。また扱いも難しいため、手に入れてすぐには武器は使えない。




「………とまぁここまではOKか?」


「う、うん…!」


スィマニの頭から煙が出てる。そんなすぐに全部覚えろとかじゃないのに…。でもよく寝ずに全部聞けたな…。そこは凄く感心する。


「……よし、んでな?実は俺の焉G『ピーンポーン』…」


なんでこんなタイミング悪くインターホン鳴るんだよ……。


てかインターホンと玄関は無事だったんだな。じゃあ彼奴らは壁か窓から侵入したって感じか。


『ピーンポーン、ピーンp、ピーンポーン」


ていうかうるせぇ。


「はいはい今いきまーす。スィマニ、ちょっと続きは後でな?」


玄関に着く。まったく、誰だろう。


扉を開けると、そこに立っていたのは、俺と同い年くらいの、俺と同じ黒髪の少年だった。


見たこと、ある。でも、まさかなぁ…


「よっ、メイス!久しぶり!」


この軽く喋りかけてくる感じ……まさか、ほんとに…!?


「……ルオ……!!!?」

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